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中古車のトヨタ「マークX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車のトヨタ「マークX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車のトヨタ「マークX」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

トヨタ「マークX」は、「マークII」の後継車として2004年にデビューし、2019年12月まで販売された高級セダン。国産車では稀少なV6エンジンを搭載した後輪駆動で、ファンも多く存在しています。そんなマークXの中古車をお探しの方に、筆者がおすすめするモデルから、選び方の注意点までをまとめてお伝えします。

この記事のPOINT

  •  一番推したい中古車のトヨタ「マークX」は「GRMN」
  •  走りに余裕を求めるならV6 3.5L車

中古車マークX、おすすめモデルはズバリこれ「GRMN」

マークX_GRMN

「マークX(マークエックス)」は、2004〜2009年式の初代モデルと、2009〜2020年式の2代目があります。マークXのファンで特定のモデルを狙いたい場合を除き、日常の足として、V6大排気量自然吸気エンジンの走りを楽しみたいのなら、経年劣化と故障リスクが少ない2代目から選ぶことをおすすめします。

2代目は2度のマイナーチェンジを実施、エンジンは2.5Lと3.5LのV6、トランスミッションは全車ATの組み合わせというモデル構成ですが、一部、台数限定で6速マニュアル車が登場しています。

筆者が最もおすすめしたいのは、その6速マニュアルトランスミッションを搭載した「GRMN」。

「GRMN」は第1弾と第2弾の2度の発売、第1弾は100台限定、第2弾は350台の限定で、トヨタのスポーツ部門、GAZOO Racing(ガズーレーシング)が手掛けたコンプリートカーです。エンジンには手を加えていませんが、専用のエクステリアのほか、専用チューニングのサスペンションなど本気のスポーツセダンに仕立てています。第2弾は、手を加えた範囲が広がり、強化ブレーキの採用やボディ剛性の強化も念入りに行うなど熟成されたモデルになっています。

実際の走りは、まるで別の車に思えるほど。これぞ大排気量V6自然吸気エンジンのスポーツセダンの醍醐味、と感じることができる走りです。6速マニュアルとの相性は抜群。ちょっと手抜きしたギアシフトでも柔軟に対応してくれるあたりは、さすが大排気量V6と感じさせます。足回りは専用のサスペンションで固められていますが、ガッチガチではなく、サルーンとしての上品さが残された乗り心地です。

ただ、現行モデルということもあり、中古車市場の価格は高止まり。状態の良いタマはプレミアがついています。しかし、リセールバリュー(買取りに出したときの価値)が下がりにくいモデルですので、ちょっと無理して買っても損はしないでしょう。

中古車価格帯は、520万〜655万円、流通台数は10台(2021年6月27日時点)となっています。

★ほかにも!魅力的な中古車マークX

前項では、限定モデル「GRMN」をおすすめしましたが、この項ではカタログモデルからのおすすめをご紹介します。
その前に、マークX誕生の歴史からご覧ください。

マークXの歴史

2004年11月9日 マークX 初代 発売

マークX 初代

「マークII」の後継車としてデビュー。日本を代表する高級セダンのひとつが車名変更をしたことに大きな衝撃が走ったが、これについてトヨタは「『新時代の目標となるクルマで、新たな歴史を切り拓く』という気概のもと、FRセダンとしての本質を原点から追求し、車両性能から車名にいたるすべてを一新させた」と発表している。エンジンは、2.5L・3.5LのV6を搭載、トランスミッションは全車ATが組み合わされ、伝統の後輪駆動が引き継がれた。2.5L車には4WDと5速AT(2WD車は6速AT)の組み合わせがラインナップした。車両価格は、246万〜384万円。

2006年10月1日 マイナーチェンジ

マークX初代(マイナーチェンジ)

フロントとリアのデザインの一部を変更し、新しいボディカラーを4色追加した。キャビン内では、シート表皮の素材変更やインパネなどのデザインや配色を変更し質感向上が図られた。車両価格は、248万〜362万円。

2007年9月26日 新型ステーションワゴン「マークX ジオ」を発売

新型ステーションワゴン「マークX ジオ」

マークXの名が与えられたが、プラットフォーム(シャシーなどの骨格)はマークXのものではなく、カムリなどに採用されたFFベースの新設計プラットフォームが採用され、駆動方式はFF(前輪駆動)とFFベースの4WDとなった。このため、人気は今ひとつ伸びなかった。

2009年10月19日 2代目へフルモデルチェンジ

2代目マークX

先代のキープコンセプトでフルモデルチェンジ。エンジンはV6 2.5Lが先代からキャリーオーバーされたが、V6 3.0Lは新開発の3.5Lが搭載された。車両価格は、238万〜380万円。

2012年8月27日 マイナーチェンジ

2代目マークX_2

フロントとリアのデザインを変更、インテリアの質感向上が図られた。また、グレード体系が見直された。車両価格は、244万〜390万円。

2014年9月1日 一部改良、特別仕様車「イエローレーベル」を発売

マークX_イエローレーベル

一部改良は、シート表皮にブラックを追加、インテリジェントパーキングアシストのオプション設定可能グレードの拡大など小さな範囲。特別仕様車「イエローレーベル」はイエローとブラックを基調としたモデル。特別仕様車の車両価格は、288万〜314万円。

2014年12月18日 「マークX GRMN」を100台限定で発売

マークX_GRMN_2

トヨタのモータースポーツを担う「GAZOO Racing」が開発したコンプリートカー「マークX GRMN」を100台限定で発売した。車両価格は、540万円。V6・3.5Lエンジンに6速MTを組み合わせ、専用のサスペンションチューニングやボディ剛性向上、専用のトルセンLSDを採用、前後で異なるサイズのタイヤを履くなど本格的なスポーツセダンに仕上げた。

2016年11月22日 2度目のマイナーチェンジ

マークX_250RDS

250RDS

フロントとリアのデザインの一部変更や新デザインのアルミホイールの採用などを実施、フロントフェイスはグレードごとに細部が異なる仕様とした。インテリアでは質感向上が図られた。また、スポーツグレード「RDS」が追加された。車両価格は、266万〜385万円。

2019年1月11日 「GRMN」第2弾を限定350台で発売

マークX_GRMN_3

第1弾は「GAZOO Racing」が開発したが、第2弾は「TOYOTA GAZOO Racing」に名称と組織体制が変わり、新しく展開されたトヨタのスポーツモデル専売ブランド「GR Garage(GRガレージ)」から発売された。限定350台で、価格は513万円。第1弾同様に、V6 3.5Lエンジンに専用の6速マニュアルを組み合わせ、専用サスペンションや強化ブレーキ、専用のエクステリアパーツ、前後で異なるサイズのタイヤを装着するなど本格的なスポーツセダンに仕上げた。

2019年12月23日 生産終了

公式ホームページから、マークXのページが削除され、1968年に登場した「マークII」から始まった51年の歴史に幕が下ろされた。

こちらもおすすめ! 中古車マークX

● ちょうどいいスポーツセダン「250RDS」 中古車市場の相場160万〜300万円

マークX_250RDS

250RDS

「RDS」グレードは、2016年11月のマイナーチェンジ時に追加されたスポーツグレードです。2.5L車に「250RDS」、3.5L車に「350RDS」が設定されました。ほかのグレードと異なる角型6灯式LEDヘッドライトとリアスポイラーを装備し、インテリアカラーはブラックxホワイトと、ブラックxレッドの専用色を設定、高級素材アルカンターラをシート表皮に採用するなどの差別化が図られたスポーティーな仕様でまとめられています。パワートレイン(エンジン、トランスミッションなど)は標準のままですが、元々はスポーツセダンでもありますので問題なし。2.5Lは普段使いにちょうどいい感じです。衝突回避支援パッケージ「トヨタセーフティセンスP」も標準装備されています。

● 「冬場はスタッドレスに履き替える」方なら 2代目2.5L・4WD「Four」 中古車市場の相場30万〜260万円

マークX_250S Four

250S Four

「冬場はスタッドレスタイヤに履き替えるよ」という積雪地帯にお住まいの方や、ウィンタースポーツを趣味とされている方におすすめするのは、グレード名に「Four」が付された4WDモデル。エンジンは2.5Lが組み合わせられました。

マークXならではのチェックポイント

マークXの初代モデルは、2004年のデビューで中古車市場では2004〜2019年式という長いスパンの年式のタマが流通しています。マークXのファンで特定のモデルやグレードを狙う場合を除き、日常の足として使うなら、故障リスクや経年劣化の心配が少なくなる2009年式以降の2代目から選ぶことをおすすめします。

2代目は、2.5Lと3.5LのV6エンジンがラインナップされています。走りの質にこだわりたい方は3.5L車がおすすめ。力強い加速とエンジンの重量からくる重厚な乗り心地が楽しめます。2.5Lは、エンジンが軽い分、フロントが軽く比較的軽快な乗り味となり、ハンドリングを楽しみたい方なら3.5Lより2.5L車を選ぶといいでしょう。

また、選ぶときには、保証がしっかりと付いているかどうかを確認しましょう。保証がない車や付いていても期間が短い車は、故障リスクが高い車と考えて差し支えありません。故障発生率が高い車ではありませんが、注意が必要です。

年式が古いモデルでは、経年劣化も気になりますので特に内装の状態は要チェック。シート表皮の汚れや傷みは重要なチェックポイントのひとつとなります。

比べて検討!マークXのライバル車種

日産「スカイライン」

日産「スカイライン」

400R

日産のスポーツセダン「スカイライン」。こちらはV6・2.5Lターボ、V6・3.5Lターボハイブリッドと、400馬力のV6・3.0Lツインターボという強力なラインナップ(現行モデル)です。マークXはスポーツセダンの性格とラグジュアリーセダンの性格の両方がありますが、スカイラインは、スポーツセダンの性格です。
2021年6月27日時点の中古車価格帯は11万〜3,980万円(一部、古い名車「スカイラインGT-R」などが含まれるため高価格帯のタマがいくつかあります)、平均価格は約270万円、流通台数は1,500台ほどとなっています。

中古車マークXはここで探せ!

では、中古車マークXをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

2021年6月27日時点、グーネットでは、マークXの掲載件数は1,391件、価格帯は9万~680万円、平均価格は約120万円となっています。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」を創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

2021年6月27日時点、カーセンサーでは、マークXの掲載件数は1,326件、価格帯は33万~655万円となっています。

 

稀少な大排気量V6自然吸気エンジンを搭載した後輪駆動の高級セダン

マークXは、2019年12月に惜しまれながら販売終了となってしまいました。そもそも国産車ではセダンが絶滅危惧種の中、大排気量のV6自然吸気エンジンを搭載した後輪駆動車となると、マークXぐらいしか見当たりません。買うなら今かもしれませんね。

ファンも多いマークXですが、日常の足として乗る高級セダンとしても選択される方がたくさんいます。選ぶなら、経年劣化や故障の心配が少ない、2代目(2009〜2020年式)をおすすめします。

よくある質問

Q1:中古車のマークX、どれを買うべき?

A:マークXはどのモデル、どのグレードを選んでも、基本性能や使い勝手、装備がしっかりしていますので「これを買うべき」と特定することが難しいです。購入後の故障リスクと経年劣化を考慮して、日常の足として乗るなら2代目(2009〜2020年式)で保証がしっかりと付いたものを選ぶことをおすすめします。

Q2:中古車マークXを買うときに気を付けたいポイントは?

A:マークXは、車種固有の注意点が特に見当たりませんので、保証がしっかりと付いた車を選ぶようにしてください。

Q3:中古車マークXはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車マークXに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年6月27日時点のものです。

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