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中古車のトヨタ「ピクシス スペース」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車のトヨタ「ピクシス スペース」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車のトヨタ「ピクシス スペース」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

2011〜2017年に販売されていた、トヨタ初の軽自動車でトールワゴンの「ピクシス スペース」。ダイハツから“カクカクシカジカ”のムーヴ コンテのOEM供給を受けたモデルでした。この中古車が気になっている方へ、おすすめモデルから選び方の注意点までをまとめてお伝えします。

この記事のPOINT

  •  一番推したい中古車のトヨタ「ピクシス スペース」は「カスタム RS」
  •  マイナーチェンジが行われていないので、好みに応じたグレードで選ぶと楽

中古車ピクシス スペース、おすすめモデルはズバリこれ。「カスタム RS」

中古車ピクシス スペース、おすすめモデルはズバリこれ。「カスタム RS」

ピクシス スペースの販売期間は、2011年9月から2017年1月と6年に満たない短いものでした。OEM供給元のダイハツ ムーヴ コンテの人気がイマイチだったことと、2015年にトールワゴンタイプのキャストがデビューしたこともあり、短命に終わってしまいました。しかし、中古車市場では、珍しい四角いデザインがかわいいと一定の人気を獲得しています。

モデルライフ途中では、マイナーチェンジは行われず、一部改良が2回実施されたのみとなります。このうち、2012年4月実施の一部改良では、新しいエンジンが採用されましたが、環境性能と燃費が少し良くなった程度で、大きな変化はありませんでした。

このような状況ですので、ピクシス スペースの中古車選びの選択肢は、グレードとパワートレインがおもなものとなります。

ピクシス スペースは、標準モデルとフロントフェイスなどが変わるカスタムの2モデルがあり、それぞれにベースグレードと上級グレードが設定され、さらに、2WDと4WDがそれぞれのグレードから選択ができるという構成になっています。エンジンは、自然吸気(ノンターボ)とターボがラインナップし、ターボは「カスタム RS」のみの別グレードに設定されています。グレード構成や、パワートレインラインナップについて詳しくは次項の「ピクシス スペースの歴史」の項をご覧ください。

その中で、筆者的おすすめモデルは「カスタム RS」。その理由は、ターボが付いたエンジンで走りに余裕があることと、クロームメッキのフロントグリルをはじめとした存在感あるデザインであること。さらに、中古車相場価格は、ノンターボ車と大きな開きがなかったから。ただ、これは好みの問題ですので、カスタム RS以外のモデルがダメというわけではありません。

グレード別・パワートレイン別中古車相場価格については次項をご覧ください。

★ほかにもこんなに!魅力的な中古車ピクシス スペース

この項では、ピクシス スペースの発売から販売終了までの歴史と、グレード・パワートレイン別の中古車相場価格と流通台数についてまとめています。

ピクシス スペースの歴史

2011年9月26日「ピクシス スペース」 発売

2011年9月26日「ピクシス スペース」 発売

ダイハツからムーヴ コンテのOEM供給を受けてデビュー。トヨタ初の軽自動車ラインナップ「ピクシスシリーズ」の第1弾となった。ムーヴ コンテとの違いは、エンブレム程度で装備も同様であったが、グレード構成は若干異なった。また、ムーヴ コンテ カスタムもOEM供給を受け「ピクシス スペース カスタム」をラインナップ、軽トールワゴン系に多く見られる1車種2モデル体制となった。

▽エクステリア

OEM元のムーヴ コンテは「カクカクシカジカ」をキャッチコピーにしているとおりの、四角い外観となっている。全高は1,655mmで後席ヒンジドアのトールワゴンに属する。カスタムは、標準モデルのシンプルなフォルムに対して、縦型2灯式のディスチャージヘッドランプと、クロームメッキのグリル、フロントエアロバンパーなどを採用して、存在感と高級感ある外観となった。ボディカラーは全8色をラインナップした。

▽インテリア

エクステリアと統一感のある、水平基調のデザインをインテリアに取り入れ、シンプルでクリーンな室内空間を演出した。また、2,490mmという軽自動車にしては長いホイールベースとしたことで、室内長は2,000mmと広くなり、ラゲッジスペースも十分な空間が確保された。シートは、ソファのような座り心地の良い仕立てとし、居心地の良さが追求された。

▽パワートレイン

エンジンは、自然吸気(ノンターボ)とターボを設定。なお、ターボ車はカスタムにのみ設定された。トランスミッションは全車CVT(無段変速機)が組み合わせられ、駆動方式は2WD(前輪駆動)と4WDが設定された。

▽グレード・価格

標準モデルは、ベースグレードの「L」と上級グレードの「X」の2タイプ、カスタムはベースグレードの「X」と上級グレードの「G」の2タイプをノンターボ車に設定、ターボ車は「RS」グレードのみの設定。車両価格は、標準モデルが112万〜134万円。

2012年4月10日 一部改良

燃焼効率向上とエネルギーロス低減を図った新しいエンジンが採用され、アイドリングストップシステム「エコアイドル」に、停車直前(約7km/h)からエンジンを停止する機能を追加した上、全車標準装備とした。これにより、ノンターボ車の燃費が2WDで26.0km/L、4WDで24.0km/L、ターボ車の2WDが22.2km/L、4WDが21.4km/Lを達成し、全車が「平成27年度燃費基準」を達成した。またリアコンビネーションランプにLEDストップランプを採用し、「カスタムG」に6スピーカーを標準装備化した。車両価格は、据え置きで販売。

2013年7月1日 一部改良

標準モデルに「マスカットグリーンメタリック」と、オプションの「ムースピンクパール」「アーバンナイトブルークリスタルメタリック」を追加し、全8色のボディカラーラインナップとなり、カスタムには、「ミストブルーマイカメタリック」を追加し全5色展開となった。さらに標準モデルには、一部のカラーに「パールホワイトIII」塗装のルーフやリヤピラーなどを組み合わせた「2トーンセレクション」をオプション設定に追加した。インテリアでは、標準モデルのシート表皮とインストルメントパネルのアクセントカラーがグリーンに変更された。

パワートレインでは、CVTサーモコントローラーを採用し、エンジンとCVTの温度を相互に最適化、燃焼効率や動力伝達効率を高め、ノンターボ・2WD車で27.6km/L、4WD車で25.0km/L(いずれもJC08モード燃費)となり、「平成27年度燃費基準+20%」を達成。ターボ車・2WD車は24.0km/L、4WD車は23.0km/L(いずれもJC08モード燃費)となり、「平成27年度燃費基準+10%」を達成した。また、すでに認定取得済みの「平成17年基準排出ガス75%低減レベル」とあわせて、引き続いて全車が「環境対応車 普及促進税制」の減税措置の対象車となった。

また、サスペンションの特性変更で、乗り心地の向上、ブレーキをサイズアップし、制動力の強化を図り、さらに、防音材の性能向上や配置変更により静粛性の向上も図られた。

車両価格は、113万〜162万円となった。

2017年1月 販売終了

トヨタ初の軽自動車、ピクシス スペースは、トヨタ初の軽自動車ラインナップから消滅した車種となった。OEM供給元のムーヴ コンテは、同年3月に販売終了。直接的な後継車は不在だったが、2015年にデビューしていたダイハツ キャストがムーヴ コンテの受け皿となる実質的な後継車となっていた。また、2016年8月にキャストがトヨタへ「ピクシス ジョイ」としてOEM供給がされ始めており、2016年9月からしばらくのピクシス スペースとの併売を経て、バトンタッチされる流れとなった。

こちらもおすすめ! <グレード・パワートレイン別>中古車ピクシス スペース

エンジンモデルグレード駆動方式中古車価格帯流通台数
自然吸気標準モデルL2WD5万〜78万円約90台
4WD40万〜105万円約10台
X2WD14万〜100万円約130台
4WD20万〜117万円約20台
カスタムX2WD19万〜118万円約60台
4WD40万〜130万円約20台
G2WD17万〜98万円約40台
4WD36万〜123万円約10台
ターボRS2WD30万〜109万円約20台
4WD48万〜110万円10台未満

※2021年7月24日時点

ピクシス スペースならではのチェックポイント

ピクシス スペースの中古車を選ぶときのチェックポイントは「保証」です。しっかりとした保証が付いていれば、購入後の修理代に悩まされずに済みます。ピクシス スペースは年式が古く、走行距離も多いタマが多くありますし、状態が悪いタマもあります。保証が付いていないものや、付いていても短い期間の保証だったら、購入後の修理代発生リスクが高いと考えましょう。目安として、保証期間1年以上、保証走行距離が無制限のものが安心です。

比べて検討!ピクシス スペースのライバル車種

ダイハツ「ムーヴ コンテ」

ダイハツ「ムーヴ コンテ」

ライバル車種というとちょっと語弊がありますが、OEM供給のムーヴ コンテのほうが新車販売台数は多かったので、中古車流通台数も多めです。中古車相場価格に顕著な差がないようなので、トヨタのエンブレムにこだわりがなければ、こちらからも探してみてください。
2021年7月24日時点の中古車価格帯は0.1万〜127万円、平均価格は約41万円、流通台数は1,900台ほどとなっています。

三菱「eKワゴン」

三菱「eKワゴン」

現行モデル

「いい軽」が車名の由来。こちらも四角いトールワゴン。OEM供給先に日産 オッティがあります。どちらも、ピクシス スペースと同世代モデルがあります。比較検討するならオッティも併せてせて調べてみてください。
2021年7月24日時点の中古車価格帯は0.1万〜158万円、平均価格は約55万円、流通台数は2,500台ほどとなっています。

スズキ「ワゴンR」

スズキ「ワゴンR」

5代目

元祖トールワゴン。流通台数も圧倒的台数を誇ります。5代目がピクシス スペースとライバル関係になります。
2021年7月24日時点の中古車価格帯は0.1万〜160万円、平均価格は約67万円、流通台数は12,000台ほどとなっています。

中古車ピクシス スペースはここで探せ!

では、中古車ピクシス スペースをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

2021年7月24日時点、グーネットでは、ピクシス スペースの掲載件数は404件、価格帯は5万~129万円、平均価格は約56万円となっています。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

2021年7月24日時点、カーセンサーでは、ピクシス スペースの掲載件数は383件、価格帯は5万~124万円、平均価格は約54万円となっています。

トヨタ版「カクカクシカジカ」のトールワゴン

2011〜2017年という6年弱の短い販売期間だったピクシス スペース。OEM供給元は、「カクカクシカジカ」がキャッチコピーのダイハツ ムーヴ コンテでした。モデルライフ途中でのマイナーチェンジはありませんでした。大きな改良では、エンジンが途中で新しいものに変わりましたが、走行性能や環境性能は格段には良くなっていない(燃費は少し良くなった)という状況でした。

したがって選び方のポイントは、ターボかノンターボか、標準モデルかカスタムか、といったところを中心とするといいでしょう。

よくある質問

Q1:中古車のピクシス スペース、どれを買うべき?

A:ピクシス スペースは1世代のみで、マイナーチェンジも行われていません。特におすすめのグレードもありませんので、自分の好みやカーライフに合わせて選んで問題ないでしょう。

Q2:中古車ピクシス スペースを買うときに気を付けたいポイントは?

A:ピクシス スペースの中古車は、走行距離や状態の程度に開きがあります。気を付けたいのは、保証です。保証が付いていないものや、付いていても期間が短いものは購入後の故障リスクが高いと考えましょう。目安として、保証期間1年以上、保証走行距離が無制限のものが安心です。

Q3:中古車ピクシス スペースはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車ピクシス スペースに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月24日時点のものです。

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