2003〜2018年の16年間、モデルチェンジなしで販売されたホンダの軽1BOX「バモス ホビオ」。この中古車をお探しの方に選び方のポイントや注意点、おすすめモデルについてまとめてお伝えします。
この記事のPOINT
- 一番推したい中古車のホンダ「バモス ホビオ」は、2015年3月 一部改良モデル
- 豊富なパワートレインをラインナップ
中古車バモス ホビオ、おすすめモデルはズバリこれ。2015年3月 一部改良モデル
バモス ホビオは、2003年から約16年もモデルチェンジなしで販売され続けたロングランモデル。5ナンバー・軽乗用車と4ナンバー・軽貨物車の「プロ」の2モデルがラインナップされています。
2度のマイナーチェンジが実施されていますが、ホンダの発表がマイナーチェンジとなっているのみで、内外装の変更など顕著な変化がなく、パワートレインに大きな改良はありませんでした。唯一、比較的大きな改良は、2015年3月に実施された一部改良。
この一部改良では、燃費が17.6km/L(JC08モード)に向上され、EBD(電子制御動力配分システム)付きABSの標準装備化を実施、環境性能と安全性能が向上しています。
なお、この一部改良時にグレード構成が整理され、5ナンバー車はノンターボ車「G」グレードのみとなりました。
バモス ホビオ(5ナンバー車)の2015〜2018年式の中古車価格帯は、50万〜105万円、「プロ」では、23万〜173万円となっています(2021年7月18日時点)。
★ほかにも!魅力的な中古車バモス ホビオ
この項では、バモス ホビオの歴史と、タイプ別の中古車相場価格をお伝えします。
バモス ホビオの歴史
2003年4月24日 バモス ホビオ 発売開始
バモスの派生モデルとして登場。バモスとの相違点は、全高が105mm高められたハイルーフであること(バモスはロールーフ)、ホビオ専用のフロントグリルとバンパーが与えられ、リアコンビネーションランプがバンパー埋込み型の横型(バモスは縦型)など。エンジン、トランスミッションなどのパワートレインはバモスと共通。なお、バモス ホビオは5ナンバーの軽乗用車と、「プロ」の名称が与えられた4ナンバーの軽貨物の2種類がラインナップされた。
5ナンバー車のグレードは、自然吸気エンジン(ノンターボ)車に、ベースグレードの「M」と上級グレードの「L」の2種類と「ターボ」の合計3タイプをラインナップ。4ナンバーの「プロ」は自然吸気エンジンのみの設定でモノグレード(グレードは1種類のみ)というモデル構成となっている。
駆動方式とトランスミッションは、5ナンバー・ノンターボ車と4ナンバー「プロ」の2WDが5速MTと3速AT、4WDに5速MTと4速ATを組み合わせ、ターボは2WDと4WDともに4速ATのみの組み合わせとなった。
バモス ホビオは、荷物を積むことを考えた装備が多く備えられているのが特長。インテリアの壁面には、穴あけ加工なしで6mm径のボルトを取り付けられる「ユーティリティナット」を28ヵ所に装備(プロは32ヵ所)。また、この「ユーティリティナット」には「アタッチメントフック」を取り付けられるようになっており、これにロープなどを掛けることができるようになっている(アタッチメントフックの個数は4。取り付け用レンチ、収納バック付き)。さらに、コンビニフックやロープフックとして使える「ユーティリティフック」を8ヵ所備えた(「L」「ターボ」に設定)。この「ユーティリティフック」は取り外し可能で「ユーティリティナット」としても使用できるようになっている。これらに加えて、荷室フロアに置いた重い荷物などをしっかりと固定できる「タイダウンフック」も4ヵ所装備した。
車両価格は、5ナンバー車が113万〜155万円、4ナンバー「プロ」が110万〜130万円で販売された。
また、バモス ホビオの発表と同時に、愛犬とのドライブに配慮した特別仕様車「トラベルドッグバージョン」を「L」と「ターボ」に設定、車両価格は、127万〜158万円で販売された。
2005年12月9日 マイナーチェンジ
ボディカラーを一部変更し、新色3色を含めた全10色のラインナップとなった。また、左側ドアミラーにフロントドア下部の死角を減らすサイドアンダーミラーを追加、「ターボ」オイル交換インジケータを追加した。ホンダはマイナーチェンジと発表したが、エクステリア・インテリアのデザイン変更、パワートレインの変更は行われていない。車両価格は、5ナンバー車が118万〜163万円、4ナンバー車が116万〜136万円で販売された。
2007年2月1日 マイナーチェンジ
撥水+消臭機能付シート表皮&撥水ドアライニングとマイクロアンテナを新たに採用(マイクロアンテナは「プロ」を除く)、ボディカラーを一部変更し全8色のラインナップとなった。また、5ナンバー車はオーディオレスが標準となった。このマイナーチェンジも前回同様に、エクステリア・インテリアのデザイン変更、パワートレインの変更は行われていない。車両価格は、5ナンバー車が121万〜163万円、4ナンバー車が117万〜136万円で販売された。
2012年6月14日 一部改良
グレード構成を整理し「ターボ」を廃止、5ナンバー車は「G」のみとなり、ハーフシェイド・フロントウィンドウやユーティリティフックなどを標準装備とした。また、「プロ」は、水や汚れを簡単に拭き取れる「ワイパブルマット(カーゴルームフロア/リアシート背面)」を標準装備とした。パワートレイン構成に変更はなく、車両価格は、5ナンバー車「G」が123万〜141万円、4ナンバー車が120万〜139万円で販売された。
2015年3月19日 一部改良
燃費を17.6km/L(JC08モード)に向上。新色のプレミアムスターホワイト・パールの追加、EBD(電子制御動力配分システム)付きABSの標準装備化が行われた。また、「G」に、ワイパブルマットが標準装備化された。車両価格は、5ナンバー車「G」が130万〜147万円、4ナンバー車が128万〜147万円で販売された。
2018年7月12日 後継新型「N-VAN(エヌバン)」発表
2018年4月末頃には、実質的な後継車となる「N-VAN」のティザーサイトへのリンクがバモス ホビオの公式ホームページに貼られた。N-VANは、ホンダの次世代軽自動車「N」シリーズにおいて、荷室を重視したバンとしてデビュー。この背景に、軽自動車の衝突安全基準の強化があった。バモス ホビオの生産終了は2018年5月末とされている。
こちらもおすすめ! <タイプ別>中古車バモス ホビオ
バモス ホビオは、5ナンバーの軽乗用車と4ナンバーの軽貨物「プロ」の2モデル、エンジンは自然吸気(ノンターボ)とターボ、駆動方式は2WDと4WD、トランスミッションはATとMTと豊富なパワートレインタイプがラインナップされています。モデル・パワートレイン別の中古車相場価格は以下のとおりです。
ナンバー | エンジン | 駆動方式 | トランスミッション | 中古車相場価格 | 流通台数 |
---|---|---|---|---|---|
5 | 自然吸気 | 2WD | 5速MT | 13万〜139万円 | 約30台 |
3速AT | 12万〜198万円 | 約70台 | |||
4WD | 5速MT | 10万〜159万円 | 約30台 | ||
4速AT | 10万〜105万円 | 約20台 | |||
ターボ | 2WD | 4速AT | 10万〜160万円 | 約10台 | |
4WD | 4速AT | 24万〜100万円 | 約10台 | ||
4 | 自然吸気 | 2WD | 5速MT | 11万〜95万円 | 約20台 |
3速AT | 1万〜118万円 | 約40台 | |||
4WD | 5速MT | 13万〜139万円 | 約30台 | ||
4速AT | 20万〜173万円 | 約20台 |
※2021年7月18日時点
バモス ホビオならではのチェックポイント
バモス ホビオは、2003〜2018年の販売期間で途中、大きな改良、モデルチェンジは行われていません。また、ユーザーはファミリーユースからビジネスユースまで多岐にわたります。このため、車両の状態はさまざまで、過走行車も目立っています。
バモス ホビオに限ったアドバイスではありませんが、保証がしっかりと付いているかが、チェックポイントとなります。目安としては、保証走行距離が無制限、保証期間が1年以上のものです。保証期間が短いものは、購入後の故障リスクが高いと考えましょう。
比べて検討!バモス ホビオのライバル車種
スズキ「エブリィ ワゴン」
スズキの軽1BOX。バモス ホビオの5ナンバー車のライバル車となります。エブリィ ワゴンは複数メーカーにOEM供給されており、日産では「NV100クリッパーリオ」、マツダでは「スクラム」、三菱では「タウンボックス」の車名で販売されています。どのOEMモデルも、元のエブリィとエンブレムぐらいしか違いはありませんので、エブリィとあわせて、OEMモデルも比較検討してみてください。
2021年7月18日時点の中古車価格帯は6万〜336万円、平均価格は約90万円、流通台数は2,102台ほどとなっています。
スズキ「エブリィ」
4ナンバーの軽貨物車は「エブリィ」のみの車名でラインナップされています。エブリィは複数メーカーにOEM供給されており、日産では「NV100クリッパー」、マツダでは「スクラムバン」、三菱では「ミニキャブバン」の車名で販売されています。こちらもどのOEMモデルも、元のエブリィとエンブレムぐらいしか違いはありませんので、エブリィとあわせて、OEMモデルも比較検討してみてください。
2021年7月18日時点の中古車価格帯は4万〜375万円、平均価格は約78万円、流通台数は3,610台ほどとなっています。
ダイハツ「アトレーワゴン」
バモス ホビオの5ナンバー車のライバル車となります。2021年7月18日時点の中古車価格帯は5万〜219万円、平均価格は約64万円、流通台数は1,029台ほどとなっています。
ダイハツ「ハイゼットカーゴ」
バモス ホビオの4ナンバー車「プロ」のライバル車となります。スバルへ「サンバーバン」の車名でOEM供給されていますので、こちらもあわせて比較検討してみてください。
2021年7月18日時点の中古車価格帯は0.1万〜318万円、平均価格は約71万円、流通台数は3,411台ほどとなっています。
中古車バモス ホビオはここで探せ!
では、中古車バモス ホビオをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。
グーネット
2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。
グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。
また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。
「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。
さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。
2021年7月18日時点、グーネットでは、バモス ホビオ 5ナンバー車の掲載件数は178件、価格帯は10万~198万円、平均価格は約53万円、バモス ホビオ プロ(4ナンバー車)の掲載件数は105件、価格帯は1万~173万円、平均価格は約50万円となっています。
カーセンサー
2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。
カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。
また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。
カーセンサーのスマホアプリでは、写真からアリオンが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとアリオンを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。
2021年7月18日時点、カーセンサーでは、バモス ホビオ 5ナンバー車の掲載件数は173件、価格帯は9万~199万円、平均価格は約52万円、バモス ホビオ プロ(4ナンバー車。カーセンサーでは「バモス ホビオバン」の車名で掲載)の掲載件数は110件、価格帯は1万~139万円、平均価格は約44万円となっています。
約15年モデルチェンジなしの長寿モデル
バモス ホビオは2003年にデビューしてから、2018年に生産終了となるまで、一度もモデルチェンジされることなく販売されました。このようなケースはほかに例をあまり見ません。
モデル後期では、グレードが絞られてしまいましたが、ビジネスユースからファミリーユースまで幅広いニーズに的確に応えるグレード構成と豊富なパワートレインタイプをラインナップしています。このため、自分にぴったりの1台を見つけやすくなっています。
よくある質問
Q1:中古車のバモス ホビオ、どれを買うべき?
A:モデルチェンジが一度も行われておらず、ユーザーの目的に応じたグレード構成となっていますので、特に「これを買うべき」というモデルは筆者としてはありません。しいてアドバイスするならば、ご自身のカーライフスタイルに合ったグレード、パワートレインを選んでください、となります。
Q2:中古車バモス ホビオを買うときに気を付けたいポイントは?
A:保証がしっかりとついたものを買うことをおすすめします。目安として、保証期間1年以上、走行距離無制限のものが安心です。保証期間が短いものは、故障リスクが高いタマと考えて差し支えありません。
Q3:中古車バモス ホビオはどこで手に入れればいい?
A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車バモス ホビオに乗ることができます。
※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年7月18日時点のものです。