内装のデザインは居住性を大きく左右します。ホンダ「インサイト」はハイブリッド専用車にありがちな先進性を追求するだけではなく、乗る人がくつろげる上質な室内空間を持つモデルです。
ここでは、インサイトの内装について詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- ハイブリッド車であることを感じさせない広い居住空間
- 内装カラーはブラックがベース、新しく追加された「EX・PRIME STYLE」のみアイボリーを採用
- 519Lの大容量の荷室にトランクスルー機構付きの6:4分割可倒式シートを備えている
インサイトの室内空間の特徴
インサイトは、ホンダ独自の2モーター式のハイブリッドシステムを全車に標準装備するハイブリッド車です。ハイブリッドシステムはバッテリーを搭載するため居住空間や荷室が狭くなりがちですが、2018年12月に登場した現行型では、IPU(インテリジェントパワーユニット)を小型化して後席下に収納することで、ハイブリッド車であることを感じさせないゆとりのある居住空間を確保しています。
さらにシートの形状にもこだわり、前席は包み込まれるような心地良いホールド感を追求。狭くなりがちな後席は足元の空間や頭上に余裕を持たせ、ゆったりとくつろげるように配慮されているのが特徴といえるでしょう。
インサイトの内装
ここからは、インサイトのグレードごとの内装について見ていきましょう。
上質なおもてなし空間を演出する「LX」
インサイトは全体的な傾向として必要以上に華美さのない、シンプルでありながら質感の良さを感じさせる内装となっています。目立つメッキ加飾やシルバー加飾も全グレードにおいてそれほど使用されていません。
助手席前のインパネにはプライムスムースを採用するなど、セダンらしい上質なおもてなし空間を演出しています。
グレードごとの差はおもにシートの素材と考えていいでしょう。ベーシックグレードの「LX」では、スタンダードなブラックファブリックシートが採用されています。
本革シートの選択が可能な「EX」
上級グレードの「EX」では、シート素材がプライムスムースとファブリックのコンビシートになり、質感がアップします。
加えて、オプションで本革シートの選択も可能です。本革シートのカラーは標準仕様と同じくブラックのみとなっています。
専用のアイボリーインテリアが魅力的な「EX・PRIME STYLE」
2020年5月のマイナーチェンジで新たに追加されたグレード「EX・PRIME STYLE」は、都会的で洗練されたスタイルが持ち味のグレードです。
「EX・PRIME STYLE」以外のグレードのインテリアカラーがブラックであるのに対し、「EX・PRIME STYLE」では専用のアイボリーインテリアを採用。シートだけではなくドアトリムや助手席インパネもアイボリーになるので、ほかのグレードとは一線を画す華やかさ、明るさを感じさせる内装といえるでしょう。
シートは本革と人工素材・ウルトラスエード®を組み合わせたコンビシートで、より贅沢な質感が魅力です。シート中央にあしらわれたライムグリーンのアクセントが爽やかで若々しい雰囲気を室内にもたらします。
これまでのイメージを一新する、新しいスタイルのインサイトといえるのではないでしょうか。
スポーティーさの際立つ最上級グレード「EX・BLACK STYLE」
18インチのアルミホイールを採用し、スポーティーさが魅力の最上級グレード「EX・BLACK STYLE」では、助手席のインパネがプライムスムースからウルトラスエードにグレードアップ。より上質でスポーティーな室内空間を演出しています。
専用装備として、室内にシャープな雰囲気をもたらすステンレスペダルが採用されているのもポイント。
シート素材は本革×ウルトラスエード®のコンビシートです。なお、「EX・BLACK STYLE」ではオプションのボディカラー「プレミアムクリスタルブルー・メタリック」と「プレミアムクリスタルレッド・メタリック」のどちらかを選択した場合に限り、エクステリアカラーに合わせた2色ステッチが随所にあしらわれます。
インサイトの座席周りの収納
インサイトのポケッテリアについても、確認しておきましょう。
大型コンソールトレー
センターコンソールに用意されたトレーは5.5インチのスマートフォンが収まる大型。トレーの上部にはUSBジャックが備わっているので、ドライブ中にスマートフォンを充電することができます。トレー底面にはラバーマットが装備されているため、走行中に滑り落ちる心配もありません。
なお、ラバーマットは取り外し可能。汚れても洗えるので、清潔な状態を保てます。
センターコンソールボックス
センターコンソールボックスはそれほど大きなタイプではありませんが、タオルなどのこまごまとした物の収納場所として活躍するのではないでしょうか。ドリンクが置けるスペースも確保されています。
グローブボックス
助手席前に用意されているグローブボックスは、車検証などの書類入れとしては十分な大きさでしょう。夜間など、車内が暗くても収納物が確認しやすい照明付きです。
リアセンターアームレスト(ドリンクホルダー付き)
リアセンターアームレストには、カップホルダーが2つ備わっています。
運転席&助手席シートバックスマートフォンポケット
後席にもスマートフォンを収納するスペースがあるのはうれしいポイントです。なお、助手席のシートバックには別にシートバックポケットも標準装備されています。
インサイトには、このほかにもサングラスホルダーやチケットホルダー、ボトルホルダー付きのフロント&リアドアポケット、リア左右席のコートフックなどがあります。
インサイトの荷室&座席アレンジ
インサイトはIPU(インテリジェントパワーユニット)を小型化して後席下に収納することで、広い居住空間だけでなく519Lもの大容量の荷室を確保しています。
これはゴルフバッグが4個積み込めるほどの広さ。荷室開口部は広く、内部はでこぼこが少ない設計となっているため荷物の出し入れもしやすく、レジャーシーンでも十分活躍してくれるでしょう。
さらに、後席にはトランクスルー機構付きのシートを採用。セダンであっても後席を倒して荷室を拡大することができます。
6:4分割可倒式なので、後席に人を乗せたまま荷室を拡大することも可能。長尺物の積載に役立つでしょう。セダンでもこうした座席アレンジができるのはうれしいポイントなのではないでしょうか。
質の良さと使い勝手の良さを兼ね備えたインサイトの内装
インサイトは派手に飾り立てるのではなく、質の良さを感じさせる素材を随所にあしらって上質で居心地のいい室内空間を作り上げています。荷室の使い勝手もよく考えられており、日常生活から週末のゴルフや旅行などもこなしてくれる、今の時代に合ったセダンといえるでしょう。
よくある質問
Q1:インサイトの室内空間の特徴は?
A:ハイブリッド車はバッテリーを搭載するため室内や荷室が狭くなりがちですが、インサイトではIPU(インテリジェントパワーユニット)を小型化し、後席下に収納することによってハイブリッド車であることを感じさせない余裕を持った居住空間を確保しています。
Q2:インサイトの内装はどんな感じ?
A:インサイトの内装は華美にするのではなく、シンプルなデザインながらプライムスムースなど質の良さを感じさせる素材を随所に使用することで上質さを演出しています。内装カラーは落ち着いたブラックがベース。2020年5月のマイナーチェンジで追加された「EX・PRIME STYLE」のみ、明るく華やかな印象のアイボリーを採用しています。
Q3:インサイトの荷室はたくさん荷物が積める?
A:インサイトはゴルフバッグが4個積み込める519Lもの大容量の荷室を確保しています。荷室開口部が広く、内部はでこぼこが少ないため荷物の出し入れがしやすいのもポイント。さらに後席にはトランクスルー機構付きの6:4分割可倒式のシートを採用しているため、セダンであっても座席アレンジによって荷室の拡大が可能です。
※記事の内容は2021年5月時点の情報で執筆しています。