実際に車を使用する上で、ドライバーや乗員に最も大きな影響を与えるのが内装です。快適に過ごせる広さを確保しているのか、デザインの質感が感性に合うのかなどはとても大切な車選びのポイントといえるでしょう。
ここでは、ダイハツ「アトレーワゴン」の内装について紹介します。
この記事のPOINT
- 広々とした室内空間と荷室スペースを備える
- ブラックを基調としたスタイリッシュな内装デザイン
- 多彩な座席アレンジができ、車中泊も可能
アトレーワゴンの室内空間の特徴
2005年に登場した現行型のアトレーワゴンは、軽商用バンの「ハイゼットカーゴ」をベースにした軽キャブワゴンです。
多くの荷物を積むことを想定している商用モデルが基になっているため、衝突安全性は維持しながらもフロント部分を短縮し、エンジンを床下に収納することで広々とした室内空間を確保しています。
近年の軽自動車の主流といえるスーパーハイトワゴンは広い室内空間が人気の理由のひとつですが、軽キャブワゴンであるアトレーワゴンはスーパーハイトワゴン以上の室内空間と荷室の広さを誇るのが最大の特徴といえるでしょう。
室内高を高く取っていることに加え、床面と座席を低めに設定することでドアの開口部が大きくなり、背の高い方でも乗り降りがしやすいように配慮されています。また前席はウォークスルーとなっているため、前席間の横移動が楽にできるのも魅力といえるでしょう。
アトレーワゴンの内装
ここからは、アトレーワゴンの内装について見ていきましょう。アトレーワゴンには「カスタムターボRS “SA III”」と「カスタムターボRS “リミテッドSA III”」の2つのグレードがありますが、インテリアにおいては上級グレードの「カスタムターボRS “リミテッドSA III”」に加飾類が追加される程度で、それほど大きな差はありません。
インテリアカラーは両グレードに共通してブラックのみで、インテリアカラーの選択肢はありません。シートの素材には扱いやすくお手入れの楽なファブリックを採用しています。
メーターには先進性を演出する自発光式を搭載。センタークラスターにはつやのあるプレミアムシャインブラックのパネルをあしらい、質感を高めています。商用車ベースであることを感じさせないスタイリッシュな内装といえるでしょう。
また、上級グレード「カスタムターボRS “リミテッドSA III”」には、ステアリングホイールやシフトノブにシルバー加飾、シフトリングやシフトレバーボタン、パーキングレバーボタン、フロントインナードアハンドルなどにメッキ加飾が追加され、上質さに磨きをかけています。
アトレーワゴンの座席周りの収納
ドライブ中に使用する、身の回りの品などを収納するスペースも確認しておきましょう。
カップホルダー(運転席/助手席)
運転席と助手席にはそれぞれ1つずつカップホルダーが備わっています。インパネ掘り込み式なので安定性が高く、走行中も安心です。またエアコン送風口の前に設設置されているため、エアコン作動時には保温もしくは保冷効果も期待できるでしょう。
助手席トレイ/センタートレイ
センタークラスターの上から助手席前にかけて、トレイが用意されています。センタートレイはあまり上下に幅がないため、スマートフォンなどの厚みのないものを収納するのにいいでしょう。
助手席トレイはセンタートレイよりも余裕があり、メガネケースやポーチなどの身の回りの品の置き場所として活用できます。
大型グローブボックス
助手席前のグローブボックスは車検証や自賠責保険証などの書類の保管場所として使用されることがほとんどですが、アトレーワゴンのグローブボックスは容量が大きいので、書類のほかにもティッシュボックスなどの収納が可能です。
カードホルダー/ペンホルダー
運転席には、窓際にペンやメモなどが収納できるスペースがあります。乗用車には珍しいポケッテリアといえるでしょう。商用車がベースになっている名残を感じさせる部分ともいえますが、あれば便利に使用できるのではないでしょうか。
オーバーヘッドシェルフ
オーバーヘッドシェルフも乗用車ではあまり見かけない収納スペースです。アトレーワゴンの全高の高さをうまく活用しています。画像のようにティッシュボックスなどを収納してもいいですし、タオルやレジャーシートなどの収納場所としてもいいでしょう。
2017年11月のマイナーチェンジでメッシュ形状に変更されたため、収納したものがひと目でわかるのも魅力。工夫次第で幅広く活用できそうです。
コンソールトレイ
アトレーワゴンの前席はセンターコンソールを省くことでウォークスルーとしているため、運転席と助手席の間にコンソールボックスなどの大型の収納スペースはありません。小物が置ける程度のトレイが用意されているのみです。
ドアポケット(運転席/助手席)
左右のフロントドアには、観光ガイドやパンフレットなどが収納可能なポケットがあります。ボトルホルダーは装備されていません。
カップホルダー(後席中央)
後席のアームレストには、カップホルダーが2つ用意されています。後席にも人数分のドリンクの置き場所が確保されているのは評価できるポイントでしょう。
シートバックポケット(助手席)
助手席のシートバックには、雑誌やタブレットなどが収納可能なポケットがあります。助手席側のみで運転席のシートバックにはありません。
アンダーボックス(後席左)(「カスタムターボRS“SA III”」に標準装備)
べーシックグレードの「カスタムターボRS“SA III”」には、助手席側の後席の座面下に収納スペースが確保されています。使用頻度の高くない物や、あまり人目につかせたくない物を収納しておけるので重宝するのではないでしょうか。
アトレーワゴンの荷室&座席アレンジ
アトレーワゴンは、定員4人が乗車している状態でも1,116Lもの大容量の荷室空間を確保しています。さらに後席は180mmスライドできるので、後席に人が座っていても荷物の量に合わせて荷室を拡大できます。
後席をすべて倒すとタイヤサイズ27.5インチの自転車も余裕をもって積み込めます。
また、後席は左右別々に倒すこともできるため、助手席と助手席側の後席のシートを倒せば、スキー板や釣り竿などの長尺物を収納することも可能。
フルフラットにも対応しているため、車中泊も快適です。キャンプで活躍するのはもちろん、非常時の心強い備えにもなるのではないでしょうか。
また、後席の背面と荷室床面には防水・防汚処理を施しているため、アウトドアやマリンレジャーでも濡れや汚れを気にすることなくギアを積み込めるのもうれしいポイントです。
広い室内と荷室スペースがアトレーワゴンの魅力
アトレーワゴンの最大の魅力は居住空間の広さと使い勝手の良い大容量の荷室にあるでしょう。多彩なシートアレンジも可能で車中泊もできるので、アクティブなカーライフを楽しみたい方にはぴったりです。
内装デザインもブラックにシルバーやメッキ加飾を組み合わせた質感の高いものになっているため、商用車ベースであることを意識させられることもありません。
実用性とスタイリッシュさを兼ね備えたアトレーワゴン。日常生活からレジャーまで、幅広くカバーしてくれる1台といえそうです。
よくある質問
Q1:アトレーワゴンの室内空間の特徴は?
A:アトレーワゴンは、衝突安全性を維持しながらもフロント部を短縮し、床下にエンジンを配置することによって広い室内空間と荷室スぺースを確保しているのが特徴といえるでしょう。
室内のサイズは近年の軽自動車の主流となりつつあるスーパーハイトワゴンを上回ります。また、シート・床面を低く、ドアを大きく設計することで背の高い方でも楽に乗り降りができるように配慮されています。
Q2:アトレーワゴンの内装の特徴は?
A:アトレーワゴンの内装は、商用車ベースであることを感じさせないブラックを基調としたスタイリッシュなものになっています。メーターには先進性を感じさせる自発光式を採用されました。
さらに上級グレードの「カスタムターボRS “リミテッドSA III”」では、メッキやシルバー加飾を追加して上質感をプラスしています。
Q3:アトレーワゴンの荷室は荷物がたくさん積める?
A:アトレーワゴンの荷室は、定員4人が乗車している状態でも1,116Lもの大容量のスペースを確保しています。また、後席は180mmのスライドができるため、後席に人が乗っていても荷物の量に合わせて荷室を拡大することも可能。さらに後席は左右分割して倒せるので多彩な座席アレンジができることに加え、フルフラットにして車中泊にも対応できる仕様となっています。
※記事の内容は2021年5月時点の情報で執筆しています。