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中古車のマツダ「キャロル」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

中古車のマツダ「キャロル」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖
中古車のマツダ「キャロル」モデル別相場と正しい買い方徹底解剖

マツダのベーシックなハッチバックの軽自動車、キャロル。1960年代からキャロルの歴史は始まりますが、現代のモデルはスズキ アルトのOEMとなります。おすすめのグレードから、アルトとの中古価格の違い、選び方の注意点までお伝えします。

この記事のPOINT

  •  一番推したい中古車のマツダ「キャロル」は2015年式以降の「GX」グレード
  •  とにかく価格を重視したい!というなら1世代前のモデルがおすすめ

中古車キャロル、おすすめモデルはズバリこれ。2015年式以降の「GX」グレード

中古車キャロル、おすすめモデルはズバリこれ。2015年式以降の「GX」グレード

画像は「GS」

現行モデルで7代目となる、マツダ「キャロル」。日常の足として乗るなら、2009年式以降の6代目と現行モデル7代目から選びたい。その中でも、先進予防安全技術を装備した現行モデル、7代目がおすすめ。年式は2015年から、AT車の全グレードに装備されています。年式にこだわりがなければ、走行距離が3万キロと少ないものが30万円台からの車両価格で販売されています。全体的な相場価格は30〜104万円となっています。

なお、2018年12月に実施された一部改良で、既に採用されている衝突被害軽減ブレーキ「デュアルセンサーブレーキサポート」に、昼間の歩行者検知機能を追加しています。中古車の年式では2019年以降が、その改良モデルとなりますが、新車時の納車のタイミングで改良前のモデルが2019年式に混在することがあるので、購入の際は販売店に確認するなどしてください。

おすすめのグレードは、最上級の「GX」。キーレスエントリーにプッシュ式エンジンスターターボタン、オートエアコン、チルトステアリング(ハンドル位置調整機構)が装備されます。これらが省略されるのが「GL」と「GS」。GSが中間グレードとなるのですが、助手席バニティミラー(サンバイザーに付く化粧直し等用の鏡)が付くなどのわずかな差。これら3グレードには、すべて運転席にシートヒーターを搭載(4WD車は助手席にも搭載)するなど、基本的に充実した装備となっています。なお、「GF」グレードは5速マニュアル車専用の廉価グレード設定となっており、最上級グレード「GX」には4WDが設定されません。

 

★こちらも!お買い得で魅力的な中古車キャロル

とにかく価格を重視!という方へのおすすめモデルの紹介と、キャロルの歴史をあわせてお伝えします。

キャロルの歴史

キャロルの初代は、1962年にデビュー、1970年まで生産されました。当時の軽自動車規格の排気量は360ccと、現在の軽自動車規格の半分ほど、ボディサイズも全長3m、全幅1.2mを切る、とても小さいものでした。こんな小さなボディのキャロルに、4ドアセダンがラインナップされ、当時としては豪華な水冷4気筒アルミシリンダーエンジン(当時の軽自動車は2気筒が主流。空冷エンジンも多い時代)と、四輪独立懸架を採用した乗り心地の良さで大ヒット、1962年から3年連続して自動車販売台数の首位を飾る名車となりました。

初代キャロルの生産終了から19年後の1989年10月に、2代目キャロルが復活します。プラットフォーム(ボディの主要構造部分)とエンジンは、スズキ アルトのものを使用し、マツダ独自の内外装デザインで仕立てた3ドアハッチバックで発売されました。2代目の復活時、マツダは複数ブランドを展開、それぞれのブランドごとの販売チャネルで販売する方法としており、キャロルはそのうちの「オートザム」ブランドで販売されました。このため、2代目キャロルにはマツダのエンブレムではなく、オートザムのエンブレムが付けられ、マツダ・キャロルではなく「オートザム・キャロル」のブランド名・車名で販売されていました。

2代目キャロルは、当時人気を博した日産「Be-1」「パオ」などの『パイクカー』と呼ばれる愛らしいデザインを前面に押し出したモデルと雰囲気が似ており、特に女性から高い支持を得ます。

1994年にベース車のスズキ アルトがフルモデルチェンジを受けると、約1年遅れた1995年にキャロルは3代目へフルモデルチェンジします。2代目は、ベース車のフルモデルチェンジされたアルトに採用された新型プラットフォームとエンジンを流用していますが、そのエンジンは2代目の途中で実施された軽自動車規格の変更により、排気量が660ccへ拡大されたものを搭載しました。また、内外装パーツのほとんどを2代目の流用で設計されていました。

3代目キャロルは、2代目キャロルのように売れ行きが伸びず、フルモデルチェンジから3年後の1998年9月に生産終了となります。

1998年10月に行われた軽自動車規格改正と同時に、4代目へフルモデルチェンジしますが、同時期にフルモデルチェンジしたスズキ アルトのOEMとなり、マツダが製造するキャロルは3代目で終わりになりました。以降のフルモデルチェンジは、1998年に4代目、2004年に5代目、2009年に6代目、2014年に現行モデルとなる7代目となりますが、すべてスズキ アルトのOEMとなっています。

6代目までは、フロントグリルやバンパーなどをマツダ独自のデザインに変更して販売されていましたが、現行7代目にデザイン変更は行われず、エンブレムを変更する程度にとどめられています。

こちらもおすすめ! <タイプ別>中古車キャロル

● 価格重視なら 6代目 2009〜2014年式 走行距離4〜6万キロ 中古市場の相場20〜40万円

価格重視なら 6代目 2009〜2014年式 走行距離4〜6万キロ 中古市場の相場20〜40万円

価格重視でアルトをお探しなら、2009〜2014年式の1世代前となる6代目で、走行距離4〜6万キロのものをおすすめします。走行距離が40,000km以下のタマもありますが、ほとんど乗られていない車はエンジンやトランスミッションや駆動系統などが傷んでいる可能性が高くなります(詳しくは後述「キャロルならではのチェックポイント」をご覧ください)。この条件での相場価格は、25〜35万円。これより安いのは、価格が安い理由が明白でなければ、手を出すのを控えたほうが良いかもしれません。

6代目アルトは、トランスミッション形式が多彩で、ATでは4速ATとCVT(無段変速機)の2種類があります。CVT搭載グレードのほうが上級となりますが、中古車価格は年式が古いこともあってそこまで開きがありません。CVTのほうが変速ショックがなく、燃費が少しよくなります。ただ、エンジン回転数が上がったままの加速となるなどは一長一短あり。

積雪地帯にお住まいの方などにおすすめの4WDも設定されています。価格は同一条件なら、2WDより10万円ほど高い状況です。

注意点は、先進予防安全技術が未装備であること。安全性を重視するなら冒頭で紹介した現行モデルを選びましょう。

 

キャロルならではのチェックポイント

長い期間販売され続けてきたマツダ キャロル。中古車市場では、まだまだ2004〜2009年式の5代目が流通していますが、日常の足として買うのなら、古くても2009年式からはじまる6代目以降をおすすめします。

▼走行距離と年式の関係に注意を

キャロルは、最新型の7代目でも走行距離に開きがあるようです。中古車を選ぶときは、年式と走行距離の関係に注意することをおすすめします。なお、この点はキャロルに限ったことではありません。

中古車の条件の1つ、年式は、その車の新車で納車された年となります。年式から現在の年を引いた数が、経過年数となります。この経過年数を、走行距離で割った数が、その車の年間平均走行距離となります。この年間平均走行距離が10,000km以上になると「過走行車」となります。この過走行車の基準は、日本自動車査定協会が定めた基準によります。ちなみに、現在の自家用車の年間平均走行距離は、6,000kmとされています。

なお、年間走行距離3,000km以下では、ほとんど乗られていない車となります。車は機械ですので、動かさない期間が長くなると、傷みが進んでしまいます。エンジン内部や車軸、サスペンションなどの可動箇所の動きが鈍くなり、燃料タンク内に水が発生することもあります。

こういったことから、中古車を選ぶときの走行距離の目安は、「経過年数」 ✕ 「3,000〜10,000km」となります。あまりに走行距離が短い中古車は、避けたほうが無難です。

また、この点もキャロルに限ったことではありませんが、内装の程度はよく確認しましょう。特にシートの汚れはチェックポイント。走行距離が短い新しい車でも傷んでいることがあります。

 

比べて検討!キャロルのライバル車種

スズキ「アルト」

スズキ「アルト」

現行モデル7代目

マツダ キャロルは、スズキ アルトのOEM車。現行7代目はエンブレム以外の見た目に違いはありません。6代目より前の世代では、フロントグリル、バンパーなどのデザインに違いがあります。グレード構成とグレードごとの装備も同じですが、グレード名称が異なることと、キャロルにはアルトに設定されている2人乗りの商用バンの設定がないなどの違いがあります。一般的な使い方で選ぶ場合のグレードでは、全く同じと考えて差し支えないでしょう。

中古車市場価格は、同一条件では互角。同一条件でも、アルトのほうが安かったり、逆にキャロルのほうが安かったりといったバラツキはあります。ただ、新車販売台数は圧倒的にアルトのほうが多いことから、比例して中古車流通台数もアルトのほうが圧倒的に多くなります。このため、キャロルで欲しい条件のものが見つからなかったとき、アルトで探すという手が使えます。マツダのエンブレムにこだわりがなければ、アルトも一緒に選択肢に入れてください。

中古車価格帯は0.1〜152万円、平均価格は約53万円となっています。(2021年5月24日時点)

ダイハツ「ミラ イース」

ダイハツ「ミラ イース」

現行モデル

スズキ アルトのライバルが、ダイハツ「ミラ イース」。キャロルとは間接的な宿命のライバル車となるでしょう。ミラ イースもキャロルと同じく、ベーシックでコンパクトなハッチバック軽自動車。現行モデルでは、どちらも低燃費と、先進予防安全装備を売りにしている点も同じです。どちらも実力派、価格も互角の勝負です。デザインの好みで選んでも良いでしょう。
中古車価格帯は1〜134万円、平均価格は約63万円となっています。(2021年5月24日時点)

トヨタ「ピクシス エポック」

トヨタ「ピクシス エポック」

現行モデル

ダイハツ ミラ イースをトヨタにOEM供給した「ピクシス エポック」。エンブレムの違い以外、ミラ イースとの違いはないといって良いほどの双子車です。ミラ イースを選択肢にいれるなら、ピクシス エポックも選択肢に加えてください。
中古車価格帯は9〜110万円、平均価格は約52万円となっています。(2021年5月24日時点)

スバル「プレオ プラス」

スバル「プレオ プラス」

プレオ プラスもミラ イースのOEM。こちらもエンブレム以外の違いはないと考えて差し支えありません。この車もキャロルの対抗馬にしてください。
中古車価格帯は16〜110万円、平均価格は約54万円となっています。(2021年5月24日時点)

中古車キャロルはここで探せ!

では、中古車キャロルをどこでどのように探したらよいでしょうか。カーライフを賢くスムーズに始めるのに、おすすめのサービスや販売店をご紹介します。

グーネット

2大中古車検索サイトの1つ、グーネット。1977年に「中古車情報通信」の名称で創刊された中古車検索雑誌から歴史が始まった老舗です。

グーネットは「グー鑑定」と呼ばれる、中古車を探している人に代わって、プロの鑑定士が中古車の車両状態を鑑定するサービスを提供。この鑑定士は第三者機関の「日本自動車鑑定協会(JAAA)」に所属。公正な鑑定が行われています。これで鑑定された中古車は、内外装、エンジンやトランスミッションといった機関、修復歴などの評価をまとめた「グー鑑定証」が与えられ、中古車情報ページの「グー鑑定」のアイコンから、その鑑定証を確認することができます。

また「ID車両」と呼ばれる中古車の品質を公正に証明するサービスも提供しています。「グー鑑定」と似ていますが、こちらはディーラー独自の基準で厳しいチェックを行った中古車の鑑定結果を「車両状態評価書」にまとめたものとなります。これは中古車情報ページの「ID車両」のアイコンから、その評価書を確認することができます。

「グー鑑定」や「ID車両」対象車は、全体の2割程度となっています。なお、非対象車は品質が良くないという意味ではありません。

さらに「グー保証」と呼ばれる、グーネット独自の中古車保証制度も提供しています。保証期間は国産車が最長3年で部品交換や修理から、移動中のキー閉じ込めなどのトラブル対応やレッカー移動などのロードサービスも全国24時間365日対応で付属(ロードサービスは自動車保険にも付いていることが多いですが)。なお、グー保証対象車は全体の1割程度となっていますが、これが付いていなくても、トヨタ保証やディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は多くあります。

グーネットのキャロルの掲載件数は517件、価格帯は1万~112万円となっています(※)。

※いずれも2021年5月24日時点の情報です。

カーセンサー

2大中古車検索サイトのもう1つ、カーセンサー。1984年に中古車情報雑誌「カーセンサー」が創刊、今はグーネットと肩を並べる老舗中古車検索サイトとなっています。中古車掲載台数は、時期によって変動しますが約50万台。この台数はグーネットとほぼ同じで、掲載される中古車物件もほぼ同じとなります。これはほとんどの中古車販売店が、カーセンサーとグーネットの両方に掲載登録している背景があるためです。

カーセンサーは「カーセンサー認定」と呼ばれる中古車の品質鑑定情報を提供しています。鑑定は、第三者機関の「AIS」が行い、内外装の状態から目立たない小さなキズまで厳しくチェックし10段階評価しています。鑑定結果は、中古車情報ページから「車両品質評価書」で確認することができます。カーセンサー認定中古車は、全体の1割程度となりますが、この認定中古車でなくても、一般財団法人日本自動車査定協会の「V-CON」や、トヨタ、ディーラーの品質評価制度に基づく検査結果が掲載された中古車が無数にあります。

また「カーセンサーアフター保証」と呼ばれるカーセンサー独自の有償保証制度を提供。これは、エンジン、トランスミッションといった機関から細かい電装装備品まで全350項目を保証、走行距離無制限で最長3年まで加入できる手厚いものとなっています。カーセンサーもグーネット同様に、カーセンサー保証対象車でなくても、トヨタ保証、ディーラー保証、中古車販売店保証が付いている中古車は無数にあります。

カーセンサーのスマホアプリでは、写真からキャロルが検索できる機能を備えています。街で見かけて気になった車を撮影して、アプリからアップロードするとキャロルを特定、そのまま中古車情報を調べることができる便利な機能。中古車探しのライフハックツールとしてもおすすめです。

カーセンサーのキャロルの掲載件数は559件、価格帯は4.8~105万円となっています(※)。
※いずれも2021年5月24日時点の情報です。

 

おすすめは先進予防安全装備を搭載した2014年式以降の現行モデル7代目、価格重視なら6代目

日常の足として乗るのなら、安心な先進予防安全装備を搭載した、現行モデル7代目がおすすめ。7代目がデビューしたての2014〜2015年式なら、走行距離が少なめでも30万円台から流通しています。

価格重視なら1世代前の2009〜2014年式の6代目で。先進予防安全装備は搭載されていませんが、相場価格が20〜40万円台と買いやすくなっています。

 

よくある質問

Q1:中古車のキャロル、どれを買うべき?

A:おすすめは、先進安全技術が搭載された2014年式以降の現行モデル、7代目となります。グレード構成はシンプルで、AT車を選べば顕著な装備格差はありません。迷ったら最上級グレード「GX」を選びましょう。先進予防安全装備はいらない、価格を重視したいなら、2009〜2014年式の6代目から探しましょう。

Q2:中古車キャロルを買うときに気を付けたいポイントは?

A:2004〜2009年式の5代目がまだ中古車市場で流通していますが、古いモデルですので、買うなら2009年式以降の6代目、現行モデルの7代目から選択することをおすすめします。この中であれば、キャロル固有の気をつけたいポイントは特にありませんが、「キャロルならではのチェックポイント」でお伝えした年式と走行距離の関係性については注意してください。

Q3:中古車キャロルはどこで手に入れればいい?

A:購入するなら全国の販売店の窓口となっているカーセンサー、グーネットなどの中古車情報検索サイトを活用するとよいでしょう。頭金や初期費用の一括払いが必要ない方法を探しているなら、定額カルモくんがおすすめです。支払いは毎月定額の利用料金だけなので、すぐにお好みの中古車キャロルに乗ることができます。

※当記事記載の中古車価格等の情報は、2021年5月24日時点のものです。

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