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軽自動車を除く2018年の販売ランキング1位に輝いた日産ノート。現行型発売当初はコストダウンが目立ち販売もいまひとつだったが、2016年11月に追加された「e-POWER」の好燃費と電気自動車のような運転感覚が起爆剤となった。そんなノートに追加された「e-POWERオーテック」の試乗レポートをお届けしよう。
快進撃を続ける日産ノート、70%がe-POWER!
乗用車の新車販売台数ランキングで、2018年(1月〜12月)において、13万6324台でNo.1に輝いたのがコンパクトカーの日産ノート。現行型のノートは2012年9月に販売開始されましたが、快進撃が始まったのは新電動パワートレイン「e-POWER」が追加された2016年11月の一部改良からです。
日産独自の電動パワートレインのe-POWERは、搭載する1.2Lガソリンエンジンで発電した電力により、モーターを駆動させ走行するシリーズハイブリッド車です。エンジンはあくまでも発電だけに使用され、モーターが駆動して走行するので、電気自動車に近い力強くスムーズな走行性能と高い静粛性を実現しています。
ノートのカスタムモデルに250万円弱の価値はあるのか?
2018年7月ノートe-POWERに4WD車を追加し、商品ラインナップを拡充。現在では登録されているノートの約7割がe-POWER車となりました。
そんな高い人気を誇るコンパクトカー、日産ノートの実力を確かめるべく最新モデルに試乗してみました。試乗したモデルはノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECで、車両本体価格245万3760円というハイエンドグレードです。それでは、ノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECを紹介しましょう。
ノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECは日産の関連会社である株式会社オーテックジャパンが手掛けた新感覚のカスタムカーで、2018年7月に登場しました。ノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECを頂点に、1.2Lガソリンエンジンを搭載したAUTECH(2WD/4WD)、e-POWER AUTECH(2WD/4WD)の合計5グレードを設定。車両本体価格は174万5280円〜248万760円となっています。
随所にあしらわれたブルーが大人の雰囲気
ノート AUTECHはスポーティさとプレミアム感の高いスタイリング、そして使用する素材にこだわるユーザーに向けて、これまでのカスタムカー作りによって蓄積したクラフトマンシップを注入したプレミアムスポーティ志向のモデルとなっています。標準車と比べると、AUTECHモデルの外観は細部まで作り込まれたディテールとメタル調のフィニッシュの専用パーツが印象的です。
加えてボディカラーはAUTECHモデルの専用カラーであるオーロラフレアブルーパールを含む7色をラインナップ。このオーロラフレアブルーパールはオーテックジャパンのある湘南・茅ヶ崎の空と海をモチーフとした深みのあるブルーとなっています。 インテリアにもAUTECHのアイコニックカラーであるブルーを随所にあしらい、上質な素材とディティールにこだわった個性的かつエレガントな空間を演出しています。
細部にまでこだわりを感じる外観と内装
今回、試乗したノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECはノートAUTECHの最上級モデルです。16インチという大径専用ホイール&タイヤを装着、その上サスペンションチューニングやボディ補強を施し高速安定性と上質な乗り心地を目指しました。さらに専用チューニングコンピューター(VCM)の採用により、心地良いフィーリングを目指したモデルです。
実際にノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECを見てみると、細部までこだわったデザインやシルバーの加飾によって、標準車のノートとは異なり存在感と高い質感が演出されています。ドットの大きさ一つ一つにこだわったフロントグリル、マフラーの出口の形状にこだわった専用リアバンパーフィニッシャーやシルバーに塗装されたドアミラーなど、質感はもちろん、スポーティな演出も施されています。
インテリアはシートをはじめ、ルーフやサンバイザーなどすべてブラックに統一されシックで落ちついた雰囲気が漂います。そのシックな室内にはシートバック、ステアリングなどにイメージカラーのブルーのステッチを施され、クールな印象を強めています。
走りも良いが、乗り心地も秀逸!
ノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECは、ノートe-POWER Xをベースにカスタマイズされたモデルですが、ベース車で気になった走行時の騒音や路面からの振動は見事なまでに抑えられています。これは AUTECH SPORTS SPECの専用装備である、ボディ下部などに装着されたボディ補強のパーツがしっかりと機能している証拠でしょう。
専用チューニングされたサスペンション、電動パワーステアリング、コンピューターにより向上した走行性能は、一段とスムーズさが増した加速性能、ハンドルを切ってからタイムラグのないクルマの回頭性に顕著に現れています。
オーテックモデルと聞くと、ハードスペックなクルマを想像される方もいそうですが、どんな路面状況でもしっかりとタイヤが路面を捉え、フラットで揺れの少ない抜群の乗り心地を実現しています。この優れた乗り心地は国産コンパクトカーではトップレベルといっても言い過ぎではないでしょう。
ちょっと「良いモノ」が欲しい方に
日本一売れているノートだからこそ、人とはちょっと違うモデルがほしい!これまでは家族のために大きなクルマが必要だったけど、もう夫婦二人しか乗らないから大きなクルマはいらない。でも安っぽい乗り味のクルマはイヤだという、良いモノを知っているこだわりのある人に、このノートe-POWER AUTECH SPORTS SPECはおすすめではないでしょうか。
■日産ノート価格表(2019年1月現在)
グレード | 駆動方式 | JC08モード燃費(km/L) | 車両本体価格 |
---|---|---|---|
1.2S | FF | 23.4 | 142万1280円 |
1.2X | 152万3880円 | ||
1.2X ブラックアロー | 163万8360円 | ||
1.2X FOUR | 4WD | 18.2 | 173万9880円 |
1.2X FOUR ブラックアロー | 185万4360円 | ||
1.2X DIG-S | FF | 26.2 | 176万6880円 |
1.2X DIG-S ブラックアロー | 183万8160円 | ||
1.2 メダリストX | 23.4 | 173万4480円 | |
1.2 メダリストX ブラックアロー | 180万5760円 | ||
1.2 メダリストX FOUR | 4WD | 18.2 | 195万480円 |
1.2 メダリストX FOUR ブラックアロー | 202万1760円 | ||
1.2 メダリスト | FF | 26.2 | 209万1960円 |
1.2 メダリスト ブラックアロー | 216万3240円 | ||
1.2 オーテック | 23.4 | 174万5280円 | |
1.2 オーテック FOUR | 4WD | 18.2 | 196万1280円 |
1.2X シーギア | FF | 23.4 | 179万3880円 |
1.2X シーギア FOUR | 4WD | 18.2 | 200万9880円 |
1.2 ニスモ | FF | 24 | 212万2200円 |
1.6 ニスモS | ー | 232万8480円 | |
e-POWER S | 37.2 | 190万1880円 | |
e-POWER X | 34 | 202万1760円 | |
e-POWER X ブラックアロー | 211万4640円 | ||
e-POWER X FOUR | 4WD | 28.8 | 223万7760円 |
e-POWER X FOUR ブラックアロー | 233万640円 | ||
e-POWER メダリスト | FF | 34 | 235万3320円 |
e-POWER メダリストブラックアロー | 242万4600円 | ||
e-POWER メダリスト FOUR | 4WD | 28.8 | 256万9320円 |
e-POWER メダリスト FOUR ブラックアロー | 264万600円 | ||
e-POWER オーテック | FF | 34 | 226万4760円 |
e-POWER オーテック スポーツスペック | 245万3760円 | ||
e-POWER オーテック FOUR | 4WD | 28.8 | 248万760円 |
e-POWER X シーギア | FF | 34 | 225万9360円 |
e-POWER X シーギア ツーリングパッケージ | 234万5760円 | ||
e-POWER X FOUR シーギア | 4WD | 28.8 | 247万5360円 |
e-POWER ニスモ | FF | ー | 248万8320円 |
※記事の内容は2019年2月時点の情報で執筆しています。