車を選ぶ際には燃費性能や走行性能などの機能的な部分や、車の第一印象を決めるエクステリアデザインを重視する方が多い傾向があるといいます。しかし、車は一般的に長期間使用するものです。実際に使用していく際に最も目にしたりふれたりすることになる内装も確認しておくことが快適なカーライフを送るためのひとつのポイントといえるのではないでしょうか。
ここでは、日産「マーチ」の内装について、紹介します。
この記事のPOINT
- マーチは曲線や曲面を取り入れたツインバブル形状の個性的なインテリア空間を持つ
- グレードによって内装カラーや質感を変えている
- 「NISMO S」には専用のスポーツシートを装備
マーチの室内空間の特徴
現行型のマーチはゆるやかな曲線とあたたかみを感じさせる曲面をインパネの左右に作りだすツインバブル形状により、個性的なインテリア空間を演出しているのが特徴です。
ガラスエリアを広く取り、周囲をよく見渡せることに加えドライバーからフードやフロントフェンダーが見えるので、車幅感覚や奥行きなどが把握しやすく、安心して運転できるのも魅力。さらに運転席シートリフターとチルトステアリングを標準装備しているため、ドライバーの体格に合わせて最適なドライビングポジションを確保することができるように配慮されているのも特筆すべきポイントでしょう。
マーチのグレードごとの内装
ここからは、マーチのグレードごとの内装について見ていきましょう。
派手さのないシンプルな「S」
出典:日産「マーチ」室内
ボディカラーを選ばないブラック1色の内装
マーチの中で最も価格の安いベースグレードの「S」は加飾類をほとんど使用せず、シンプルなブラックな内装となっています。シート素材には扱いやすいトリコットを使用。シートカラーもブラックで統一されています。
マーチは11色もの豊富なボディカラーの選択肢があるのが魅力のひとつで、スタンダードなブラックやシルバー、ホワイトなどのほかにも「スプリンググリーン」や「ナデシコピンク」、2020年7月の一部改良時に刷新された「プレミアムホライズンオレンジ」などの個性的なカラーも存在しています。
「S」のシンプルなブラック1色の内装なら、どのボディカラーとも違和感なくなじむため、内装色とボディカラーの組み合わせを考えることなく自由にボディカラーが選べるでしょう。
内装の質感がアップする「Sプラムインテリア」
出典:日産「マーチ」室内
「S」は価格を抑えている分、快適装備などが上級グレードと比較すると省かれています。この「Sプラムインテリア」は内装以外の装備内容は「S」のままで、内装には上級グレードの「G」とほぼ同じものを採用したグレードです。
内装にこだわりたい方におすすめ
「S」の装備内容で十分だけれども、居心地の良さを左右する内装にはこだわりたい、という方にはおすすめできるグレードといえるでしょう。内装色はその名のとおり落ち着きのあるプラムとなっています。
インテリアカラーの選択が可能な「X Vセレクション」
出典:日産「マーチ」室内
内装色はブラックとナチュラルグレーの2色
「S」よりワンランクアップした「X V セレクション」では、インテリアカラーはナチュラルグレーとブラックの2色の内装色が選択できるのがポイント。ナチュラルグレーではインパネやドアトリムも明るいグレーとなり、大人のカジュアルさを感じさせるシックな室内空間となっています。
またステアリングやシフトノブにシルバーフィニッシャーがあしらわれ、控えめな輝きが室内の印象を向上させているのもポイントです。
上級グレードらしい上品さが魅力の「G」
出典:日産「マーチ」室内
落ち着いた上品な室内空間
「G」では、プラムカラーのシートやドアトリムが採用されているのが特徴。落ち着きと上品さを感じさせる内装となっています。シート素材には通常のトリコットに加えて手触りの良いエンボススエード調のトリコットも使用されており、上級グレードらしい上質さが魅力といえるでしょう。
ステアリングやシフトノブ以外にもエアコン吹き出し口やフロントパワーウィンドウスイッチベース、シフトベースなどにもシルバーフィニッシャーが追加されるほか、随所にメッキ加飾があしらわれ華やかさを演出します。
6:4分割可倒式リアシートを採用
また、「S」「X V セレクション」ではリアシートが一体可倒式であるのに対し、「G」では6:4分割可倒式シートが採用されているため、座席アレンジができるのもうれしいポイントといえるでしょう。
「パーソナライゼーション」の内装はベースグレードと変わらず
「G」と「X V セレクション」に設定される「パーソナライゼーション」の内装は、それぞれのベースグレードに準じます。
専用のシート地で差をつけた「ボレロ」
クラシカルでエレガントな魅力を持つカスタマイズカー「ボレロ」では、2種類の内装色が用意されています。
ナチュラルグレー内装
ナチュラルグレー内装には、シートにバイオレット~落ち着いたピンクのグラデーションカラーのボーダー柄をあしらったシートを採用。
「ボレロ」ならではのエレガントさを表現しています。
センターフィニッシャーも同じトーンのマーブル柄となり、高級さを感じさせる仕上がりです。
ブラック内装
ブラック内装はブラックならではのクールさを残した仕上がり。ナチュラルグレー内装では少し甘すぎる、という男性におすすめできる雰囲気です。
シート地にはグレー~ブラックのボーダー、センタークラスターにはピアノ調加飾があしらわれます。
スポーティーさが魅力の「NISMO」/「NISMO S」
専用のエアロパーツによってスポーティーさを持たせた「NISMO」シリーズ。ブラック内装にレッドをアクセントカラーとしてあしらい、エクステリアの印象を損なわないスポーティーな内装としています。
「NISMO」
気軽にスポーティーさを楽しめる「NISMO」には、専用本革・アルカンターラⓇ巻3本スポークステアリングが標準装備です。
「NISMO S」
出典:日産「マーチ」NISMO
ボディ剛性をアップ、さらに専用仕様の1.5Lエンジンや専用チューニングコンピューター、専用エキゾーストシステムやブレーキシステムなどさまざまな部分に手を加え、NISMOならではの走行性能の高さを追求した「NISMO S」では、専用本革・アルカンターラⓇ巻3本スポークステアリングに加え、アルミ製のペダルや専用のスポーツシートが採用されています。
「NISMO」よりもさらにスポーティーさが際立つのはもちろん、所有欲を満たしてくれる上質さも持った内装といえるでしょう。
マーチの収納
車の収納の充実度や使い勝手は、居心地の良さに関わる部分のため必ずチェックしておきましょう。
インストアッパーボックス(「S」「Sプラムインテリア」「NISMO」「NISMO S」を除くグレードに標準装備)
助手席前には蓋付きのボックスが装備されています。走行中も収納物が落ちることがないので、安心して使用できるでしょう。
インストアンダーボックス&グローブボックス
インストアンダーボックスはスマートフォンや財布などの置き場所として最適でしょう。車検証などの書類入れとして使用することが多いグローブボックスは一般的な大きさです。
フロントカップホルダー(2個)
フロントシート用のカップホルダーはセンターコンソールに2個用意されています。
パーキングブレーキサイドポケット
パーキングブレーキレバーの横には、細長い収納スペースがあります。
リアカップホルダー(1個)
センターコンソールの開口部には、後席の乗員が使用できるカップホルダーが1個用意されています。
フロントドアポケット(ボトルホルダー付き)
フロントドアには手帳などの小物が収納できるポケットとボトルホルダーがあります。
自分の好みの内装のマーチを選ぼう
マーチはグレードによって異なる個性の内装となっています。内装は居心地の良さを左右するため、カラーや質感が自分の感性に合うものを選ぶことをおすすめします。
自分好みの内装のマーチで、楽しいカーライフを送ってください。
よくある質問
Q1:マーチの室内空間の特徴は?
A:マーチはゆるやかな曲線とあたたかみを感じさせる曲面をインパネの左右に作りだすツインバブル形状により、個性的なインテリア空間を演出しています。また、ガラスエリアを広く取ることによって周囲をよく見渡せることに加え車幅感覚や奥行きなどが把握しやすく、安心して運転できるのも魅力といえるでしょう。運転席シートリフターやチルトステアリングを採用しているのもポイントです。
Q2:マーチのグレードごとの内装の違いは?
A:マーチではグレードによって個性の異なるインテリアを採用しています。エントリーグレード「S」はシンプルなブラック内装、「X V セレクション」はナチュラルグレーとブラックから内装色の選択が可能です。上級グレード「G」と「Sプラムインテリア」は上品なプラムカラーのシートを装備していることに加え、加飾が多数あしらわれているのが特徴です。
Q3:マーチの座席周りにはどんな収納がある?
A:マーチには書類入れとして定番のグローブボックスのほか、スマートフォンなどの置き場所として活用できるインストアンダーボックス、センターコンソールに設置されたフロントカップホルダー、後席の乗員が使用できるリアカップホルダーなどがあります。また、グレード別設定で蓋付きのインストアッパーボックスも用意されています。
※記事の内容は2021年3月時点の情報で執筆しています。