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ホンダN-BOXを筆頭にダイハツタント、スズキスペーシアなど人気車が集まる軽自動車の人気カテゴリー、スーパーハイトワゴン。ユニークなスタイリングとこだわりの室内空間を持つ日産デイズルークスは激戦区で勝ち抜く実力を持っているのだろうか。
日産が開発からタッチした軽自動車
日産の軽自動車は2013年6月から販売されたデイズまではスズキや三菱からのOEM供給されたモデルを販売していました。しかし、軽自動車のシェアが右肩上がりに伸びていく状況で日産は三菱と提携。NMKVという合弁会社を設立し、日産が部品調達・企画・デザインを、三菱が製造・開発を担当しオリジナルの軽自動車を販売することになったのです。
今回紹介する日産・デイズルークスは現在軽自動車の主力車種となっているスーパーハイトワゴンに投入された肝いりのモデル。カテゴリーNo.1のホンダN-BOX、カテゴリーのパイオニア、ダイハツタントに次ぐ第3位の人気を誇るモデルとなっています。デイズルークスは2014年2月の発売と後発モデルながら、どうして高い人気を獲得することができたのでしょうか。その魅力について探っていきましょう。
エアログレード「ハイウェイスター」にカスタムモデル「ライダー」も設定
デイズルークスはN-BOXやタントといったほかのスーパーハイトワゴンと同様に、標準モデルのデイズルークスとメッキを多用した大きなフロントグリルが特徴のハイウェイスターという2つのモデルを用意しています。また、日産の子会社であるオーテックが手掛けたカスタムモデル、ライダーも設定することで多くの男性ユーザーの囲い込みに成功しました。
トップレベルの高さのある室内空間
デイズルークスの魅力としてまず取り上げたいのが、室内空間の広さです。デイズスークスの室内高は140cmと軽スーパーハイトワゴンでトップレベルの数字を実現。この高さのおかげで、雨の日に雨具を着た子供が立ったまま車内で雨具を脱ぐことが可能です。
また、27インチ自転車も積載可能な広いラゲージルームも特徴と言えるでしょう。ラゲージルームの開口部の地上高は600mmと、重い自転車もラクラク持ち上げられる高さに設定されています。
乗る人への気遣いに満ちた室内
室内空間の快適さも自慢のポイント。デイズルークスはいち早く車内空間の空気の循環や温度に着目し、当時軽自動車初となる空気清浄機機能「ナノイー」を搭載したリアシーリングファンを搭載しました。このシーリングファンを作動させることで、エアコンの冷えた空気を循環させ、フロントシートとリアシートの温度差を小さくすることができます。さら肌や髪に優しい弱酸性のナノイーを発生させ、車内に浮遊する菌やウィルスも抑制、さらにニオイの脱臭効果も果たしています。
小さいお子さんが座ることの多いリアシートにはロールサンシェードを採用。タッチパネル式のオートエアコンは花粉や黄砂に加えてPM2.5に対応したタイプを搭載しており、長時間過ごす車内空間の空気をキレイにすることで快適に移動できるというわけです。
デイズルークスの室内には収納スペースもいっぱいです。助手席下に設置されたスライド式のシートアンダーボックスは前席だけでなく、後席からの出し入れも可能です。さらに助手席のシートバックにはテーブルを用意。ドリンクマグ対応のホルダーを軽自動車で初めて採用し、マグが倒れる心配がありません。また、タブレット端末も立てかけやすい形状となっています。(走行中は使用しないでください)。カップホルダーは前後に2カ所ずつ設置。買い物フックはインパネだけでなく、運転席のシートバックにも設置するなど子育てママに使いやすい仕様となっています。
燃費はトップレベルではない
搭載されているエンジンは最高出力49psを発生する660cc直列3気筒DOHCと最高出力64psを発生する660cc直列3気筒DOHCターボの2種類。一部のグレードにはブレーキを掛けた時などに発生するクルマの減速エネルギーを発電・充電することで電気を有効活用し、エンジンによる発電の負担を抑制するバッテリーアシストシステムを搭載。また全車にクルマの減速時約13km/h以下からエンジンをストップさせる停車前アイドリングストップ機構を標準装備することによってJC08モード燃費は自然吸気車が20.6〜22.0km/L、ターボ車が20.4〜22.2km/Lと数値自体はトップレベルではないものの、駆動方式による燃費差が小さくなっているのが特徴です。
一通りの安全装備は用意
安全装備では、赤外線レーザーレーダーで前方の車両を検知して、万が一の場合に衝突回避をサポートするエマージェンシーブレーキ、そしてディスプレイに空から見下ろしたような画像を映し出し、縦列駐車や車庫入れをサポートしてくれるアラウンドビューモニターをいち早く採用。また、前方検知用のカメラによって先行車や対向車のライト、周辺の明るさを検知し、ヘッドライトのハイビームとロービームを切り替えるハイビームアシストを設定しています。加えて、ターボ車には高速道路などでの一定速度での走行に便利なクルーズコントロールも装備しています。
デイズルークスの車両本体価格は130万6800〜187万5960円です。オススメのグレードは日産のミニバンシリーズの人気モデルハイウェイスターをモチーフとしたスポーティなハイウェイスターX Gパッケージです。このグレードならば、ナノイー内蔵のリアシーリングファンをはじめとした快適装備に加えて、便利な両側リモコンオートスライドドアを標準装備されていますので、高い利便性に満足感も高くなるでしょう。
■日産デイズルークス価格表(2018年2月現在)
グレード | 駆動方式 | JC08モード燃費(km/L) | 車両本体価格(東京) |
---|---|---|---|
S | FF | 22 | 130万6800円 |
4WD | 21.8 | 142万7760円 | |
X | FF | 22 | 142万5600円 |
4WD | 20.6 | 154万6560円 | |
ハイウェイスターX | FF | 22 | 162万8640円 |
4WD | 20.6 | 174万9600円 | |
ハイウェイスターX Gパッケージ | FF | 22 | 170万1000円 |
4WD | 20.6 | 182万1960円 | |
ハイウェイスターXターボ | FF | 22.2 | 166万1040円 |
4WD | 20.4 | 178万2000円 | |
ハイウェイスターGターボ | FF | 22.2 | 175万5000円 |
4WD | 20.4 | 187万5960円 |
室内空間へのこだわりは軽自動車でも有数
ホンダN-BOXの独走が続くこのジャンルですが、室内空間にこだわりや気遣いを盛り込んだデイズルークスもなかなか個性的です。検討リストに加えてみてはいかがでしょう。
※記事の内容は2018年3月時点の情報で執筆しています。