車にはさまざまな維持費が必要です。その中でも燃料費は長い目で見ると維持費の大半を占めるものであり、わずかな燃費の差も積もり積もれば大きな差につながることになります。少しでも経済的負担を減らしてカーライフを楽しむためには、車選びの際に燃費性能をしっかりと確認し、納得のいく燃費性能を持つ車を選ぶことが大切です。
ここでは、トヨタ「ヤリスクロス」の燃費についてご紹介します。
この記事のPOINT
- 駆動方式別WLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) ハイブリッド車 2WD 25.0~30.8 24.7 E-Four 26.0~28.7 21.4 ガソリン車 2WD 17.6~20.2 15.2 4WD 17.4~18.5 14.2 - ヤリスクロスのハイブリッド車はクラストップレベル(2022年7月時点、トヨタ調べ)の低燃費を誇る
- ヤリスクロスはライバル車の日産「キックス」やホンダ「ヴェゼル」より低燃費を実現している
ヤリスクロスの燃費の特徴
2020年8月に登場したヤリスクロスは、トヨタの車づくりの思想「Toyota New Global Architecture(TNGA)」に基づき、徹底的に小型・軽量化し、クラストップレベルの動力性能と環境性能・燃費性能を両立させた直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンを使用した新世代のハイブリッドシステムを採用しました。
それにより、ハイブリッド車はクラス世界トップレベル(2022年7月時点、トヨタ調べ)の低燃費を実現しているのが大きな特徴といえるでしょう。
また、TNGAプラットフォームのもと、重要配分を最適化して低重心を図るとともに、軽量高剛性を追求したボディを採用したことに加え、空気抵抗を減らすことを徹底した空力フォルムの採用によってクラストップレベル(2022年7月時点、トヨタ調べ)のCD値(空気抵抗係数)を実現し、燃費向上に貢献しているのもポイントです。
ヤリスクロスのカタログ燃費
ヤリスクロスは、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン+モーターのハイブリッドシステムと、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンの2種類のパワートレインを用意しています。
駆動方式はいずれのパワートレインにも2WD、4WDの設定があり、ハイブリッド車では滑りやすい路面でも安心して走行できるE-Four(電気式4WDシステム)、ガソリン車では路面状況に応じて最適な駆動に自動制御するダイナミックトルクコントロール4WDが採用されています。
ヤリスクロスのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
ハイブリッド車
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 30.8 |
E-Four | 28.7 | |
G | 2WD | 30.2 |
E-Four | 28.1 | |
Z/ Z“Adventure” | 2WD | 27.8 |
E-Four | 26.0 | |
GR SPORT | 2WD | 25.0 |
ガソリン車
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 20.2 |
4WD | 18.5 | |
G | 2WD | 19.8 |
4WD | 18.2 | |
Z/ Z“Adventure” | 2WD | 18.8 |
4WD | 17.4 | |
GR SPORT | 2WD | 17.6 |
ヤリスクロスの実燃費
ヤリスクロスに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ヤリスクロスの実燃費(2023年12月19日時点)は以下のとおりです。
ハイブリッド車
駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|
2WD(全グレード共通) | 24.7 |
E-Four(全グレード共通) | 21.4 |
ガソリン車
駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|
2WD(全グレード共通) | 15.2 |
4WD(全グレード共通) | 14.2 |
WLTCモード燃費は、「市街地」「郊外」「高速道路」の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に広く使用されている燃費の計測方法です。日本でこれまで使用されてきたJC08モード燃費よりは実燃費との乖離が少ないとされていますが、それでもまったく実燃費と差が生じないというわけではなく、ある程度の差が生じるのが一般的です。
ヤリスクロスでも差が生じており、グレードによっては若干乖離が大きいことがうかがえます。
ヤリスクロスとライバル車のカタログ燃費を比較
ヤリスクロスのライバル車としては、日産「キックス」やホンダ「ヴェゼル」が挙げられるでしょう。ここでは、この2車種とヤリスクロスのカタログ燃費を比較します。
日産「キックス」
日産自慢のハイブリッドシステム「e-POWER」の専用車として登場した「キックス」は、2022年7月のマイナーチェンジで「e-POWER」を第2世代に移行し、より燃費性能、環境性能に磨きをかけました。
キックスのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
X X ツートーンインテリアエディション X スタイルエディション | 2WD | 23.0 |
X FOUR X FOUR ツートーンインテリアエディション X FOUR スタイルエディション | 4WD | 19.2 |
ヤリスクロスのハイブリッド車とキックスの比較では、ヤリスクロスの燃費にメリットがあることがわかります。
ホンダ「ヴェゼル」
ホンダのコンパクトカーのヒットモデル、「フィット」譲りの使い勝手の良さが魅力のコンパクトSUV「ヴェゼル」。現行型はクーペのようなシルエットを有する、都会的で洗練されたデザインを採用しています。
ヴェゼルのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
G | 2WD | 17.0 |
4WD | 15.6 | |
e:HEV X | 2WD | 25.0 |
4WD | 22.0 | |
e:HEV Z | 2WD | 24.8 |
4WD | 22.0 | |
e:HEV PLaY | 2WD | 24.8 |
ヤリスクロスとヴェゼルの比較では、いずれのパワートレインにおいてもヤリスクロスの燃費が優位です。特にハイブリッド車の燃費はヤリスクロスがヴェゼルを圧倒しています。
ヤリスクロスの走行性能&乗り心地
ヤリスクロスでは先だって発売された「ヤリス」と同様に、TNGAの思想に基づいた軽量高剛性、かつ低重心のコンパクトカー向けのGA-Bプラットフォームを採用しました。さらにサスペンションに手を加えることによってクラスを超えた安定化のある走りと軽快なハンドリング、上質な乗り心地を実現させています。
モータージャーナリスト・岡崎五朗さんの試乗記でヤリスクロスの走行性能を詳しくチェック!
ライバル車を圧倒する優れた燃費性能が自慢のヤリスクロス
ヤリスクロスのハイブリッド車の燃費は世界トップクラスであり、ライバル車の燃費を圧倒しています。ハイブリッド車はガソリン車よりも車両価格が高額になりがちですが、その差を補える高い燃費性能を持つモデルといえるでしょう。燃費にこだわる方、できるだけ維持費を安くしながら車に乗りたい方にはうれしい1台といえるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:ヤリスクロスのカタログ燃費はどのくらい?
A:ヤリスクロスには、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン+モーターのハイブリッドシステムと、直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジンの2種類のパワートレインがあります。ハイブリッド2WD車のWLTCモードカタログ燃費は25.0~30.8km/L、4WD車が26.0~28.7km/L、ガソリン2WD車が17.6~20.2km/L、4WD車が17.4~18.5km/Lです。
Q2:ヤリスクロスの走行性能は?
A:ヤリスクロスはTNGA思想に基づいたコンパクトカー向けのGA-Bプラットフォームを採用し、軽量高剛性かつ低重心のボディを追求するとともに、サスペンションにも手を加えて軽快なハンドリングと安定性、上質な乗り心地を実現しています。
※この記事は2023年12月時点の情報で制作しています