安全な走行に欠かせないブレーキランプとテールランプ。このライトが切れた状態で走行すると、整備不良とみなされ、減点や反則金の対象になってしまいます。片方だけ切れることも多いので、日々の点検が重要です。そこで、ブレーキランプやテールランプの点検方法や交換方法、交換費用などについてご紹介します。
この記事のPOINT
- ブレーキランプやテールランプはこまめなチェックが必要
- ランプが切れたときは自分で交換することも可能
- ブレーキランプやテールランプが切れたまま走行すると交通違反に
ブレーキランプやテールランプが切れると罰則の対象に
車にはさまざまな種類のランプがありますが、今回はブレーキランプとテールランプについて解説します。
まず、ブレーキランプとは、ブレーキペダルを踏んだ際に点灯する赤いランプのことで、後続車の追突を防ぐのがおもな役割です。一方、テールランプは、ヘッドライトと連動して点灯するランプのことです。夕刻以降や悪天候時に点灯させることで、車の存在を後続車に示し、車の安全を守る役割を担っています。
軽自動車や古い車種は、このブレーキランプとテールランプの電球が同一のデザインもありますが、光量でどちらの意味を持つか区別できるようになっている場合もあります。
この2つに共通するのは、車の後ろに付いているランプなので、走行時に点灯しているか自分で確認しにくいことです。普段チェックする習慣がないと、うっかり電球が切れていることも珍しくありません。ブレーキランプやテールランプが点灯しないまま走行していると、「尾灯等の整備不良」として違反点数1点に加えて、罰金の対象になる可能性があります。
ブレーキランプとテールランプ不点灯による、反則金の内容は次の通りです。
〈不点灯による反則金〉
反則金 | |
---|---|
大型車等 | 9,000円 |
普通車 | 7,000円 |
二輪車 | 6,000円 |
原付車 | 5,000円 |
もし片方のランプだけ消えていた場合でも、交通違反になってしまうので注意しましょう。そうならないように、両方のランプがしっかりと点灯しているか、定期的にチェックするのが大切です。
最も簡単なのは、テールランプをつけてブレーキを踏み、両方のランプが点灯しているか友人や家族などに見てもらう方法です。一人で確認するときは、ガラスや反射しやすい素材の壁にバックして、ブレーキランプやテールランプの光が反射するか確認するといいでしょう。
ブレーキランプ・テールランプの交換方法、費用は?
ブレーキランプやテールランプを交換する方法は2種類あります。自分でメンテナンスする方法と、専門の修理業者に依頼する方法です。それぞれの流れや、かかる費用などをまとめました。
セルフメンテナンスをする場合
まず、ランプを自分で交換する方法です。一般的な国産車なら、ブレーキランプやテールランプのカバーは自分で取り外せるので、簡単にメンテナンスできます。
所要時間は5~10分程度で、使用する道具はドライバーのみ。新しい電球を事前に購入しておきましょう。電球は種類によって価格が異なりますが、白熱球は500円程度、LED電球は1,000〜2,000円程度で両側のライトを購入できます。
〈セルフメンテナンスの流れ〉
- ドライバーでテールランプのネジを外し、テールランプを取り出します。このとき、ネジを外してもランプ本体はツメで固定されているので、ツメを折らないように気をつけましょう。
- ランプ本体を裏返して、ソケット部分を取り外します。左右どちらかに回せば簡単に取れるようなしくみです。
- ソケットから古い電球を取り出して、新品の電球と交換します。
- ソケットをランプ本体に戻します。左右どちらかに回すと簡単にはまります。そしてランプ本体を車にはめ、ネジで固定したら交換完了です。
- エンジンをかけ、ブレーキランプとテールランプが正常につくか確認しましょう。
修理業者に依頼する場合
ブレーキランプとテールランプの交換は、車の修理業者に依頼することもできます。自分で修理するのが手間なら、プロに依頼しましょう。自分で修理したのにランプがつかなかった場合も、修理業者に点検してもらってください。
ランプ交換に対応している業者は、ガソリンスタンドやカー用品店、ディーラーなどです。ガソリンスタンドやカー用品店などに来店し、用件を伝えれば受付順で修理してくれます。店舗の繁忙期でなければ、通常5〜10分程度で対応してくれるでしょう。待ち時間を短縮したい場合は、事前に予約してからの訪問がおすすめです。
修理費用は1,000円程度、これに電球の実費である白熱球500円程度、LED電球1,000〜2,000円程度の費用が加算されます。
ブレーキランプとテールランプの電球を交換するタイミングは?
ブレーキランプやテールランプの電球は、どれくらい長持ちするのでしょうか。ランプに使用されている電球は、フィラメントを使った昔ながらの白熱球と、LED電球の2種類があります。
まず、白熱球の寿命は、1,000~2,000時間が目安です。車やランプの使用頻度、使用環境によって寿命に差が出るので、頻繁に走行している方やライトの使用頻度が高いほど、電球切れに注意する必要があります。なお、白熱球は、寿命を迎えると突然切れて光らなくなります。
一方、LED電球は、白熱球よりも寿命が長いのが特徴で、長いものは50,000時間ほどの寿命があるといわれています。昨今発売された新車の場合、最初からLED電球が使用されていることも多く、乗り換えまで一回も交換せずに済むこともあるでしょう。
また、LED電球は突然消えることはなく、徐々に光量が少なくなっていきます。LED電球を使っている場合は、十分な光量があるかどうか定期的に確認すると安心です。
電球を交換したのにブレーキランプ・テールランプがつかない!接触不良かも?
新品の電球に交換したのに、ブレーキランプやテールランプがつかないこともあります。トラブルの内容は、バックギアを入れるとブレーキランプが消える、ヘッドライトをつけるとブレーキランプが点灯しなくなるなど、車によってさまざまです。
電球は、プラス線とマイナス線の両方がつながって初めて点灯するしくみになっています。ランプを交換するときにソケットから古い電球を取り外しますが、このソケット部分には「アース線」というマイナス線が通っています。このアース線が切れていたり接触不良だったりすると、電球がうまくつかなくなるのです。
特にテールランプとブレーキランプに同じ電球を使っている軽自動車や古い車種は、アース線の接触不良やショートが起こりやすい構造になっています。新品の電球に交換したのに点灯しないときは、ソケット部分をよく確認して電球を付け直すか、修理業者に点検してもらうといいでしょう。
ブレーキランプ・テールランプの交換は簡単!消えていないか定期的に確認しよう
車の後ろを照らすテールランプや、安全走行に欠かせないブレーキランプは、気づくと電球が切れてしまっていることがあります。点灯しないまま走行すると、整備不良として減点や反則金の対象になってしまうので、安全な走行のためにも、ランプを定期的に点検しておくことが大切です。
電球の交換自体は比較的簡単に行えますので、セルフメンテナンスしたほうが経済的です。しかしランプがうまく点灯しない場合は、アース線のショートや接触不良の可能性もありますので、修理業者に点検してもらうといいでしょう。
よくある質問
Q1:ブレーキランプやテールランプの交換はすぐ必要?
A: はい、ランプが切れたらすぐに交換してください。ランプが切れたまま走行することは交通違反になります。
Q2:ブレーキランプやテールランプの交換方法は?
A:自分で交換する場合は、ドライバーと新しい電球があれば簡単に交換できます。また、修理費を支払えばガソリンスタンドやディーラーも対応してもらえます。
Q3:ブレーキランプやテールランプのチェック方法は?
A:自分がブレーキを踏んだ状態で家族や友人に後ろから見てもらうか、反射しやすい壁面を利用してセルフチェックするかが最適な点検方法です。
※記事の内容は2020年11月時点の情報で制作しています。