車種選びの後に待っているグレード選びを面倒に感じる方は、少なからずいるようです。だからといって価格のみで選んだり、おすすめされるものを確認もせずに選んだりすると、必要な装備がなく使い勝手が悪いと感じることになる可能性も否定できません。そのため、車選びの際にはグレードごとの特徴を把握することが大切です。
ここでは、スズキ「エブリイワゴン」のグレードについて詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- エブリイワゴンのグレードは3種類
- エントリーグレードの「JPターボ」のみ標準ルーフの設定がない
- エブリイワゴンのおすすめグレードは「PZターボ」
スズキ「エブリイワゴン」のグレード構成
エブリイワゴンは、採用されているパワートレインが660cc直列3気筒ターボエンジン+4ATのみということもあり、グレードは「JPターボ」「PZターボ」「PZターボスペシャル」の3種類とそれほど多くありません。なお、価格は「JPターボ」から「PZターボスペシャル」に向けて高額になります。
駆動方式は、すべてのグレードで2WDと4WDから選択が可能です。
なお、内装と安全性能は別記事で詳しくご紹介しています。
エブリイワゴンのグレードごとの装備内容
ここからは、エブリイワゴンのグレードごとの装備内容を見ていきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | JPターボ | PZターボ | PZターボスペシャル | |||
---|---|---|---|---|---|---|
エンジン | 660cc直列3気筒ガソリンターボエンジン | |||||
駆動方式 | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD | 2WD | 4WD |
ルーフ形状 | ハイルーフ | ハイルーフ・標準ルーフ | ||||
燃費 (km/L、WLTCモード) | 13.3 | |||||
全長(mm) | 3,395 | |||||
全幅(mm) | 1,475 | |||||
全高(mm) | 1,815(標準ルーフ)・1,910(ハイルーフ) | |||||
最小回転半径(m) | 4.5 |
買いやすい価格を実現したエントリーグレード「JPターボ」
〈グレード「JPターボ」の車両本体価格〉
駆動方式 | 価格 |
---|---|
2WD | 156万9,700円 |
4WD | 169万8,400円 |
「JPターボ」は、装備を必要最低限にして価格を抑えたエントリーグレードです。
エクステリアがほかのグレードとは異なる
「JPターボ」では、上位グレードで装着されているメッキフロントグリルやルーフエンドスポイラー、メッキフォグランプベゼルが省かれているため、エクステリアは非常にシンプルな印象です。機能性にそれほど影響しないものは省いて価格を抑えていることがうかがえます。
足回りは13インチのフルホイールキャップ。エブリイワゴンはグレードを問わずターボエンジンを搭載し、パワフルな走りが魅力なので、足回りには迫力のあるアルミホイールが欲しいところです。またヘッドランプには近年主流のLEDではなくハロゲンランプが採用されています。
なお、「JPターボ」はハイルーフのみで、標準ルーフの設定はありません。
スライドドアにパワースライド機能はなし
エブリイワゴンは広い室内空間にスライドドアを組み合わせたモデルですが、この「JPターボ」ではスライドドアにパワースライド機能が搭載されていません。
スライドドアの利便性を活かすのであれば、左右どちらかだけでもパワースライド機能があるのが望ましいですが、価格を優先するか、利便性を優先するか、といったところでしょう。パワースライド機能の必要性を感じない方にとってはお買い得なグレードといえるのではないでしょうか。
なお、パワースライド機能はオプションでの設定もありません。
エアコンやキーシステムは近年主流のものを採用
省けるものは徹底して省いている「JPターボ」ですが、エアコンには設定温度に合わせて自動で風量や吹き出しを調節してくれる抗菌処理タイプ・エアフィルター付きのフルオートエアコン、後席の足元を温めてくれるリアヒーターが採用されており、車内の快適性には配慮が見られます。
また、キーシステムには携帯リモコンを身につけていればスイッチ操作でスライドドアの自動解錠やエンジンスタートができる、キーレスプッシュスタートシステムを採用しています。
さらに、2021年9月の一部改良では全車にType-A、Type-CのUSB電源ソケットが標準装備されました。また、全車にオプションでバックアイカメラ付きディスプレイオーディオの追加が可能です。
後席左側にパワースライド機能が搭載される「PZターボ」
〈グレード「PZターボ」の車両本体価格〉
駆動方式 | ルーフ形状 | 価格 |
---|---|---|
2WD | 標準ルーフ | 169万5,100円 |
ハイルーフ | 171万2,700円 | |
4WD | 標準ルーフ | 182万3,800円 |
ハイルーフ | 184万1,400円 |
「PZターボ」は、ワンランク上の使い勝手の良さを備えたグレードです。
エクステリアの質感がアップ
「PZターボ」以上のグレードでは、メッキフロントグリルやルーフエンドスポイラーが追加され、エクステリアに上質感がプラスされます。足回りも14インチにサイズアップするとともにアルミホイールになるため、「JPターボ」とは異なり迫力が増しているのもうれしいポイントでしょう。
ヘッドランプにはより明るく遠くまで照らし出すディスチャージヘッドランプが採用されています。
後席左側にワンアクションパワースライドドアを搭載
「PZターボ」には、自動でスライドドアを開閉するワンアクションパワースライドドアが後席左側に標準装備されます。ワンアクションパワースライドドアは携帯リモコンを身につけていればワンアクションスイッチで自動開閉・自動解錠できるほか、アウタードアハンドルやインサイドドアハンドル、携帯リモコンの操作、運転席スイッチによって自動開閉が可能です。
なお、スライドドアには半ドアの位置まで軽く閉まれば、あとは自動で全閉してくれるスライドドアクローザーも搭載されています。
誰もが安全・便利に使える最上級グレード「PZターボスペシャル」
〈グレード「PZターボスペシャル」の車両本体価格〉
駆動方式 | ルーフ形状 | 価格 |
---|---|---|
2WD | 標準ルーフ | 178万3,100円 |
ハイルーフ | 180万700円 | |
4WD | 標準ルーフ | 191万1,800円 |
ハイルーフ | 192万9,400円 |
「PZターボスペシャル」は利便性を高める装備を搭載し、誰もが快適にドライブを楽しめる最上級グレードです。
後席両側にワンタッチパワースライドドアを標準装備
「PZターボスペシャル」では、後席の両側にワンタッチパワースライドドアが標準装備されるので、利便性が格段に向上しています。
電動オートステップで乗り降りもスムーズ
さらに後席左側には、スライドドアの開閉に連動して自動で展開・格納する電動オートステップが搭載されているので、より安全に乗り降りができるのも魅力です。子供や高齢者のいるファミリーにはうれしい装備でしょう。
エブリイワゴンのおすすめグレードは「PZターボ」
スライドドアを装備するモデルであれば、やはりパワースライド機能は欲しいでしょう。価格と装備内容のバランスを考えると、後席左側のワンタッチパワースライドドアやアルミホイールが装備されている「PZターボ」がおすすめといえるのではないでしょうか。
グレードを選ぶ際には、グレードの特徴を把握するとともに、どの程度までの快適性を求めるのか、自身にとって優先すべきものは何かをはっきりとさせ、最適なグレードを見極ましょう。
よくある質問
Q1:エブリイワゴンのグレード構成は?
A:エブリイワゴンは採用しているパワートレインが660cc直列3気筒ターボエンジン+4ATのみであり、グレードは「JPターボ」「PZターボ」「PZターボスペシャル」の3種類です。なお、「JPターボ」を除くグレードでは標準ルーフとハイルーフの選択ができますが、「JPターボ」はハイルーフのみとなっています。
Q2:エブリイワゴンのグレードごとの特徴は?
A:「JPターボ」は価格を抑えたエントリーグレードで、スライドドアのパワースライド機能はありません。ワンランク上の「PZターボ」では後席左側にワンアクションパワースライドドアが搭載されます。最上級グレードの「PZターボスペシャル」では後席両側にワンアクションパワースライドドアが装備されるほか、後席左側にスムーズな乗り降りをサポートする電動オートステップが追加されます。
Q3:エブリイワゴンのおすすめグレードは?
A:スライドドアを採用しているモデルであればパワースライド機能は絶対欲しい装備のひとつです。その点を考慮すると、後席左側にワンアクションパワースライドドアを標準装備する「PZターボ」がおすすめのグレードといえるでしょう。
※この記事は2022年12月時点の情報で制作しています