万が一の事故の危険を察知してリスクを減らしてくれる先進安全技術は、今の時代の車に欠かせないものといえます。マツダのクロスオーバーSUV「CX-8」には多彩な先進安全技術が搭載されていますが、グレードによって充実度が異なるためグレード選びの際にはグレードごとの安全性能をよく確認しておく必要があります。
ここでは、CX-8の安全性能について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- CX-8には全車に先進安全技術が標準装備されている
- 「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」は夜間歩行者の検知も可能
- CX-8は全車が「サポカーSワイド」の認定を受けている
CX-8の安全性能の特徴
マツダは、衝突被害軽減ブレーキなどの今の時代に欠かせない先進安全技術の搭載によって安全性を高めるのはもちろんのこと、そもそも危険な状況を作り出さないようにするために運転環境を整えることにも力を入れています。
自然なペダルレイアウトや必要な情報を最適に配分し、わき見防止に貢献する情報レイアウトのほか、多彩な危険検知情報システム、ドライバーの視界を拡張するシステムを搭載し、ドライバーが運転しやすく、かつ運転に集中できるように配慮されているのは特筆すべきポイントといえるでしょう。
なお、CX-8ではエントリーグレードを含む全グレードに先進安全技術が搭載されており、全車が「サポカーSワイド」の認定を受けていますが、グレードによって安全装備の充実度には差があります。
CX-8の全車に標準装備される先進安全技術
ここからは、CX-8に標準装備されるおもな先進安全技術を見ていきましょう。
アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート
走行中に前方の歩行者や車両をカメラで検知し、衝突するおそれがあるとシステムが判断すると自動でブレーキ制御することで衝突事故の回避や衝突被害の軽減をサポートする衝突被害軽減ブレーキです。
検知対象は昼夜の車両と歩行者で、対車両の場合は約4~80km/h、対歩行者の場合は約10~80km/hで走行中に作動します。
AT誤発進抑制装置(前進時・後退時)
カメラや超音波センサーが進行方向にある障害物を検知します。障害物を検知した状態で必要以上に強くアクセルが踏み込まれるとエンジン出力を自動制御し、急発進を抑止することで操作ミス時の飛び出し防止に貢献する機能です。
停車時、もしくは約10km/h以下の徐行時に作動します。
スマート・シティ・ブレーキ・サポート(後退時)
後退時に車両後方のセンサーで障害物を検知し、衝突する危険があるとブレーキ制御を行い衝突の回避や被害軽減を支援する機能です。
車線逸脱警報システム
走行中にシステムが車線を検知し、車両が車線からはみ出す危険があると判断すると警報を発してドライバーに危険を知らせます。
レーンキープ・アシスト・システム(25S、XDを除くグレードに標準装備)
約60km/h以上で走行中に、車線からのはみ出しを防止するためにステアリングアシストを行う機能です。
クルージング&トラフィック・サポート(Sports Appearance、Exclusive Modeに標準装備、Smart Edition、Black Tone Edition、Grand Journeyにメーカーオプション)
システムがペダル操作をアシストして先行車との車間距離を一定に保ちつつ追従走行します。さらに車線を検知しているときは車線に沿って走行するようステアリング操作をサポートします。
車線を検知できない場合は、先行車の走行軌跡に沿って走行するようにアシストする機能もあります。
ブラインド・スポット・モニタリング(リア・クロス・トラフィック・アラート機能付き)
約15km/h以上で走行中にシステムが後方からの接近車両を検知すると、接近状態に応じてドアミラー表示を点灯させドライバーに注意喚起します。その状態で表示が点灯している側のウィンカーを作動させた場合には、表示の点滅と警報音で危険を知らせることで車線変更時の安全確認をサポートする機能です。
また、CX-8のブラインド・スポット・モニタリングには、後退での出庫時に後方左右からの接近車両の存在を検知して警報を発する「リア・クロス・トラフィック・アラート機能」も搭載しています。
360°ビュー・モニター+フロントパーキングセンサー(センター/コーナー)
フロント、サイド、リアに設置されたカメラから得られる映像を基に、車両の周囲のさまざまなアングルの画像を表示したり、周囲の車などを検知して接触の危険があると警報音を発したりすることで低速取り回し時や駐車時、出庫時などの安全確認を支援してくれる機能です。
ハイ・ビーム・コントロールシステム/アダプティブ・LED・ヘッドライト
「25S」「XD」には、夜間走行時に状況に応じてシステムが自動でハイビームとロービームを切り替える「ハイ・ビーム・コントロールシステム」を採用。そのほかのグレードでは対向車や先行車の状況に応じてLEDヘッドランプの照射範囲や明るさを自動制御する「アダプティブ・LED・ヘッドライト」を搭載し、夜間でも安心して走行できる視認性を確保します。
セーフティクルーズ・パッケージ
CX-8の「25S」「XD」を除くグレードには、運転操作をサポートしてくれる先進安全技術パッケージの「セーフティクルーズ・パッケージ」が標準装備されます。なお、「25S」「XD」にはオプションで追加が可能です。
「セーフティクルーズ・パッケージ」には、以下の内容が含まれます。
スマート・ブレーキ・サポート
中高速域での走行時の衝突被害軽減をサポートする機能で、約15km/h以上で走行時に作動します。車間認知支援システムを搭載しており、適切な車間距離を維持できるようにサポートしつつ、車間距離が縮まり基準値に達した場合は前方衝突警報を作動。それでもさらに先行車に接近し続ける場合はブレーキを作動させます。
マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(全車速追従機能付き)
システムが先行車を検知して、適切な車間距離を保ちながら加減速をサポートすることで追従走行したり、先行車がいない際にはあらかじめ設定した速度で定速走行したりすることでドライバーの運転疲労を軽減する運転支援機能です。CX-8では全車速追従機能付きなので、停止~高速域まで追従します。
ドライバー・アテンション・アラート
ドライバーの正常な運転状態をモニタリングします。そのモニタリングしたデータと実際の運転状況に大きな差が出た場合、ドライバーの疲れや注意力の低下と判断し休憩を促す機能です。
充実した内容を誇るCX-8の先進安全技術
CX-8は全車が「サポカーSワイド」の認定に必要な先進安全技術を標準装備しているのはもちろん、それ以外にも安全確認をサポートする機能や運転操作を支援してくれる機能など、さまざまな先進安全技術を採用しています。
CX-8はエクステリアのデザイン性の高さや内装の上質さだけでなく、高い安全性を備えたモデルといえるでしょう。
よくある質問
Q1:CX-8には先進安全技術は標準装備されているの?
A:はい、CX-8は全車に衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全技術が標準装備されています。なお、グレードによって搭載される先進安全技術の充実度には差があります。
Q2:CX-8にはどのような先進安全技術が搭載されているの?
A:昼夜の車両や歩行者の検知が可能な衝突被害軽減ブレーキである「アドバンスト・スマート・シティ・ブレーキ・サポート」、アクセルペダルを踏み込みすぎた際の急発進を抑制する「AT誤発進抑制装置(前進時・後退時)」、後方からの接近車両の存在を知らせる「ブラインド・スポット・モニタリング(リア・クロス・トラフィック・アラート機能付き)」などの多彩な機能が搭載されています。
Q3:「セーフティクルーズ・パッケージ」には何が含まれているの?
A:中高速域での走行時の衝突被害軽減をサポートする「スマート・ブレーキ・サポート」、ドライバーの運転負荷を軽減する「マツダ・レーダー・クルーズ・コントロール(全車速追従機能付き)」、ドライバーに休憩を促す「ドライバー・アテンション・アラート」が含まれます。
※この記事は2023年8月時点の情報で制作しています