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「ホンダオデッセイ」元祖走りのミニバン。その走行性能から室内空間まで

【徹底レビュー】「ホンダオデッセイ」元祖走りのミニバン。その走行性能から室内空間まで
【徹底レビュー】「ホンダオデッセイ」元祖走りのミニバン。その走行性能から室内空間まで

心機一転、高くなった全高とスライドドアを採用した5代目

高くなった全高とスライドドアを採用した5代目

2013年10月に登場した5代目となる現行型ホンダオデッセイ。上級モデル・エリシオンとのモデル統合によって、先代までの立体駐車場に対応したスタイルをやめ、さらにシリーズ初となるリアスライドドアを採用するなど、歴代モデルから大きく路線変更を行いました。

リアスライドドアを採用するために、今回のモデルチェンジではボディの基礎となるプラットフォームとパワートレインを刷新。これによって居住性、走り、燃費性能、利便性、安全性能など、全方位で性能アップを果たしています。

全高は高くなったものの、たんに天井高を上げるだけでなく、床面高も下げる設計とした超低床プラットフォームを採用し、従来モデルを遥かに凌ぐ広く快適な室内空間を確保しています。この超低床プラットフォームのおかげで重心が低く抑えられ、さらにサスペンション構造の見直しを行うことで、スポーティで安定したハンドリングと、しなやかな乗り心地という、オデッセイ伝統のミニバン離れした走行性能も確保しています。

少し長くて、広くて、そして低いプロポーション

少し長くて、広くて、そして低いプロポーション

現行型オデッセイのボディサイズは全長4,840mm×全幅1,820mm×全高1,695mm(アブソルートは1,685mm、4WD車は1,715mm)。ノア/ヴォクシーやセレナ、ステップワゴンに比べて、長く、広く、低いのが特徴です。外観は「ソリッドストリームライン」をデザインコンセプトとして、超低床を活かした広い室内空間を実現しながらも、四角さを抑えた流麗で力強いプロポーション。一方、スポーティグレードのアブソルートの外観デザインは力強さの表現とともに上級感を加えています。フロントグリルのメッキバーは特に印象的です。リアエアロバンバーやドアロアガーニッシュの下部にはクローム調モールを配して低重心イメージをいっそう強調しています。

余裕のある室内空間、上質になったインテリア

余裕のある室内空間、上質になったインテリア

インテリアのコンセプトは「モダンスイートルーム」。モダンで飽きのこない高級ホテルのスイートルームをモチーフに、すべての座席で最上のくつろぎをもたらす室内を目指しています。

オデッセイは、ライバル車より低い全高ながら室内高は1,325mm(FF車)を確保

オデッセイは、ライバル車より低い全高ながら室内高は1,325mm(FF車)を確保。2列目、3列目のヘッドクリアランスはラージクラスと同等のゆとりがあります。室内幅も広げることで多人数乗車でも快適な室内空間を作り上げました。また約30cmという2列目ステップ高を実現することで、子供から高齢者まで誰もが乗り降りしやすい優れた乗降性を誇っています。

列目シートにはシートバックを倒すと、連動してシートクッションが最適な角度に持ち上がる新機構

2列目シートにはシートバックを倒すと、連動してシートクッションが最適な角度に持ち上がる新機構に加えて、オットマンやシートバック中折れ機構も装備。「2列目プレミアムクレードルシート」と名付けられたこのシートは、ゆったりとしたサイズと包み込まれるような座り心地が自慢のポイントです。

2列目プレミアムクレードルシート

3列目シートも3分割リクライニング機構によって中央部と左右席のリクライニング角度を変えることが可能

3列目シートも3分割リクライニング機構によって中央部と左右席のリクライニング角度を変えることが可能です。各乗員の肩がふれ合うことなく3名が座れるようにするなど工夫が施されています。

革新的なハイブリッドが加わり魅力アップ

革新的なハイブリッドが加わり魅力アップ

搭載されているパワートレインはホンダの次世代環境技術「アース・ドリームス・テクノロジー」を採用した2種類の2.4L直列4気筒DOHC i-VTECエンジン。レギュラーエンジン仕様ながら、アブソルートには直噴システムを採用し、力強い加速を実現しています。新開発のトランスミッションであるCVTはリニアな加速フィールを実現。アブソルートはマニュアル感覚でシフトチェンジを楽しめる7スピードモード+パドルシフトも装備しています。

そして2016年2月の一部改良時にホンダの革新的なハイブリッドシステム「スポーツハイブリッドi-MMD」が搭載されました。このハイブリッドシステムは2.0Lガソリンエンジンと走行用/発電用の2つのモーターを組み合わせ、モーターを主役としているのが特徴です。EVドライブモード、ハイブリッドドライブモード、エンジンドライブモードという3つの走行モードからシーンに最適なモードで走行します。さらにバッテリーからの電力を使ってモーターだけで走行するEVスイッチを設定。これは早朝や深夜などの住宅街での走行時に重宝します。

オデッセイ伝統のミニバン離れした走りは健在

オデッセイ伝統のミニバン離れした走りは健在

オデッセイの走りは一般的なミニバンとは大きく異なります。超低床プラットフォームの効果でドライバーの目線も低めです。

カーブを曲がる際のボディの横揺れなどはかなり抑えられており、乗員すべてが快適に移動できます

そしてカーブを曲がる際のボディの横揺れなどはかなり抑えられており、乗員すべてが快適に移動できます。さらに特筆すべきはハイブリッド車の性能です。高速や一般道など実走行でも20.0km/Lを超える優れた燃費性能を発揮しますし、モーター走行をメインとしていますので、静粛性の高さもクラストップレベルの実力。そのため運転席から3列目シートの声がしっかりと届く会話明瞭性を確保しています。

オデッセイの燃費性能はガソリン車が12.6〜14.0km/L、ハイブリッド車は24.4〜26.0km/Lとなっています。駆動方式はガソリン車がFFと4WD。ハイブリッド車はFFのみで、乗車定員はグレードによって7人乗りと8人乗りが設定されています。

先進の安全運転支援装置も充実

安全装備はホンダの先進安全運転支援システム「ホンダセンシング」を2015年1月に搭載。衝撃軽減ブレーキの「CMBS」をはじめ、前車に追従する「アダプティブ・クルーズ・コントロール」など7つの機能がセットとなっています。2017年11月のマイナーチェンジでは、ホンダセンシングの機能を充実させ、歩行者事故低減ステアリングの機能を追加。8つの機能のパッケージが全車に標準装備となりました。

走りも広さもワンランク上のミニバン

オデッセイのライバルといえば、トヨタエスティマなどとなりますが、走行性能や安全性能はまったく比較になりません。ハイブリッドシステムにおいてもオデッセイのスポーツハイブリッドi-MMDは国産車最高のハイブリッドシステムといえる出来映えでしょう。オデッセイを購入するなら、高額にはなりますが、ハイブリッド車のほうが購入後の満足感は高くなります。

■ホンダオデッセイ価格表(2019年4月現在)

グレード駆動方式JC08モード燃費(km/L)車両本体価格
G・エアロ ホンダセンシング7人乗り2WD(FF)13.2306万6400円
G・エアロ ホンダセンシング8人乗り13.6298万円
4WD12.6318万円
アブソリュート・ホンダセンシング7人乗り2WD(FF)13.6332万6400円
アブソリュート・ホンダセンシング8人乗り14324万円
4WD13344万円
アブソリュートEX・ホンダセンシング7人乗り2WD(FF)13.6354万円
アブソリュートEX・ホンダセンシング8人乗り4WD13365万3600円
HV・ホンダセンシング7人乗り2WD(FF)26383万6400円
HV・ホンダセンシング8人乗り375万円
HVアブソリュート・ホンダセンシング7人乗り24.4393万6400円
HVアブソリュート・ホンダセンシング8人乗り25.2385万円
HVアブソリュート・EXホンダセンシング7人乗り24.4415万円

 

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※記事の内容は2019年5月時点で執筆しています。

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