車の燃費性能は車選びの際の重要なチェックポイントです。今の時代の新型車はどの車種もある程度の環境性能や燃費性能は備えているといえますが、それでも車種によって差があるのが事実です。
ここではトヨタ「ルーミー」の燃費について紹介します。
この記事のPOINT
- 駆動方式別WLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) 2WD 16.8~18.4 13.6~13.9 4WD 16.8 13.8 - ライバル車であるダイハツ「トール」と燃費は同程度、スズキ「ソリオ」の燃費には劣る
- 最小回転半径は4.6mで、取り回しやすさが魅力
トヨタ「ルーミー」の燃費の特徴
ルーミーは2016年11月に兄弟車である「タンク」とともに、ダイハツ「トール」をベースにOEM供給されデビューを果たしたコンパクトタイプのトールワゴンです。ゆったりとくつろげる車内空間と余裕のある走りを両立させ、子育てファミリーをはじめとする幅広い方の日常生活にフィットする新しいタイプのトール2BOXとして誕生しました。
1.5Lクラス相当のトルクを発揮し、高速走行においても十分な加速性能と低燃費を両立させた直列3気筒1.0Lターボエンジンと、優れた燃費性能はもちろん街なかでの発進や加速に適した性能を持つ1.0LNAエンジンを採用しています。
さらに、停車前の減速時に約7km/h以下になると自動でエンジンを停止させ、燃費向上に貢献するアイドリングストップ機構を搭載し、燃費性能に磨きをかけています。
ルーミーのカタログ燃費
ルーミーのパワートレインはNAとターボ、2種類の1.0L直列3気筒ガソリンエンジンを採用しており、ハイブリッド車の設定はありません。駆動方式はNAエンジン車には2WDと4WDが、ターボエンジン車では2WDのみとなっています。
ルーミーのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G-T | 2WD | 16.8 |
カスタムG | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
カスタムG-T | 2WD | 16.8 |
ルーミーの実燃費
現在、ルーミーに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」(2020年2月1日時点)によると、ルーミーの実燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
X/G/カスタムG | 2WD | 13.9 |
4WD | 13.8 | |
G-T/カスタムG-T | 2WD | 13.6 |
WLTCモードは、従来日本で使用されてきたJC08 モードよりも実燃費との差は少ない燃費の計測方法とされています。
JC08 モード燃費は平坦な道を一定の条件下で走行し計測されますが、WLTCモード燃費は「市街地」「郊外」「高速道路」と実際の使用環境に近い状況で計測されるため、JC08 モードカタログ燃費と実燃費の差は3割程度とされているのに対してWLTCモードカタログ燃費と実燃費の差は1~1.5割程度が平均的な差であるとされています。
その点を踏まえると、ルーミーのカタログ燃費と実燃費の差は平均値よりも差が大きいといえるでしょう。
ルーミーとライバル車の燃費を比較
ここでは、ルーミーのライバル車の筆頭格といえるスズキ「ソリオ」に加えて、ルーミーの兄弟車であるダイハツ「トール」とルーミーのカタログ燃費を比較してみましょう。
スズキ「ソリオ」
2020年11月に登場した4代目となる現行型のスズキ「ソリオ」は、従来よりも車体サイズを拡大しより広い室内空間と荷室を備えていることに加え、利便性や快適性を高める機能も多数追加されています。
ソリオのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
G | 2WD | 19.0 |
4WD | 17.8 | |
HYBRID MX | 2WD | 19.6 |
4WD | 18.4 | |
HYBRID MZ | 2WD | 19.3 |
4WD | 18.4 |
ルーミーとソリオのカタログ燃費の比較では、ソリオに軍配が上がることが明らかになりました。
ダイハツ「トール」
ダイハツ「トール」はダイハツが得意とする軽自動車の開発で培ったパッケージング技術を応用し、コンパクトなボディサイズで軽自動車同様の取り回しの良さを確保しながらもゆとりのある室内空間を実現したモデルです。ルーミーはトールのOEMモデルであり、ルーミーとトールは兄弟車にあたります。
トールのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
X | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
G | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
Gターボ | 2WD | 16.8 |
カスタムG | 2WD | 18.4 |
4WD | 16.8 | |
カスタムGターボ | 2WD | 16.8 |
ルーミーとトールは兄弟車ということもあり、同じ燃費の数値となっています。
ルーミーの走行性能や乗り心地
車の扱いやすさや乗り心地なども車選びのポイントになる部分です。ルーミーの走行性能や乗り心地も確認しておきましょう。
軽自動車並みの取り回しの良さ
ルーミーの最小回転半径は4.6m。狭い場所での駐車や路地、曲がり角でも安心して運転できます。狭い日本の道路事情に適した軽自動車並みの取り回しの良さはルーミーの魅力のひとつといえるでしょう。
車内でも会話を楽しめる静かさを実現
ルーミーでは車両の随所に吸音材、遮音材を使用して外部からの音の侵入を抑制したり経路を遮断したりすることでロードノイズやこもり音、エンジンの透過音などを軽減し、走行中の騒音を気にすることなく会話が楽しめる静粛性を確保しました。
モータージャーナリスト・萩原文博さんのレビュー記事でルーミーの走行性能をチェック!
燃費は車選びに欠かせない重要なチェックポイント
燃費の良し悪しは燃料費だけでなく車に関する税金にも影響します。一定の燃費基準をクリアしている車は税金が軽減される時代なので、車選びの際にはカタログ燃費だけではなく実燃費や同クラスのライバル車とも比較するなど、さまざまな面から燃費を確認することが満足のいく車選びのひとつのポイントとなるといえるでしょう。
よくある質問
Q1:ルーミーのカタログ燃費はどのくらい?
A:ルーミーはNA、ターボの2種類の1.0L直列3気筒ガソリンエンジンを採用しており、駆動方式はターボ車では2WDのみ、NAエンジン車には2WDと4WDがあります。なお、ハイブリッド車の設定はありません。ルーミーのWLTCモードカタログ燃費は2WD車が16.8~18.4km/L、4WD車が16.8km/Lです。
Q2:ルーミーの実燃費はカタログ燃費とどのくらいの差があるの?
A:ルーミーの実燃費は2WD車が13.6~13.9km/L、4WD車が13.8km/Lとなっています。WLTCモードでは1~1.5割程度カタログ燃費と実燃費の間に差が出るのが一般的であるといわれていることを考慮に入れると、ルーミーのカタログ燃費と実燃費の差は平均値よりも大きい状態といえるでしょう。
Q3:ルーミーの走行性能や乗り心地は?
A:ルーミーでは最小回転半径4.6mを維持しているため、狭い路地などでも取り回しやすいのが魅力です。また、車両の随所に吸音材、遮音材を使用して外部からの音の侵入を抑制したり経路を遮断したりすることで、静かで快適な室内空間を確保しています。
※記事の内容は2021年3月時点の情報で執筆しています。