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軽自動車やコンパクトカーは日本の道路事情に適したサイズ感や取り回しの良さに加えて、経済性の高さも魅力のひとつといえます。車両代金ももちろんですが、車を使用していく上で必ず必要になる燃料費もできるだけ抑えながらカーライフを楽しみたい、という場合は燃費性能が車選びの大きなポイントとなるでしょう。
ここでは、トヨタのプチバン「スペイド」の燃費性能について紹介します。
この記事のPOINT
- 駆動方式別カタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 WLTCモードカタログ燃費 実燃費 2WD 19.0km/L 12.4km/L 4WD 14.8km/L 12.1km/L - マイルドハイブリッド車やフルハイブリッド車をラインナップするライバル車のスズキ「ソリオ」の燃費には劣る
- 最小回転半径5.0mを実現し、取り回しのしやすさが魅力
スペイドの燃費の特徴
スペイドはハイブリッド技術に定評のあるトヨタならではの技術力を活かし、クールドEGR(排出ガス再循環)システムや高圧縮比&アトキンソンサイクル、低フリクション技術や電動連続可変バルブタイミング機構VVT-iEをエンジンに採用し、ガソリンエンジンモデルながらハイブリッド並みの優れた熱効率を実現しました。2WD車には実燃費向上に貢献するアイドリングストップ機構を搭載し、より燃費性能に磨きをかけています。
また、2WD車と4WD車に搭載されるエンジンはいずれも1.5L直列4気筒エンジンで排気量は同じですが、仕様は異なるものを採用しているため、スペイドの燃費性能は2WD車と4WD車で差が出ているのが特徴といえるでしょう。
スペイドのカタログ燃費
スペイドのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
X | 2WD | 19.0km/L |
4WD | 14.8km/L | |
Y | 2WD | 19.0km/L |
4WD | 14.8km/L | |
F | 2WD | 19.0km/L |
4WD | 14.8km/L | |
G | 2WD | 19.0km/L |
4WD | 14.8km/L |
スペイドの実燃費
現在、スペイドに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、スペイドの実燃費は以下のとおりです。
駆動方式 | 燃費 |
---|---|
2WD(全グレード) | 12.4km/L |
4WD(全グレード) | 12.1km/L |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしては、JC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモード燃費は実際の車の使用環境により近い方法で計測されていますが、実燃費とまったく差がないというわけではなく、1~1.5割程度の差が出ることが多いようです。そのため、スペイドのカタログ燃費と実燃費の差は2WD車では平均値よりも大きくなっていますが、4WD車では差は非常に小さく優秀といえるのではないでしょうか。
スペイドとライバル車のカタログ燃費を比較
スペイドのライバル車としては、スズキ「ソリオ」やダイハツ「トール」などが挙げられるでしょう。ここでは、この2車種とスペイドの燃費を比較してみます。
スズキ「ソリオ」
ガソリン車とマイルドハイブリッド車、フルハイブリッド車をラインナップし選択肢が豊富なスズキ「ソリオ」。リア両側のスライドドアの使い勝手の良さや室内空間の広さが評価されているモデルです。
ソリオのJC08モードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
G(ガソリン車) | 2WD | 24.8km/L |
4WD | 22.0km/L | |
HYBRID MX(マイルドハイブリッド車) | 2WD | 27.8km/L |
4WD | 23.8km/L | |
HYBRID MZ(マイルドハイブリッド車) | 2WD | 27.8km/L |
4WD | 23.8km/L | |
HYBRID SX(フルハイブリッド車) | 2WD | 32.0km/L |
HYBRID SZ(フルハイブリッド車) | 2WD | 32.0km/L |
スペイドはWLTCモード、ソリオはJC08モードと燃費の計測方法が異なるので単純比較はできないですが、一般的にWLTCモードはJC08モードよりも1.5~3割程度、カタログスペックが悪くなる傾向があります。しかしその点を考慮しても、ソリオの燃費はスペイドを上回っているといえそうです。
ダイハツ「トール」
ミニバンのような多彩なシートアレンジが可能なダイハツ「トール」。5人が乗っても狭さを感じることのない室内空間を持ち、日常生活にジャストフィットすることを目指したモデルです。
トールのJC08モードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
X/X“SA Ⅲ” | 2WD | 24.6km/L |
4WD | 22.0km/L | |
G“SA Ⅲ” | 2WD | 24.6km/L |
4WD | 22.0km/L | |
Gターボ“SA Ⅲ” | 2WD | 21.8km/L |
カスタムG“SA Ⅲ” | 2WD | 24.6km/L |
4WD | 22.0km/L | |
カスタムGターボ“SA Ⅲ” | 2WD | 21.8km/L |
トールもスペイドとは燃費の計測モードが異なるので、その点に配慮するとスペイドとトールの燃費性能はほぼ同程度か、2WD車においては若干トールの燃費が優れている程度ではないかと考えられます。
スペイドの乗り心地・走行性能
出典:トヨタ「スペイド」特徴
スペイドは日本の道路事情に適した最小回転半径5.0mを実現しています。そのため、誰でも狭い路地での取り回しや車庫入れなどもスムーズに行えるのが魅力です。
また、4WD車には車両状態に合わせて最適な駆動を自動的に電子制御する4WDオートモード状態と、前輪駆動をスイッチで簡単に切り替えられるアクティブトルクコントロール4WDを採用しており、滑りやすいシーンやコーナリング時などでも安心して運転できるように工夫されています。
燃費性能は車選びの重要ポイント
燃費のわずかな差は長い目で見ると大きな差となり、思わぬ家計の負担になることも考えられます。そのため安心してカーライフを楽しめるよう、車選びの際にはカタログ燃費や実燃費をしっかりとチェックし、維持費の目安を把握するようにしましょう。
※記事の内容は2020年6月時点の情報で執筆しています。