ラリーの世界で活躍し、世界的にもよく知られているスバル「インプレッサ」。そのインプレッサの4ドアセダンモデルが「インプレッサG4」で、2016年10月に登場した現行モデルはインプレッサとしては5代目、インプレッサG4としては2代目モデルにあたります。
ここでは、カタログ燃費や実燃費など、スバル「インプレッサG4」の燃費性能について詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- 駆動方式別WLTCモードカタログ燃費・実燃費はこちら
駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) 2WD 13.0~14.1 10.7~15.1 4WD 12.4~13.5 11.1 - ライバル車であるマツダ「マツダ3セダン」やトヨタ「カローラ」の燃費には劣る
- 新プラットフォームの採用により優れた操縦安定性とステアリングの応答性を実現
インプレッサG4の燃費の特徴
スバルは「SUBARU BOXER」と呼ばれるスバル独自の水平対向エンジンを採用しています。インプレッサG4に採用されている水平対向エンジンはFB型と呼ばれる新世代型で、燃料室のコンパクト化やロングストローク化、また摩擦の低減やピストンの軽量化などさまざまな改良を行うことで時代に合った環境性能や燃費性能を実現したエンジンです。
加えて、空力性能に優れたフォルムのボディを採用して空気抵抗を減らしたり、アイドリングストップ機構など燃費向上に貢献する技術を複数搭載したりすることによっても燃費性能を高めています。
インプレッサG4のカタログ燃費
インプレッサG4に搭載されるエンジンは1.6L水平対向4気筒エンジンと2.0L水平対向4気筒直噴エンジンの2種類で、組み合わされるトランスミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVTのみ、駆動方式はいずれのエンジンにも2WD、4WDが設定されています。
インプレッサG4のWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
1.6i-L EyeSight | 2WD | 14.1 |
4WD | 13.5 | |
1.6i-S EyeSight | 2WD | 14.0 |
4WD | 13.5 | |
2.0i-L EyeSight | 2WD | 14.0 |
4WD | 13.4 | |
2.0i-S EyeSight | 2WD | 13.0 |
4WD | 12.4 |
インプレッサG4の実燃費
インプレッサG4に乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、インプレッサG4の実燃費(2021年5月23日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
1.6i-L EyeSight/1.6i-S EyeSight | 2WD | 15.1 |
4WD | --- | |
2.0i-L EyeSight/2.0i-S EyeSight | 2WD | 10.7 |
4WD | 11.1 |
WLTCモードは平坦な道を一定の条件下で走るJC08モードと異なり、信号や渋滞の影響を考慮に入れた市街地や渋滞などの影響を受けにくい郊外、そして高速道路の各走行モードを平均的な使用時間配分で構成した国際的に使用されている計測モードです。
そのため、WLTCモードは日本でこれまで使用されてきたJC08モードよりも実燃費に近い数値が出るとされていますが、それでも実燃費とは約1~1.5割程度の差があるのが一般的といわれています。
その点を考えると、インプレッサG4のカタログ燃費と実燃費の差は1.6Lエンジンの2WD車では平均値より差が小さいといえますが、2.0Lエンジンの2WD車では差が平均値よりも若干大きくなっています。2.0Lエンジン4WD車はグレードによって多少の差はありますが平均値の範囲内であるといえるでしょう。
インプレッサG4とライバル車のカタログ燃費を比較
インプレッサG4のライバルとしては、マツダ「マツダ3セダン」やトヨタ「カローラ」などが挙げられます。ここでは、この2車種とインプレッサG4のカタログ燃費を比較してみましょう。
マツダ「マツダ3セダン」
欧州車のような美しい流麗なスタイル、マツダ車ならではの質感の高い内装が魅力のマツダ「マツダ3セダン」。クリーンディーゼル車の燃費の良さにも定評があります。
マツダ3セダンのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
エンジン | 駆動方式 | トランスミッション | 燃費(km/L) |
---|---|---|---|
15S/15S Touring(ガソリン) | 2WD | 6AT | 16.6 |
4WD | 6AT | 15.8 | |
20S PROACTIVE/ 20S PROACTIVE Touring Selection/ 20S L Package(ガソリン) | 2WD | 6AT | 15.8 |
4WD | 6AT | 15.2 | |
XD PROACTIVE/ XD PROACTIVE Touring Selection/ XD L Package(ディーゼル) | 2WD | 6AT | 20.0 |
4WD | 6AT | 19.0 | |
X PROACTIVE/ X PROACTIVE Touring Selection/ X L Package(マイルドハイブリッド) | 2WD | 6AT | 17.3 |
4WD | 6AT | 16.6 |
マツダ3セダンのカタログ燃費は、いずれのパワートレインでもインプレッサG4を上回っていることがわかります。
トヨタ「カローラ」
歴代モデルのイメージを一新するスポーティーで若々しさを感じさせるスタイルに進化した現行型のトヨタ「カローラ」は、夜間の歩行や昼間の自転車の検知も可能な衝突被害軽減ブレーキを採用するなど、高い安全性を有したモデルです。
カローラのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
ハイブリッド
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
G-X | 2WD | 29.0 |
4WD | 26.8 | |
S | 2WD | 29.0 |
4WD | 26.8 | |
W×B | 2WD | 25.6 |
4WD | 24.4 |
ガソリン
グレード | 駆動方式 | 燃費(km/L) |
---|---|---|
G-X | 2WD | 14.6 |
S | 2WD | 14.6 |
W×B | 2WD | 14.6 |
W×B(ターボ) | 2WD | 15.8 |
カローラとインプレッサG4とのカタログ燃費の比較では、ハイブリッド車はもちろん、ガソリン車もカローラに軍配が上がる結果となりました。
インプレッサG4の走行性能・乗り心地
現行型のインプレッサG4は、徹底した高剛性化と低重心化を実現した新世代プラットフォーム「スバルグローバルプラットフォーム」の採用によって、操縦安定性やステアリング操作に対する応答性を飛躍的に向上させました。
加えて段差を乗り越えたときや悪路を走る際でもショックが少なく快適な乗り心地を実現するとともに、不快な振動を抑制し、走行中も会話が楽しめる静粛性を確保しています。
車を選ぶ際には燃費は必ず確認しよう
近年の車は一昔前の車と比較するとそれなりの環境性能や燃費性能を有しているものがほとんどですが、それでも車種によって燃費性能には差があるのが現状です。
そのため、車選びの際にはカタログ燃費はもちろんのこと、実燃費も確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q1:インプレッサG4のカタログ燃費はどのくらい?
A:現行型のインプレッサG4に搭載されているエンジンは1.6L水平対向4気筒エンジンと2.0L水平対向4気筒直噴エンジンの2種類で、組み合わされるトランスミッションはリニアトロニックと呼ばれるCVT、駆動方式はいずれのエンジンにも2WD、4WDがあります。インプレッサG4のWLTCモードカタログ燃費は2WD車が13.0~14.1km/L、4WD車が12.4~13.5km/Lです。
Q2:インプレッサG4のカタログ燃費をライバル車と比較すると?
A:インプレッサG4のライバル車としては、マツダ「マツダ3セダン」やトヨタ「カローラ」などが挙げられます。この2車種とインプレッサG4のカタログ燃費を比較すると、インプレッサG4のカタログ燃費は両ライバル車に後れを取っていることがわかります。
Q3:インプレッサG4の走行性能は?
A:インプレッサG4は、徹底的に軽量高剛性化した新世代のプラットフォームである「スバルグローバルプラットフォーム」の採用によって操縦安定性やステアリング操作に対する応答性を高めているのが特徴です。また、走行環境にかかわらずショックや揺れの少ない快適な乗り心地を実現しています。
※記事の内容は2021年5月時点の情報で執筆しています。