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維持費の大部分を占める燃料費をできるだけ節約したい方はもちろん、そうでない方にも車選びの際に注目してほしいポイントのひとつが燃費性能です。燃費性能を知ることによってどの程度のコストがかかるのかを把握でき、安心してカーライフを送ることができるでしょう。走りを優先したスポーツカーやラグジュアリーさが身上の高級セダンなど、燃費性能をそれほど追求していないタイプの車を選ぶ際でもそれは同様です。
ここでは、日産のプレミアムセダン「フーガ」の燃費性能について紹介します。
この記事のPOINT
- 動力源・駆動方式別カタログ燃費と実燃費はこちら
駆動方式 WLTCモードカタログ燃費 実燃費 2.5L V型6気筒エンジン 2WD 10.2km/L 6.2km/L 3.7L V型6気筒エンジン 2WD 8.7~9.2km/L 6.4km/L 4WD 8.3km/L 9.6km/L 3.5L V型6気筒エンジン+ハイブリッドシステム 2WD 12.8km/L 11.7km/L - フーガのガソリン2WD車はカタログ燃費と実燃費の差が大きい
- フーガはプレミアムセダンにふさわしい快適な乗り心地と静粛性を備えている
フーガのパワートレインの特徴
フーガには3種類のパワートレインが設定されています。
ガソリンエンジンは最高出力225psを発揮する 2.5L V型6気筒エンジン と、333psを発揮する3.7L V型6気筒エンジンを採用。 3.7L V型6気筒ガソリンエンジン にはバルブ作動角・リフト量連続可変システム「VVEL」を搭載し、アクセルに対する鋭いレスポンスやの伸びのある心地よい加速感、低回転域での力強さを実現しています。
ハイブリッド車では、3.5L V型6気筒エンジンとモーターを組み合わせた日産独自の「インテリジェント デュアル クラッチ コントロール」ハイブリッドシステム を搭載。インテリジェント デュアル クラッチ コントロールハイブリッドシステムはエンジンとモーターを高度に制御する1モーター2クラッチ式であり、優れた燃費性能・環境性能とあらゆる走行シーンで大容量エンジンに匹敵する力強い走りを両立させているのが特徴です。
フーガのカタログ燃費
フーガのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
2.5L V型6気筒エンジン
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
250GT | 2WD | 10.2km/L |
250VIP | 2WD | 10.2km/L |
3.7L V型6気筒エンジン
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
370GT | 2WD | 9.2km/L |
370GT FOUR | 4WD | 8.3km/L |
370VIP | 2WD | 9.2km/L |
370GT Type S | 2WD | 8.7km/L |
3.5L V型6気筒エンジン+ハイブリッドシステム
グレード | 駆動方式 | 燃費 |
---|---|---|
HYBRID | 2WD | 12.8km/L |
HYBRID VIP | 2WD | 12.8km/L |
フーガの実燃費
現在、フーガに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、フーガの実燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費 |
---|---|---|
250GT/250VIP | 2WD | 6.2km/L |
370GT/370VIP/370GT Type S | 2WD | 6.4km/L |
370GT FOUR | 4WD | 9.6km/L |
HYBRID /HYBRID VIP | 2WD | 11.7km/L |
WLTCモード燃費は、信号や渋滞などの影響を受ける市街地モード、信号や渋滞などの影響を受けにくい郊外モード、高速道路での走行を想定した高速道路モードの3つのモードでの計測値を平均的使用時間配分で構成したもので、日本だけでなく国際的に使用されている燃費の計測方法です。カタログスペックとしてはJC08モード燃費よりも低くなる傾向があります。
WLTCモード燃費は実際の車の使用環境により近い方法で計測されていますが、実燃費とまったく差がないというわけではありません。運転の仕方や走行環境にもよりますが1~1.5割程度の差が出ることが多いようです。
その点を考慮すると、フーガのハイブリッド車と3.7L V型6気筒エンジンの4WD車以外は残念ながらカタログ燃費と実燃費の差はかなり大きいという現状が見えてきます。
フーガとライバル車の燃費を比較
フーガのライバル車としてはトヨタ「クラウン」やホンダ「レジェンド」が挙げられます。ここではこの2車種とフーガのカタログ燃費を比較してみましょう。
トヨタ「クラウン」
高級セダンの代名詞ともいえるトヨタ「クラウン」。ラグジュアリーさはもちろん、最新鋭のコネクティッド機能を備えたモデルです。
クラウンのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費 |
---|---|---|
250GT/250VIP | 2WD | 6.2km/L |
370GT/370VIP/370GT Type S | 2WD | 6.4km/L |
370GT FOUR | 4WD | 9.6km/L |
HYBRID /HYBRID VIP | 2WD | 11.7km/L |
いずれのパワートレイン・駆動方式においてもクラウンの燃費がフーガを上回っています。
ホンダ「レジェンド」
高出力3.5L V6エンジンと3基のモーターによって4輪の駆動力を制御する画期的なハイブリッド技術「SPORT HYBRID SH-AWD」を搭載するホンダ「レジェンド」は、コーナリング時の優れた旋回性や力強い加速感に定評があります。
レジェンドはモノグレードの車種であり、JC08モードカタログ燃費は16.4km/Lとなっています。
レジェンドはJC08モード、フーガはWLTCモードと計測方法が異なっているので単純比較はできませんが、一般的にWLTCモードはJC08モードよりも1.5~3割程度カタログスペックが悪くなるといわれていることを考慮すると、フーガのハイブリッド車とほぼ同等の燃費性能であるといえるのではないでしょうか。
フーガの乗り心地
出典:日産「フーガ」外観・内装
フーガはショックアブソーバーの減衰力特性を最適化することによって衝撃や振動の少ないプレミアムセダンにふさわしい快適な乗り心地を実現。さらにボディの要所に遮音・吸音材、制振材を効果的に配置して静粛性を高めています。
車選びの際の燃費チェックは忘れずに
長く愛用したい車にかかるコストを把握しておくために、燃費性能のチェックは不可欠です。フーガのようにハイオクガソリンを使用するモデルならなおさらだといえるでしょう。
プレミアムセダンにもハイブリッド車が投入されるようになり、選択肢の幅も増えています。燃費や走行性能、乗り心地などを確認して、自分が納得のいくフーガを手に入れてください。
※記事の内容は2020年6月時点の情報で執筆しています。