車の内装は、乗る人が直接ふれる部分だけに、居心地の良さを左右する重要な車選びのポイントです。5つのタイプが用意されたホンダ「フィット」の内装はタイプごとに個性が大きく異なるので、それぞれの個性をしっかりと把握しておきましょう。
ここではフィットの内装について、タイプごとに詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- 広い室内空間や多彩なシートアレンジが魅力
- 新開発の「ボディースタビライジングシート」を搭載
- タイプごとに異なる個性を持たせたインテリア
フィットの室内空間の特徴
歴代フィットはホンダの独自技術である燃料タンクを前席下に設置して室内空間を広く取る「センタータンクレイアウト」 を採用し、コンパクトカーとは思えないほどの室内空間を確保しているのが特徴です。
もちろん現行型である4代目フィットでも、室内の広さやその広さを活かした多彩なシートアレンジは継承されています。
さらに、フィットのフロントシートには骨盤をしっかり支える新フレーム構造や新サスペンションマットを採用した新開発の「ボディースタビライジングシート」を搭載。このボディースタビライジングシートは運転しやすい姿勢を保ち、長時間の運転でも疲れにくいように工夫されたシートです。
リアシートにも厚みあるパッドを使用し、座り心地を向上。またフロントシートの背中部分をカーブ上にすることで、狭くなりがちな足元空間を拡大し、後席でも足が組み替えやすい広さを確保しています。
フィットのタイプごとの内装
ここからは、フィットのタイプ別の内装を見ていきましょう。
シンプルで機能性を重視した「BASIC」
ベースグレードにあたる「BASIC」のインテリアは加飾類をほとんど使用せず、華美さのないシンプルな仕様になっています。インテリアカラーはブラックで固定です。
居心地の良さを重視する人におすすめの「HOME」
居心地の良さや質感の高さを求める方におすすめなのが「HOME」です。「HOME」ではサイドに質感の高さを感じさせる人工素材のプライムスムース、メイン部分にはナチュラルテキスタイルを使用した、ゆったりとくつろげる上質なコンビシートを装備しているのが特徴です。
また、助手席のインパネやコンソール二―パッドなどにはソフトパッドを採用し、やわらかく上質な雰囲気を室内に持たせています。「HOME」は室内で快適に過ごすことを追求し、質感の高さと快適性にこだわったタイプといえるでしょう。
インテリアカラーは、ライトグレーとブラックから選択が可能です。
スポーティーさが魅力の「RS」
出典:ホンダ「フィット」RS
2022年10月のマイナーチェンジで新設されたグレード「RS」は、専用のサスペンションや減速セレクター、ドライブモードスイッチなどの走りをより楽しむための装備が搭載されたスポーティーなグレードです。
シートは前席がプライムスムース×ウルトラスエード®、後席はプライムスムース×ファブリックの組み合わせ。インテリアカラーはグレーで、スポーティーさを感じさせつつ洗練された雰囲気としています。
機能性の高さが自慢の「CROSSTAR」
専用エクステリアをまとい、アウトドアに似合うルックスが持ち味の「CROSSTAR」では、シート素材に撥水加工が施されたファブリックを採用。さらに手触りの良いプライムスムースをあしらったコンビシートとすることで、上質感もプラスしています。
上質さやラグジュアリーさを追求した最上級モデル「LUXE」
最上位グレードにあたる「LUXE」では、本革シートが装備されるのが最も大きな特徴です。さらにインテリアカラーはやわらかさや高級感を演出するライトブラウンと、クールでシャープなブラックから選択可能。
カラーによって室内がまったく異なった表情を見せるのも魅力的です。
もちろんステアリングホイールやセレクトレバーにも本革をあしらい、細かい部分まで質感を向上させています。
フィットの座席周りの収納
座席周りの収納も居心地の良さに関わる重要な部分です。ここではフィットにはどのような収納が備わっているのか、見ていきましょう。
インパネアッパーボックス
助手席前にはインパネアッパーボックスが用意されています。それほど大きなサイズではありませんが、助手席から手の届きやすいところにあるので、ドライブ中に使用するものを収納するのに便利です。
ドリンクホルダー(運転席・助手席)
運転席・助手席のエアコン吹き出し口の前にはドリンクホルダーが1個ずつ備わっています。
スマートフォントレー
スマートフォンの置き場には意外と困ってしまうもの。こうしたスマートフォンの専用の収納があれば安心でしょう。「LUXE」ではここにワイヤレス充電器が装備されます。
充電用USBジャック(タイプ別設定)
センターコンソールの最後部には急速充電にも対応する充電用USBジャックが2個装備されています。前席からも後席からも使いやすい位置にあり、便利です。
助手席シートバックポケット(タイプ別設定)
タブレットや雑誌、地図などの収納に便利なシートバックポケットが助手席のシートバックに用意されています。
「e:HEV LUXE」には、さらに運転席のシートバックポケットが備わります。
シートバックスマートフォンポケット(タイプ別設定)
シートバックの上部にスマートフォンを保管できるポケットがあります。後席にもこうしたスマートフォンの置き場所が確保されているのは評価できるポイントです。
ドアボトルホルダー(運転席・助手席)
フロントドアにはボトルホルダーと、手帳が収納できるサイズのポケットがあります。
このほか、助手席前グローブボックスやフロントドア・リアドアのドアプルポケット、後席ボトルホルダーなどの多彩な収納がフィットには装備されています。
フィットの荷室&座席アレンジ
フィットの荷室は人の腰の高さに合わせてテールゲートの最大開口部を広くするように工夫されているため、大きな荷物でも楽々と積み込めるようになっています。また、チップアップ&ダイブダウン機構付き6:4分割可倒式リアシートを採用しているため、荷物の大きさや長さに合わせて多彩なシートアレンジが可能です。
自転車も積み込めるユーティリティー・モード
後部座席をすべて倒してしまえば、自転車も積み込める大容量の荷室が出現します。
ロング・モードではサーフボードの収納が可能
後席の片側と助手席を倒せば、ラグやサーフボードなどの長さのある荷物も積めるスペースが確保できます。
鉢植えなどの高さのある荷物に対応するトール・モード
後席の座面をチップアップすれば、鉢植えなどの高さのある荷物にも対応可能。状況に応じてフレキシブルなシートアレンジかできるのも、フィットの魅力のひとつといえるでしょう。
タイプによって異なるインテリアを持つフィット
フィットではタイプごとに明確な個性を打ち出しています。インテリアにもそれが反映され、それぞれ異なる個性を持っているので、タイプごとの違いをしっかりとつかむことが大切です。その上で、自身のライフスタイルや好みに合った内装のフィットを選んでください。
よくある質問
Q1:フィットの室内空間の特徴は?
A:フィットは元々室内空間の広さに定評のあるモデルです。現行型でも歴代モデル同様、コンパクトカーのクラスを超える広い居住空間を確保しています。
Q2:フィットの内装はタイプによって異なる?
A:フィットでは、ライフスタイルや好みに応じて選べる5つのタイプをラインナップしています。SUVのようなルックスでアウトドアに似合う「CROSSTAR」では撥水加工素材をシートに使用する、ラグジュアリーさを追求した最上位グレード「LUXE」では本革のシートを採用するなど、タイプごとに個性を変えています。
Q3:フィットの荷室は荷物がたくさん積める?
A:フィットは大きな荷物でも楽に積み込めるように設計されていることに加え、チップアップ&ダイブダウン機構付き6:4分割可倒式リアシートを採用しているため長尺物や高さがある荷物も積み込みやすくなっています。
※この記事は2023年3月時点の情報で制作しています