ページトップへ戻る
キーワードから記事を探す
車種から記事を探す

【改良新型】日産「ノート AUTEC クロスオーバー」ノートのモヤモヤ感を一掃する出来栄え(島崎七生人試乗レポート)

【改良新型】日産「ノート AUTEC クロスオーバー」ノートのモヤモヤ感を一掃する出来栄え(島崎七生人試乗レポート)
【改良新型】日産「ノート AUTEC クロスオーバー」ノートのモヤモヤ感を一掃する出来栄え(島崎七生人試乗レポート)

NMC(日産モータースポーツ&カスタマイズ)の一員となったAUTECH。その最新モデルが日産「ノート」にSUVテイストの内外装と足回りを与えた「ノート・オーテック・クロスオーバー」(275万6600円〜306万3500円)です。内外装の上質感はもちろん、足回りが出色の出来栄えだというマイナーチェンジモデル、島崎七生人さんと愛犬シュンくんによる試乗レポートをお届けしましょう。

ベース車に漂うモヤモヤ感の正体

ベース車に漂うモヤモヤ感の正体

マイナーチェンジ版の日産ノートは2023年12月の発表、明けて2024年1月の発売だった。そのノートをベースに同年5月に発表、9月から発売となったのが、今回の試乗車、ノート・オーテック・クロスオーバーだ。AUTECHによるモデルとはいえ、日産のホームページはもちろん、最新版のノートのカタログにも間違いなくページが設けられて、紹介されている。

ベース車に漂うモヤモヤ感の正体

試乗ということでは、以前にも1度、ベースのノートとオーラについてご報告済みだ。実はその時の試乗で、マイナーチェンジを受けたクルマの魅力をどうお伝えすべきかのピント合わせに、やや腐心していた……のだった。とくにノートのほうは、e-POWERの制御が見直されパワーフィールに関してはかなり洗練されたことは実感できたものの、乗り味の部分で実用車としての及第点レベルなのでは……と内心思うところがあった。べつにフェイスリフトされた“あの”新しいフロント回りのデザインに気持ちが打ちのめされてしまったから……だけではなかったはずだが……。

数十m走れば実感できる乗り心地のよさと上質感

数十m走れば実感できる乗り心地のよさと上質感

ところが今回の試乗車、オーテック・クロスオーバーは、そんなモヤモヤをすっかり晴らしてくれたのだった。とりわけ「おっ!」と実感できたのが、ベース車に対しての乗り心地のよさ、上質感。横浜・みなとみらい地区の日産本社から試乗車を借り出し、地下駐車場からスロープを登って面した道路へ左折、すぐの信号で停車するまでのほんの数十mをほとんど徐行で走っただけでも、ベース車に較べ煽られ感が小さくクルマ全体の安定感がグッと高まっているのを感じた。ほかにもステアリングを切ったときのしっかりとした手応え、ロードノイズを始め耳に障る雑味のあるノイズの小ささなどにも気づかされた。

e-POWERの洗練された制御とバランスする足のよさ

e-POWERの洗練された制御とバランスする足のよさ

一路、筆者の自宅へ向かうべく、バイパスを流し始めると、さらに直進性の高さもわかる。そして例の、それとなくエンジンを始動させながら走るe-POWERの洗練された制御と“足”のよさとがバランスして、オーラに迫る快適なドライバビリティを実現していることを実感した。事前に車高が25mm上げられていることと、タイヤサイズがベース車の185/60R16 86Hから195/60R16 89Hへとサイズアップ(指定空気圧は前:230/後:210kPa)されていることは承知していた。が、不覚にもダンパー、スプリングにも手が入っていることは、試乗後に確認したことだった。ちなみにダンパーは乗り心地への影響が少ない伸び側の減衰が上げられたこと、フロントサスペンションにリバウンドスプリングが採用されたことなどがホームページでも紹介されており、スプリングレートのキメ細かなチューニングも施した、とある。

気持ちよく走らせていられるクルマ

気持ちよく走らせていられるクルマ

25mmの車高アップながら、コーナリング時の車体の安定感はいささかも低下していないばかりか、むしろ余裕のあるサスペンションストロークをしっかりと使いながら、安定的な姿勢を保っている印象。余裕といえば、運転席からのスッキリとした視界のよさはノートの魅力のひとつだが、車高が上がった分、周囲の見晴らしがさらによくなり、気持ちよく走らせていられるクルマとなっている。なお我が家の乗り心地・NVH評価担当者のシュン(柴犬・オス・間もなく3歳)にも乗り心地は合格点だったようで、表情を見ている限り「いいんじゃない!」という顔で後席で試乗していた。

ベース車より好感度が高い上質感のある外観

ベース車より好感度が高い上質感のある外観

他方で外観では新しいノートのデザインをベースにおなじみのオーテック流のメッキグリルとしているが、この上質感もベース車の“あの”デザインより遥かに好感がもてる。ブルーの専用シグネチャーLEDは航跡波(=海を進むボートの後方に生じる波)をモチーフとしたパターンだそうだが、こうした凝った小技も効かせている。

ベース車より好感度が高い上質感のある外観

かつてのマセラティのどれかを連想させるこだわったデザインの専用アルミホイールは、よく見ればメッキのセンターキャップだけでなく、AUTECHのロゴ入りホイールロック(オプション)も装着していた。

インテリアのコーデも個性的

インテリアのコーデも個性的

インテリアのコーデも個性的

インテリアのコーデも個性的

一方でインテリアもレザー調のシートを落ち着いたブラックとし、そこにメイン部分に波状のパターン、ブルーのステッチを入れることで個性を演出している。いたずらに色の異なるシート表皮を用いて2トーンのコンビにしたりしていないところがいい。フロアマットもロゴ入りのブルーのものが敷かれコーディネートさせていた。

大事に手入れをしながら乗りたい

大事に手入れをしながら乗りたい

外観に話を戻すと、ホイールアーチガーニッシュ、ルーフモール、フロント/サイド/リアのプロテクターもクロスオーバーならではの装備。だが、決して存在感を主張しすぎない頃合いのよさに思える。それともうひとつ、個人的には写真のオーロラフレアブルーパール(試乗車はスーパーブラックとの2トーン)の艶やかさと深みのあるブルーは非常にいい色だと思う。もしも自分で乗るならきっとこの色を選び(他の色の用意もある)、新車の輝きが失せないよう大事に手入れをしながら乗るようにすると思う。

大事に手入れをしながら乗りたい

(写真:島崎七生人)

※記事の内容は2024年12月時点の情報で制作しています。

車種から記事を探す

注目のキーワード
LINEで無料診断してみる

©2024 Nyle Inc.