三菱のSUV「アウトランダー」は、3列シートを備えた7人乗りのミドルサイズSUVです。優れた燃費性能や、タフさを感じさせながらも都会になじむエクステリアデザインがアウトランダーの特徴ですが、車を選ぶ際にはルックスや燃費性能、走行性能だけでなく居心地の良さに関わる内装もしっかりとチェックしておきましょう。
ここでは、アウトランダーの内装について紹介します。
アウトランダーの室内空間の特徴
2005年10月に登場した初代のアウトランダーは、3列目シートを備え7人が乗れるSUVというオリジナリティが評価されたモデルです。
2012年10月に登場した現行型モデルでは、座る位置に関わらず乗員全員が快適でリラックスしたドライブを楽しめるように、窮屈になりがちな3列目シートの座り心地や快適性にこだわっているのが特徴。3列目シート幅を初代モデルよりも広げ、ゆったりとくつろげるように工夫されています。
また2列目シートにロングスライド機構を採用し、3列目シートの足元空間を確保するとともに乗降性も向上させました。2019年9月の一部改良では、2列目シートの形状やクッションを見直してサポート性をアップさせている点にも注目です。
アウトランダーの内装
ここからは、アウトランダーのグレードごとの内装を見ていきましょう。
滑りにくいファブリックシートが採用された「20M」/「24M」
アウトランダーのインテリアは、どのグレードでもブラック基調でまとめられており、ストイックさやクールさが際立つ印象です。
余分な加飾類や華やかさを感じさせるカラーパネルなどは使用されず、質実剛健という言葉がふさわしいインテリアデザインといえるでしょう。インパネやドアトリムオーナメントパネルにはつやのあるピアノブラックが採用され、質感の違うブラックを組み合わせることで変化をつけています。
ステアリングホイールやシフトノブには本革が使用され、機能性を高めるとともに室内に上質さをプラス。さらにインパネの上部やフロントドアトリム上部にはソフトパッドが採用されており、シンプルではあっても質感にはしっかりとこだわっていることがわかります。
シート素材には滑りにくいファブリックを採用。アクセントとしてホワイトステッチがあしらわれています。
本革シートの選択が可能な「20G」/「24G」
中間グレードの「G」のインテリアデザインや標準装備のシートは「M」と同じですが、このグレードから本革のシートが選択できるようになります。
インテリアカラーと同じブラックの本革シートは、派手さや豪奢なイメージはなく洗練された大人のスタイリッシュさや質の良さを感じさせます。
本革シートには運転席・助手席のパワーシートと運転席・助手席のシートバックポケットがセットになっています。また本革シートを選択するとインパネとドアトリムがピンストライプ付きのシルバーカーボン調になるので、室内の印象は大きく変化します。本物志向の方も満足できる上質でシックな室内空間を演出してくれるオプションだといえるでしょう。
贅沢な素材を使用したコンビシートが標準装備になる上級グレード「20G Plus Package」/「24G Plus Package」
「G Plus Package」では、スエード調の人工皮革「グランリュクス」と合成皮革「クオーレモジュレ」を組み合わせたコンビシートが標準装備になります。
手触りが良く、高級さを感じさせる「グランリュクス」と、本革のような質感と夏は熱くなりにくく冬は冷たくなりにくいという昇降温抑制機能を持つ「クオーレモジュレ」を贅沢に使用したシートは、一年中いつでも快適なドライブをサポートしてくれることでしょう。
運転席・助手席のパワーシートと助手席シートバックポケットも装備されており、質感だけではなく、機能性も高めているところがうれしいポイントです。
インパネとドアトリムオーナメントパネルは、ピンストライプをあしらったピアノブラックになります。
なお、この「G Plus Package」でも本革シートの選択が可能です。
アウトランダーの座席周りの収納
アウトランダーには、ドライブの快適性を高めるさまざまな収納が用意されています。
フロントカップホルダー
アウトランダーのカップホルダーはフロアコンソールに2個用意されています。運転席からも助手席からも手が届きやすく、しっかりとドリンクを固定するので安心して使用できます。
センターコンソール下部ボックス
センターコンソールには深さのあるボックスが備わります。タオルやポーチなどの収納にいいでしょう。
グローブボックス
助手席前にはグローブボックスが用意されています。アウトランダーのグローブボックスには照明が付いているので、車内が暗くても中の書類などが探しやすく便利です。
助手席シートバックポケット(「G Plus Package」に標準装備)
最上級グレードの「G Plus Package」には助手席に地図や雑誌などが収納できるシートバックポケットが備わります。
オプションの本革シートを選択した場合は助手席に加えて運転席にもシートバックポケットが装備されます。
ドアポケット&ボトルホルダー
フロントとリヤの左右それぞれのドアにボトルホルダー付きのポケットがあります。ポケットはあまりスペースが大きくないので、ガムやリップクリームなどの小物の収納場所としていいでしょう。
サングラスポケット
運転席の上部にはサングラスポケットがあります。サンルーフ装着車にはこのサングラスポケットは装備されません。
アウトランダーのシートアレンジ
アウトランダーは3列シートを備え、最大で7人が乗れるSUVです。大人数で利用するのはもちろん、荷物の大きさや量に合わせてさまざまなシートアレンジが可能になっています。
3列目シートを倒せば、5人が乗車しても9インチのゴルフバッグが4セット積み込める広さを確保。
2列目シートと3列目シートを倒せば、奥行き約1,740mm、幅約975mmの広大なスペースが出現します。
マウンテンバイク2台が余裕をもって収納できる広さです。また、2列目シートは6:4分割可倒式、3列目シートは5:5分割可倒式のものを採用しているので、座席の片側だけ倒して使用することも可能です。
車を選ぶ際はインテリアの質感や収納力にも注目しよう
実際に車を使用するとなると、最もよく触れることになるのが内装です。インテリアデザインや収納の使い勝手は車の居心地の良さに直結するので、車選びの際には内装もしっかりとチェックするようにしましょう。
アウトランダーの内装は、質実剛健ともいえるシンプルさが持ち味ですがシート素材などに工夫を凝らし、上質感はしっかりと確保しています。シートアレンジ次第でかなりの荷物も積み込めるので、日常生活からレジャーシーンまで幅広く活躍してくれるでしょう。
よくある質問
Q1:アウトランダーの室内空間の特徴は?
A:3列目シートを備えるアウトランダーは、先代モデルよりも3列目シートのシート幅を広げてゆったりと過ごせるように配慮されているほか、2列目シートにロングスライド機構を採用し、3列目シートの足元空間を確保。狭くなりがちな後部座席に座っても窮屈さを感じることがないように工夫されています。
Q2:アウトランダーのグレードごとの内装の違いは?
A:アウトランダーではどのグレードでもブラックでまとめられたシンプルでスタイリッシュなインテリアとなっています。グレード間で差が出るのはシート素材で、「M」と「G」ではファブリック、最上級グレードの「G Plus Package」では「グランリュクス」と「クオーレモジュレ」を使用したコンビシートが標準装備です。「G」と「G Plus Package」ではオプションの本革シートも選べます。
Q3:アウトランダーの荷室はどんな感じ?
A:アウトランダーでは、3列目シートを倒せば9インチのゴルフバッグが4セット収納できる広さの荷室が確保できます。2列目シートと3列目シートを倒せばマウンテンバイク2台が余裕をもって積み込める大容量の荷室が出現。さらに2列目シートと3列目シートには分割可倒式のシートを採用しているので、片側だけを倒して使用するなど、多彩なシートアレンジが可能です。
※記事の内容は2020年3月時点の情報で執筆しています。