日常的な送迎や買い物など、使用頻度が高く毎日の生活に密着している車の安全性は決しておろそかにはできません。近年では衝突被害軽減ブレーキをはじめとする先進安全技術は多くの車に採用されていますが、どの程度の技術を搭載しているのかはメーカーや車種によって大きく異なるため、車選びの際には安全性能は必ずチェックしておきたいポイントといえます。
ここでは、マツダ「フレアワゴン」の安全性能について紹介しましょう。
この記事のPOINT
- フレアワゴンは全車に先進安全技術を標準装備
- 2020年9月の一部改良で衝突被害軽減ブレーキに夜間の歩行者の検知機能を追加
- フレアワゴンは全車がサポカーSワイドの認定を受けている
フレアワゴンの安全性能の特徴
2018年2月に販売が開始された現行型のフレアワゴンは、スズキのヒットモデル「スペーシア」のOEM供給を受けたモデルのため、先進安全技術はマツダの先進安全技術群「i-ACTIVSENSE」ではなく、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」に相当するものが採用されています。
現行型のフレアワゴンのノーマルタイプとカスタムスタイルは2018年2月の販売時から全車が「サポカーSワイド」に該当する高い安全性を有しているのが特徴です。一足遅れて2018年12月に追加されたSUVテイストのタフスタイルももちろん「サポカーSワイド」の認定を受けています。
2020年9月に実施された一部改良では、衝突被害軽減ブレーキに夜間の歩行者の検知機能を追加して性能を向上。さらにグレード別設定で高速道路でのドライバーの負担を減らす運転支援機能を採用するなど、さらに高い安全性を備えました。
フレアワゴンに搭載される先進安全技術
ここからは、ワゴンにはどんな先進安全技術が搭載されているのかを見ていきましょう。
デュアルカメラブレーキサポート
フロントガラスに設置したカメラで車両や歩行者を検知し、衝突の危険があれば警告を発します。距離が近くなった場合には自動で弱いブレーキをかけ、その状態でドライバーがブレーキを踏んだ場合はブレーキ踏力をアシスト。さらに危険が高まると自動的にブレーキを作動させることで衝突回避や被害の軽減を図る機能です。
車両に加え、昼夜の歩行者の検知が可能です。
誤発進抑制機能(前進時/後退時)
駐車場などで進行方向に障害物を検知している状態で強くアクセルを踏み込むと、システムが自動でエンジン出力を抑制し、急加速・急発進を防止します。
リアパーキングセンサー/後退時ブレーキサポート
リアバンパーに、後方の障害物との距離を測定しブザー音を変化させることで障害物への接近を知らせる「リアパーキングセンサー」を搭載。障害物との距離が近付き衝突の危険が発生した場合には自動ブレーキを作動させる機能です。
後退時にもブレーキ制御が入るので、後退での駐車時なども安心でしょう。
車線逸脱警報機能
走行中にシステムが左右の車線を検知し、進路を予測します。車両が予測値を外れた挙動をし、進路からそれ車線からはみ出す危険があると判断すると、ドライバーに警告を発する機能です。
約60km/h以上で走行中に作動します。
ふらつき警報機能
約60km/h以上で走行中に、システムが自車の走行パターンを学習します。実際の車両の動きが学習値から外れるなどシステムが「ふらつき」と判断した場合には、ドライバーに注意喚起します。
ハイビームアシスト機能
自動でハイビームとロービームを切り替えることによって、ドライバーの手動切替えの手間をなくして安全運転をサポートする機能です。切替え忘れをなくしたり、ハイビームの使用頻度が上がり夜間の歩行者の早期発見に貢献したりするメリットもあります。
先行車発進お知らせ機能
信号などでブレーキペダルを踏んで停止している際、先行車が約5m以上進んでも自車が発進しない場合に音や表示でドライバーに先行車の発進を知らせ、出遅れを防止する機能です。
運転負担を軽減してくれる機能や駐車時の安全確認をサポートしてくれる機能も採用
フレアワゴンでは、グレードによってドライバーの運転負荷を減らしてくれる機能や安全確認をサポートしてくれる機能が搭載されています。
全方位モニター用カメラ(ターボ車に標準装備、「HYBRID XS」にメーカーセットオプション)
全方位モニター用カメラパッケージ装着車には、車両の前後左右にモニターカメラを設置しています。対応ナビゲーションに車両を真上から見下ろしたような映像などを映し出して、車庫入れや縦列駐車時、見通しの悪い路地などさまざまなシーンで周囲の安全確認をサポートします。
全方位モニター用カメラパッケージ装着車には、さらにヘッドアップディスプレイと標識認識機能もセットになっています。
ヘッドアップディスプレイ
速度や交差点案内表示など、運転に必要な情報をフロントガラスにカラーで投影するフロントガラス照射式のヘッドアップディスプレイは、ドライバーの視線移動を減らして安全運転に貢献します。
標識認識機能
ステレオカメラが走行中に道路標識を認識し、標識の種類にあわせて最適なタイミングでヘッドアップディスプレイに表示することで、標識の見落としを防ぎ、法規に従った運転ができるようサポートする機能です。
最高速度とはみ出し通行禁止、一時停止、車両進入禁止と補助標識(終わり)の認識が可能です。
アダプティブクルーズコントロール(ACC)[全車速追従機能付き](タフスタイル、カスタムスタイルに標準装備、ノーマルタイプの「HYBRID XS」にメーカーセットオプション)
ステレオカメラが走行中に先行車との距離を計測し、加減速しながらあらかじめ設定した車間距離を維持しながら先行車に追従します。停止まで自動追従するため、高速走行時の運転負荷だけではなく、停止と発進を頻繁に繰り返す渋滞時のストレスも軽減してくれるでしょう。
優れた安全性能を持つフレアワゴン
フレアワゴンは全車が「サポカーSワイド」に該当する高い安全性を持つモデルです。安心して誰もが利用できる一台といえるでしょう。
先進安全技術は万一の事故の危険を減らし、被害を軽減してくれる優れもので心強い存在ですが、先進安全技術に頼りきるのではなく、あくまでもドライバーが主体になって安全運転を行い、快適で安全なカーライフを送りましょう。
よくある質問
Q1:フレアワゴンには先進安全技術は全車標準装備されているの?
A:はい、フレアワゴンの現行型はどのタイプも登場時から全車に先進安全技術が標準装備されています。なお、フレアワゴンはスズキ「スペーシア」のOEM車両のため、マツダの先進安全技術群「i-ACTIVSENSE」ではなく、スズキの予防安全技術「スズキ セーフティ サポート」に相当するものが採用されています。
Q2:フレアワゴンに搭載される先進安全技術にはどんなものがあるの?
A:車両に加えて昼夜の歩行者の検知ができる「デュアルカメラブレーキサポート」やペダル踏み間違い時の急発進や急加速を防止する「誤発進抑制機能(前進時/後退時)」、車線からのはみ出しやふらつきの危険を警告する「車線逸脱警報機能」や「ふらつき抑制機能」、自動でヘッドライトの切替えを行う「ハイビームアシスト機能」などの多数の先進安全技術が搭載されています。
Q3:フレアワゴンはどの「サポカー」に該当するの?
A:フレアワゴンは全車が「サポカー」の中でも最も装備内容の充実した「サポカーSワイド」の認定を受けています。
※記事の内容は2021年4月時点の情報で執筆しています。