車の内装は、居住性の良さに関わるので車選びの際には必ず確認したい部分です。インテリアカラーやシート素材、収納の充実度などは車種によって大きく異なります。
そのため、エクステリアのデザインを選ぶ時と同様に、インテリアデザインの質感にもこだわって車を選ぶようにすることが大切です。ここでは三菱「デリカD:5」の内装について紹介します。
デリカD:5の室内空間の特徴
デリカD:5はミニバンに本格SUVに匹敵する悪路走破性を持たせた個性派モデルで、その走行性能は高い評価を得ています。頼もしい走行性能を有しながらもミニバンに求められる居住性の良さもしっかりと確保されているのが、デリカD:5の特徴といえるでしょう。
近年では3列シートを備えたSUVも多く登場していますが、室内の広さではやはりミニバンが一枚上手です。デリカD:5は優れた走破性が自慢ではありますがあくまでもミニバンなので、ミニバンならではの室内の広さを確保しているのが魅力。3列目シートにはロングスライド機能を備え、どの席に座っていても足元の窮屈さを感じさせないように工夫されています。
SUVのような走破性を持ちながら、ミニバンの室内の広さを確保し、ゆったりとドライブが楽しめるのはデリカD:5ならではの魅力といえるでしょう。
デリカD:5の内装
ここからは、デリカD:5の内装について見ていきましょう。デリカD:5にはベースグレードの「M-Limited package」と上級グレードの「G-Limited package」の2種類のグレードがありますが、内装でグレードごとの差はほとんどありません。
インテリアはシンプルにブラック基調でまとめられ、シャープでクールな雰囲気となっています。シート天井やピラーにはオフホワイトを使用して明るさや開放感が得られるように工夫されているので、走りにこだわる男性ユーザーはもちろん、ファミリーユースでも使用しやすいインテリアの雰囲気だといえるでしょう。
シート素材には手触りが良く、上質さを感じさせるスエード調の人工皮革「グランリュクス」が採用されています。撥水加工が施されているので、お手入れの手間もかかりません。
インパネは水平基調で、出っ張りの少ないシンプルですっきりとしたデザインに仕上げられています。
加飾類はエアコンパネルにメッキリングが使用されている程度で、デリカD:5は全体的に派手さのない質実剛健さを感じさせるインテリアという印象です。
上級グレードである「G-Limited package」には本革巻きのステアリングホイールやシフトレバーが標準装備になるほか、フロントのインナードアハンドルがメッキ仕様になり、室内に上質さをプラスしています。
デリカD:5の座席周りの収納
デリカD:5にはどのような収納が用意されているのか、見ていきましょう。
アッパーグローブボックス+ロアグローブボックス
助手席前のグローブボックスはほとんどの車に装備されている定番収納ですが、デリカD:5ではユニークな仕様になっています。
アッパーグローブボックスはティッシュボックスの収納が可能なサイズです。深さがあるので、小物入れとして使用する場合はかなりのものが収納できるでしょう。
ロアグローブボックスは書類などの保管に良さそうです。
アッパーグローブボックスの底面にあるトレーを取り外せば、アッパーグローブボックスとロアグローブボックスの内部がつながり、深さ、容量ともにかなり大容量の収納スペースが確保できます。
収納するもののサイズや量に合わせて収納スペースがアレンジできるのは画期的。デリカD:5ならではのユニークな収納だといえるでしょう。
カップホルダー(インパネ)
インパネに用意されているカップホルダー(1個)は、使用しない際は収納しておけるプッシュオープン式です。
インパネセンターアクセサリーボックス
小さなスペースですが、ちょっとした小物の収納にいいでしょう。走行中でも物が落下する心配のないリッド付きです。
インパネポケット
2WD車のみに用意されるインパネポケットはスマートキーの保管場所に最適です。ガムやミントタブレットなどの収納にもいいでしょう。
インパネロアボックス
インパネロアボックスは引き出し式になっています。ハンドタオルなどの小物の収納に便利です。
フロアコンソールボックス
デリカD:5にはフロントボックスとリッド付きの深さのあるアクセサリーボックス、そして前後に2個ずつ、計4個のカップホルダーを備えたフロアコンソールボックスが備わっています。
2列目シートにも、ドア部分以外にドリンクを置くスペースが確保されているのはうれしいポイントといえるでしょう。
助手席シートバックポケット
助手席のシートバックには地図やタブレットの保管に適したシートバックポケットが装備されています。
フロントドアアッパーポケット
細長い小さな収納スペースですが、画像のように手袋やハンカチなどを収納するスペースとして役立ちそうです。
フロントドアポケット(ボトルホルダー付き)
左右のフロントドアにはボトルホルダーと折りたたみ傘や手帳などが保管できるポケットが用意されています。ボトルホルダーとポケットの間には仕切りがあるので、ボトルの周りに付く水滴も気にせずに使用できます。
ボトルホルダー(リヤドア)
リヤドアにはポケットはありませんが、ボトルホルダーが装備されています。
カップホルダー(クォータートリム)
左右のクォータートリムには、カップホルダーが2個ずつ用意されています。
ラゲッジサイドボックス
ラゲッジサイドボックスは清掃グッズなどを収納しておくのにいいでしょう。
このほか、運転席にコンビニエントフックが装備されています。デリカD:5のような走破性の高いモデルであればレジャーシーンでの使用も多くなり、フロアが水や泥などで汚れている場合もあるので床に直接荷物を置かずに保管できるフックがあれば便利でしょう。
乗車定員以上のカップホルダーがあり、こまごまとした収納も多数用意されるなど、デリカD:5の座席周りの収納はドライブ中の使い勝手によく配慮されている印象です。
デリカD:5の荷室&座席アレンジ
デリカD:5の荷室は、定員乗車時はそれほど広いというわけではありませんが、3列目シートにロングスライド機能があるので最大まで3列目シートを前に移動させれば480mmの荷室長が確保できます。日常生活の買い物には十分対応できるサイズでしょう。
3列目シートをすべて跳ね上げれば、かなりのスペースが確保できます。5名乗車していても1,200mmの荷室長が確保できるので、レジャーなどにも対応可能です。
さらに2列目シートをチップアップしてスライドさせれば、自転車も積み込める大容量スペースが出現します。
デリカD:5では2列目シートに6:4分割ベンチシート、3列目シートに5:5分割ベンチシートを採用しているので、荷物の大きさや長さに合わせてさまざまな座席アレンジか可能なのも魅力的です。
2列目シートと3列目シートを倒せば、足を伸ばしてのびのびとくつろげるフラットモードになります。
ミニバンならではの使い勝手の良さを備えたデリカD:5
高い悪路走破性を持ち、走行性能に注目が集まりがちなデリカD:5ですが、室内の広さや使いやすい収納、豊富な座席アレンジなどミニバンとしての使い勝手の良さにも配慮されたモデルです。
レジャーシーンから日常での使用まで、幅広いシーンで活躍してくれる頼もしい一台であるといえるでしょう。
よくある質問
Q1:デリカD:5の室内空間の特徴は?
A:デリカD:5はミニバンの居住性の良さと本格SUVの悪路走破性を融合させたモデルです。3列シートを備えた室内はミニバンならではのゆったりとした広さを確保。3列目シートにはロングスライド機能を備え、どの席に座っても足元の窮屈さを感じることがないように工夫されています。
Q2:デリカD:5のグレードごとの内装の違いは?
A:デリカD:5には2種類のグレードがありますが、グレードによる内装の差はあまりありません。上級グレードでは随所に本革やメッキがあしらわれて、高級感を持たせているという違いがある程度です。インテリアはいずれのグレードでもブラックを基調とし、撥水加工の施されたグランリュクスのシートを組み合わせることでシンプルな中にも上質さを感じさせる内装に仕上げています。
Q3:デリカD:5の荷室は十分に荷物が積める?
A:デリカD:5は、定員乗車時はそれほど荷室が大きくありませんが、3列目シートを最大まで前にスライトさせると480mmの荷室長が確保できます。また2列目シートは6:4分割ベンチシート、3列目シートに5:5分割ベンチシートを採用しているので、荷物の大きさや量に応じて荷室の拡大も可能です。車中泊や休憩時に便利なフラットモードにも対応しています。
※記事の内容は2020年3月時点の情報で執筆しています。