安全運転をアシストしたり、事故の危険を察知して衝突の回避や被害軽減をサポートしたりする車の先進安全技術は各メーカーによって機能の種類や精度に差があります。車種によっても充実度は大きく異なるので、安全性能は車選びの際に重点的に確認したいポイントといえるでしょう。
ここでは、三菱の軽ハイトワゴン「eKワゴン」の安全性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- 予防安全技術「e-Assist」を標準装備
- 「マイパイロット」は上級グレードの「G」にオプション設定
- eKワゴンは全車「サポカーSワイド」の認定を受けている
eKワゴンの安全性能の特徴
eKワゴンは三菱の予防安全技術「e-Assist」が全車に標準装備されており、経済産業省や国土交通省が普及を推進する先進技術を搭載した車「サポカー」の中でも最も上位の分類である「サポカーSワイド」に認定されています。
さらに運転席・助手席のエアバッグに加え、サイドエアバッグやカーテンエアバッグも標準装備し、予防安全性だけでなく衝突安全性にも配慮されているといえるでしょう。
また、2020年8月には高速道路 同一車線運転支援技術「マイパイロット」の機能を向上させるとともに、「e-Assist」に4つの機能を新たに追加し、安全性を高めています。
eKワゴンに搭載の「e-Assist」に含まれる先進安全技術
ここでは、eKワゴンに搭載される「e-Assist」には、どのような先進安全技術が含まれているのかをご紹介します。
衝突被害軽減ブレーキシステム(歩行者検知付き)
フロントカメラと夜間の認識性が高いミリ波レーダーで前方の車両や歩行者を検知して、衝突の危険があると判断したら警報音とディスプレイ表示でドライバーに注意喚起します。
より衝突の危険が高まると、やや強いブレーキを作動させて減速し、ドライバーに回避操作を促します。それでも衝突が不可避だとシステムが判断した場合には、強いブレーキを作動させて衝突の回避・被害軽減を図るシステムです。
検知対象は車両と歩行者で、前方車両に対して自車の速度が約10~80km/h、対歩行者では約10~60km/h以上で走行中に作動します。
踏み間違い衝突防止アシスト
フロントとリアに設置されたソナーで進行方向にある壁などの障害物を検知している際に、アクセルペダルを強く踏み込むとブザー音と表示でドライバーに注意喚起するとともにエンジン出力を抑制、さらにはブレーキを作動させて飛び出しを防ぐ機能です。
前進時、後退時のどちらにも対応しています。前進時は壁などの障害物と車両に加えて歩行者の検知が可能ですが、後退時は障害物と車両のみの検知になります。
車線逸脱警報システム&車線逸脱防止支援機能
車速約60km/h以上で走行中に車線の検知を開始し、車両が車線をはみ出しそうになると警報と表示でドライバーに危険を知らせます。これが「車線逸脱警報システム」です。加えて「車線逸脱防止支援機能」によって短時間ブレーキ制御を行い、車両を車線内に戻すようにドライバーの回避操作をサポートします。
オートマチックハイビーム
フロントカメラが周囲の明るさや対向車、先行車のランプを検知して自動でハイビームとロービームを切り替える機能です。
手動で切り替える手間をなくすとともに切り替え忘れも防ぎ、安全運転に貢献します。
前方衝突予測警報
ドライバーから見えない2台前を走る車をミリ波レーダーでモニターし、減速が必要な状態になれば音や表示でドライバーに知らせることでブレーキの踏み遅れによる事故の回避をサポートする機能です。
車速約5km/h以上で作動します。
標識認識システム
道路標識を認識し、インフォメーションディスプレイに表示することでドライバーの標識見落とし防止をサポートする機能です。
一時停止、車両進入禁止、最高速度標識を認識します。
そのほかの警報・通知機能
eKワゴンには、上記の機能のほかにも信号待ちなどで停車している際に先行車が発進しても自車が発進しない場合、音や表示で先行車の発進を知らせる「先行車発進通知」や、走行中に蛇行するなど車がふらついていると判断した場合は注意喚起してドライバーに休憩を促す「ふらつき警報」も全車に標準装備されています。
上級グレード「G」にオプションで追加できる先進安全技術
eKワゴンでは、上級グレードの「G」にのみオプションで追加できる先進安全技術があります。
高速道路 同一車線運転支援機能「マイパイロット」(Gにメーカーオプション )
高速道路において適切な車間距離を維持しながら先行車に追従走行することに加え、ステアリング操作をアシストしてドライバーの運転負荷を減らしてくれる機能です。
2020年8月の一部改良でミリ波レーダーを搭載し、追い越し時の加速機能を追加しました。
デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター付き)&マルチアラウンドモニター(移動物検知機能付き)(Gにメーカーオプション )
マルチアラウンドモニターは車両の周囲の状況をモニタリングし、その映像をデジタルルームミラーに表示してドライバーから見えにくい位置の安全確認をサポートします。静止物のほか、歩行者や自転車などの検知機能も搭載しています。
デジタルルームミラーはマルチアラウンドモニターの映像を表示するほかに、リアカメラの映像をミラーに映し出す機能があり、悪天候や荷室の荷物、後席の乗員の頭などで後方確認がしにくい際もクリアな映像をルームミラーに表示して安全確認をサポートします。
先進技術を多数搭載したeKワゴン
「サポカーSワイド」の認定に必要な機能のほかにも多数の機能を標準装備していることに加え、「マイパイロット」や「デジタルルームミラー(マルチアラウンドモニター付き)」なども追加できるeKワゴン。
誰もが安心して運転できる安全性能を備えた軽自動車といえるでしょう。
よくある質問
Q1:eKワゴンには先進安全技術は全車標準装備されているの?
A:はい、現行型のeKワゴンには全車に三菱の予防安全技術「e-Assist」が標準装備されています。
Q2:eKワゴンに搭載される先進安全技術にはどのようなものがあるの?
A:衝突事故の危険があればブレーキ制御を行う「衝突被害軽減ブレーキシステム」、ペダル踏み間違い時の急発進を抑制する「踏み間違い衝突防止アシスト」、車線からの逸脱回避をサポートする「車線逸脱警報システム&車線逸脱防止支援機能」、ハイビームとロービームを自動で切り替える「オートマチックハイビーム」などの多彩な機能が搭載されています。
Q3:eKワゴンはどのサポカーに該当するの?
A:eKワゴンは全車がサポカーの最も上位の分類である「サポカーSワイド」に認定されています。
※この記事は2023年2月時点の情報で制作しています