車選びの際、まず目がいってしまうのがエクステリアのデザイン、そして走行性能や燃費性能ではないでしょうか。エクステリアのデザインが好みではないとその車に乗りたいとは思いませんし、走行性能は車の本分ともいえるものですからこだわりたいところでしょう。
しかし、実際に使用していく上で、かなり重要になってくるのが内装や収納力だったりします。日常的に車を使用する中で多く接することになる内装は、好みに合っているものでないと快適に使用できません。シートの材質やカラー、収納力なども重要な要素です。
ここでは、ホンダ「N BOX」の内装や収納についてご紹介します。
この記事のPOINT
- 「センタータンクレイアウト」によって広い室内空間を確保
- 内装はノーマルとカスタムで雰囲気が異なる
- 荷室は低床設計で大きな荷物が積み込みやすいことに加え、座席アレンジによる拡大が可能
ホンダ N BOXの室内空間の特徴
N BOXの室内空間の広さは特筆すべきものがあります。室内長は2,240mm、室内幅は1,350mm、室内高は1,400mmとなっており、コンパクトカー顔負けの車内空間の広さを確保。大人の男性が後席に座ってもまったく窮屈さを感じません。また、十分な高さも確保されているため、小さな子供の着替えなども楽に行えるでしょう。
この室内空間の広さは、通常は後席や荷室下に収納している燃料タンクを前席下に収納することによって、居住空間を劇的に拡大することを可能にしたホンダの独自技術「センタータンクレイアウト」によって実現しました。
N BOXの内装
N BOXにはノーマルとカスタムの2種類のスタイルがあり、スタイルごとに内装が異なります。ここではスタイルごとに内装の違いを見ていきましょう。
なお、2020年12月のマイナーチェンジで追加された「コーディネートスタイル」、さらに2021年12月に追加された特別仕様車「カスタムL STYLE+ BLACK」の内装についてもご紹介します。
ノーマルは明るく品の良いベージュをメインとした内装
ノーマルのN BOXのシートカラーはベージュとグレージュを組み合わせた上品でシックなカラーリングとなっています。素材は滑らかな触り心地が魅力のトリコットを採用しました。
ドアオーナメントパネルや助手席インパネガーニッシュにはマックスアイボリーが採用され、より明るい雰囲気を室内にもたらしています。
グレードによる内装の差はほとんどありませんが、フロントのインナードアハンドルはNAエンジン車ではシルバー、ターボ車ではクロームメッキなど、パワートレインによって若干の違いが見られます。
カスタムはクールさの際立つブラックを基調とした内装
カスタムはノーマルとは一転、ブラックを基調としたクールな装いとなっています。助手席インパネガーニッシュやドアオーナメントパネルをマルチブラック偏光塗装とすることで、ブラック一色でも無機質ではない動きを感じさせる空間を演出しました。加飾類にはクロームメッキを使用し、室内に上質さをプラス。
シート素材はパワートレインによって変わり、NAエンジン車ではトリコット、ターボ車ではプライムスムースとトリコットのコンビシートが採用されています。
個性を演出する「コーディネートスタイル」
2020年12月のマイナーチェンジで追加された「コーディネートスタイル」は、ノーマル・カスタムともに「L」「Lターボ」でのみ選択が可能です。
ノーマルの「コーディネートスタイル」は、シックさが際立つダークタン×ブラウン内装を採用。シート素材はトリコットですが、カラーリングが変わるだけで一際上質な雰囲気が漂います。助手席インパネガーニッシュやドアオーナメントパネルにはダークタン塗装を施し、隅々までこだわりを感じさせるのが魅力です。
カスタムではブラック基調であることは変わりませんが、ボルドーをアクセントカラーとして取り入れることでより洗練された雰囲気となっているのが特徴です。
シートはフルプライムスムースシートとなり、素材感で上質さを演出しています。
特別仕様車「カスタムL STYLE+ BLACK」
エクステリアの随所にベルリナブラックを施し、引き締まった洗練されたスタイルが魅力の「カスタムL STYLE+ BLACK」は、内装もエクステリアと一体感のあるクールな装いとなっています。
出典:ホンダ「N BOX」特別仕様車 STYLE+ BLACK
加飾パネル類には専用のメタルスモーク偏光塗装仕上げを採用。落ち着きのあるブラックとの組み合わせによって上質で大人の雰囲気を感じさせる室内空間を演出しています。
N BOXの座席周りの収納をチェック!
N BOXの座席周りには、どんな収納が用意されているのかを確認してみましょう。
ドリンクホルダー
運転席のドリンクホルダーはドライバーがすぐ取り出せる位置にあることに加え、しっかりとホールドしてくれるので安心して使用できるでしょう。
助手席のドリンクホルダーは紙パックにも対応できるタイプ。収納式になっているので使用しないときも邪魔になりません。
助手席インパネトレー
助手席前に用意されたトレーはスマートフォンやタブレットの置き場所として最適。食事の際にはテーブル代わりとしても使用でき、便利です。
グローブボックス
助手席前の定番収納であるグローブボックス。車検証などの書類をしまっておくスペースとして使用するといいでしょう。
運転席アッパーボックス
各種メーターの下に設置された運転席アッパーボックスはティッシュボックスもすっぽり入る大きなサイズ。運転席にこうした物入れが用意されているのはうれしいポイントです。
ドライバーズロアポケット
小銭入れやメガネ、ウェットティッシュなどの小物を収納できるスペースがステアリングポスト下に用意されています。
フロントドアミドルポケット(運転席・助手席)
ガムやリップクリームなどの小物の収納に重宝するフロントドアミドルポケットは、運転席と助手席の両方に設置されました。
シートバックアッパーポケット&シートバックポケット
シートバックアッパーポケットはメッシュ状のポケットで、スマートフォンなどを収納できます。
シートバックポケットは座席の下部に設置され、地図や雑誌などを収納できるようになっています。
ドリンクホルダー(リア左右席)
リアの左右席にもドリンクホルダーが用意されました。500mlサイズのペットボトルが収納できます。
コンビニフック
後席を跳ね上げた状態のときに荷物がかけておけるように、リアシートの裏面にコンビニフックが用意されています。こうしたかゆいところに手が届くような装備があるのは近年の軽自動車ならではでしょう。
N BOXの座席周りの収納に関してはかなり満足度の高い仕上がりになっているのではないでしょうか。細かい収納が随所に施され、物の置き場に困ることはなさそうです。
N BOXの荷室・座席アレンジ
N BOXでは、大きな荷物を積みやすいようにテールゲート開口部が地上から47cmと低床設計となっているため、自転車もらくらく積み込めます。
また、N BOXの特徴のひとつとして、シートアレンジの多彩さが挙げられるでしょう。リアシートはスライドが可能でスライド幅は19cmあるため、荷物の量や大きさに合わせてリアシートをスライドさせることで荷室が拡大できます。
さらにリアシートを前に倒し足元に収納したり、座面を跳ね上げて使ったりすることも可能です。
リアシートをすべて倒すと荷室とひとつながりの空間が生まれ、27インチの自転車も難なく収納できるスペースが登場します。
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また助手席を折りたたみ、リアシートの左側を倒すと長さのある荷物も収納できます。
リアシートの座面を跳ね上げれば、鉢植えなどの背の高い荷物も余裕を持って積み込めます。ベビーカーも立てたまま収納できるので、子育て中のママにはかなりうれしい仕様ではないでしょうか。
N BOXは室内空間の広さが魅力!
N BOXは各種収納の多さに加えてシートアレンジの多彩さ、室内空間の広さを併せ持った使い勝手の良い軽スーパーハイトワゴンであるといえるでしょう。
収納やインテリアデザインなど、車の内装はカーライフの満足度を左右する車選びの重要ポイントです。しっかりとチェックして、自分が使いやすいと感じる1台を選びましょう。
よくある質問
Q1:N BOXの室内空間の特徴は?
A:N BOXは、通常は荷室下や後席下に収納される燃料タンクを前席下に収納するホンダの独自技術「センタータンクレイアウト」によって、コンパクトカー顔負けの広々とした室内空間を確保しました。室内高も1,400mmあるため、子供の着替えなども楽にできるのが魅力です。
Q2:N BOXの内装はどんな感じ?
A:ノーマルはベージュをメインカラーに使用した明るく上品な内装となっています。カスタムはブラックを基調としたクールな内装。ノーマル・カスタムともに「L」「Lターボ」にのみ設定のある「コーディネートスタイル」ではノーマルはブラック×ブラウンのシックさの際立つカラーリング、カスタムはブラック×ボルドーの洗練されたカラーリングとなっているのが特徴です。
Q3:N BOXはたくさん荷物が積める?
A:N BOXは後席をすべて倒すと27インチの自転車を積み込める空間が出現します。また、テールゲート開口部も地上から47cmと低床設計になっているため、自転車などの大きな荷物も楽に積み込めるのが魅力。助手席を折りたたみ、リアシートの左側をダイブダウンすると長さのある荷物も収納可能です。
※この記事は2022年7月時点の情報で制作しています