カーライフにはさまざまな維持費が必要です。中でも燃料費は維持費の多くの割合を占めることに加え、社会情勢などの影響を受けやすくガソリン価格が上がることもあるため、燃費性能は車選びの際の重要なチェックポイントといえます。
ここでは、スバル「インプレッサ」の燃費性能について解説します。
A:インプレッサでは、2.0Lガソリン車と、「e-BOXER」と呼ばれるマイルドハイブリッドシステム搭載車があります。WLTCモードカタログ燃費はガソリン車2WDが14.0km/L、AWDが13.6km/L、マイルドハイブリッド車2WDが16.6km/L、AWDが16.0km/Lです。
Q2:インプレッサとライバル車の燃費を比較すると?
A:インプレッサのライバル車としてはマツダ「マツダ3ファストバック」やトヨタ「カローラスポーツ」が挙げられます。インプレッサのカタログ燃費はこの2車種には後れを取っています。
インプレッサの燃費性能の特徴
現行型のインプレッサでは、車としての基本性能を引き上げ走りの質感を大幅に向上させた「スバルグローバルプラットフォーム」を採用していることに加え、フルインナーフレーム構造を導入して剛性を高めるとともに軽量化することで燃費向上に貢献しています。
また、ガソリンモデルのほか、スバルのアイデンティティといえる水平対向エンジンにモーターを組み合わせたマイルドハイブリッドシステム「e-BOXER」を採用。さらに、滑らかでショックの少ない乗り心地と優れた燃費性能を両立させた「リニアトロニック」と呼ばれるCVTを組み合わせています。
インプレッサのカタログ燃費
インプレッサのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
ST | 2WD | 14.0 |
AWD | 13.6 | |
ST-G/ST-H | 2WD | 16.6 |
AWD | 16.0 |
インプレッサの実燃費
インプレッサに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、インプレッサの実燃費(2023年8月7日時点)は以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
ST | 2WD | 11.6 |
AWD | 12.3 | |
ST-G/ST-H | 2WD | ― |
AWD | 11.5 |
実燃費は道路環境や気温などの影響を受けるため、カタログ燃費よりもある程度悪化するのが一般的です。インプレッサにおいても差が見られ、特に「ST-G」「ST-H」のAWDの差が大きい傾向があることがうかがえます。
インプレッサとライバル車の燃費を比較
インプレッサのライバル車としては、マツダ「マツダ3ファストバック」やトヨタ「カローラスポーツ」が挙げられます。ここでは、この2車種とインプレッサのカタログ燃費を比較してみましょう。
マツダ「マツダ3ファストバック」
シンプルでありながらも美しさを感じさせる造形やマツダならではのカラーリングが魅力のマツダ「マツダ3ファストバック」。
マツダ3ファストバックのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
エンジンタイプ | 駆動方式 | トランスミッション | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|
SKYACTIV-G 1.5 | 2WD | 6AT | 16.6 |
e-SKYACTIV G 2.0 | 2WD | 6AT | 16.4 |
6MT | 17.5 | ||
4WD | 6AT | 15.9 | |
SKYACTIV-D 1.8 (ディーゼル) | 2WD | 6AT | 21.2 |
4WD | 20.0 | ||
e-SKYACTIV X | 4WD | 6AT | 16.7 |
6MT | 17.7 |
インプレッサとマツダ3ファストバックの燃費の比較では、マツダ3ファストバックにメリットがあることがわかります。
トヨタ「カローラスポーツ」
若々しくスポーティーな装いと爽快な走りが魅力のトヨタ「カローラスポーツ」。2022年10月の改良ではパワートレインが刷新され、燃費性能と走りに磨きをかけました。
カローラスポーツのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
ガソリン車
グレード | カタログ燃費(km/L) |
---|---|
G“X”/G | 18.3 |
G“Z” | 17.2 |
ハイブリッド車
グレード | カタログ燃費(km/L) |
---|---|
G“X” | 30.0 |
G | 29.5 |
G“Z” | 27.2 |
ガソリン車、ハイブリッド車いずれもカローラスポーツの燃費がインプレッサを圧倒しています。特にカローラスポーツのハイブリッド車の燃費はかなり良い数値です。
インプレッサの走行性能・乗り心地
インプレッサは、フルインナーフレーム構造などの最新技術を多数取り入れた「スバルグローバルプラットフォーム」の採用によって応答性や安定性を飛躍的に高め、ドライバーが運転する楽しさを存分に味わえるのはもちろん、乗員全員が快適にドライブを楽しめる乗り心地の良さも実現しています。
さらに大学の医学部と連携しロングドライブ時に疲労を感じにくい構造のフロントシートを採用するとともに、ルーフパネルに振動の吸収性の高い接着剤を使用することで不快な振動と音を軽減して静かで快適な室内空間を作り出しています。
モータージャーナリスト・萩原文博さんのレポートでインプレッサの走行性能を詳しくチェック!
どのような車であっても燃費性能は必ずチェックしよう
車選びにおいて走りやデザインが気に入った場合、燃費に関してはあまり気にしない、ということもあるかもしれません。しかしわずかな燃費の差でも、カーライフを通して考えると大きな差につながるため燃費性能はよく確認し、納得したうえで選ぶことが大切です。
インプレッサは低燃費が売りのモデルではありませんが、水平対向エンジンなどスバルならではの特徴があり、その走りに魅力があります。現行型ではマイルドハイブリッド搭載モデルもラインナップしているので、燃費や環境性能を重視するのであればマイルドハイブリッド車を選ぶのもひとつの方法といえるでしょう。
※この記事は2023年8月時点の情報で制作しています