2023年8月3日、ホンダの軽スーパーハイトワゴン『N-BOX(エヌボックス)』が3代目へのフルモデルチェンジを発表しました。この事前説明会に参加したモーターエヴァンジェリスト 宇野 智さんのレポートをお届けします。
今回の発表はコンセプトとデザインのみ
N-BOXの初代は2011年にデビュー、2代目は2017年のフルモデルチェンジでした。ちょうど6年周期でのモデルチェンジですね。8月3日のメディア向け事前説明会は、コンセプトとデザインのみに終始し、グレードや価格、パワートレインなどについての情報は、今後別途伝えられるとのことです。コロナ禍や、半導体不足によるモデルチェンジ周期の乱れなどから、新型発表の形態が様変わりし、最近ではすっかり公式発表が小出しに分けてされるようになりました。
N-BOXは、2年連続して日本で最も売れた新車(登録車含めて)ということもあり、新型情報を小出しにして、消費者をジラすというマーケティング手法が見えなくもないですが、情報を発信する側の人としては、同一車種で何度もコスれるネタはうれしくもありますね。
さて、それでは、新型N-BOXの注目ポイントをお伝えしていきましょう。
キープコンセプト「正常進化」とはこのことか
モデルチェンジすると、そのモデルが先代と比べてどうだったのか?は最も注目されるポイントのひとつですね。大きく分けると、先代と比べて大きく変わったのか、変わらなかったのかどうか?
N-BOXは後者です。いわゆる「キープコンセプト」と呼ばれるものです。また、「正常進化(形)」とも呼ばれています。
先代2代目も初代のキープコンセプトでした。初代も2代目も飛ぶように売れていましたから、3代目になって大きく変える必要はなかった、といえばそれまでですが、初代からパッケージングがとてもしっかりしており、デザインも含めて完成形に近かったといえます。
ホンダさん、さすがですね。3代目はしっかりと進化・深化させ、これぞ「正常進化」と言わんばかりの新型を披露しました。
【新旧比較】N-BOX 新型3代目・先代2代目
新型3代目を初めて見た人でも「あ、N-BOXだ」とわかります。スタイルは基本、先代2代目を踏襲。しかし、ライト周りやボディのプレスライン、テールゲートなど細かいところにしっかりと手を入れています。
N-BOX(無印の基準車=標準モデル)
新型3代目
先代(2代目)
新型N-BOX(無印)のフロントフェイスの注目点は、ヘッドライトとグリル。ヘッドライトは先代の丸目を継承していますが、外縁部は切れ込みが入りました。フロントグリルの開口部については、ホンダが「暮らしに寄り添うシンプル家電のような存在」で「清潔感あるグリル」と伝えています。
新型3代目
先代(2代目)
新型3代目
先代(2代目)
N-BOX カスタム
新型3代目
先代(2代目)
新型N-BOX カスタムのフロントフェイスは、車幅いっぱいに広がった一文字のLEDライト。上級モデルにふさわしい品格がありますね。いいデザインです。
新型3代目
先代(2代目)
新型3代目
先代(2代目)
新型N-BOXのエクステリアデザインのハイライト
これぞ「Nippon Norimono」新型N-BOXのインテリア
ホンダの新世代軽自動車「N」シリーズの名称には、「New Next Nippon Norimono」というメッセージが込められています。
新型3代目N-BOXは、まさに「Nippon Norimono」を感じる実にきめ細やかな配慮がされた設計で仕上げられていました。開発担当者は、自分自身がN-BOXに乗り、ユーザーの声を聞きまくって改良していったそう。
新型N-BOXのインテリアのハイライトは、インテリアデザインを担当した、株式会社本田技術研究所 デザインセンターの藤原 名美さんに解説いただき、動画にまとめました。
以上、新型3代目ホンダ N-BOXの事前説明会のハイライトをお届けしました。新型N-BOXのパワートレイン、グレード構成や価格などの情報は、公開され次第、追ってお伝えします。お楽しみに!
(写真:宇野 智)
※この記事は、2023年8月時点での情報で執筆しています。