車の内装は、個性が反映される部分のため車種によってその仕様やデザインは大きく異なります。そのためインテリアデザインや収納の仕様など、車種ごとの特徴を確認しておくことが車選びの重要ポイントのひとつとなるでしょう。
ここでは、ダイハツ「ムーヴ」の内装や収納などについて詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- 大人4人がくつろげるゆとりある室内空間を確保
- ノーマルタイプはベージュで親しみやすい雰囲気、カスタムはブラックでシャープな内装
- 分割可倒式のリアシートを採用し、多彩なシートアレンジができる
ムーヴの室内空間の特徴
ムーヴの室内長は2,080mm。大人4人が乗車してもゆとりある室内空間を確保しています。リアシートには分割ロングスライド&リクライニング機構を採用しているので、乗員それぞれの体格や好みに合わせて足元の広さを調節したり、リクライニングしたりが可能。思い思いの姿勢でストレスなくドライブが楽しめるように工夫されています。
また内装部品の素材や接着剤などを見直すことで喉の痛みや咳を引き起こしたり、目がちかちかしたりするシックハウス症候群の一因になるとされるホルムアルデヒドなどの揮発性有機化合物(VOC)の放出量を低減しました。そのためムーヴは厚生労働省が定めた化学物質の室内濃度指針の業界自主目標を達成している点にも注目です。
ムーヴの内装
ここからは、ムーヴの内装を見ていきましょう。ムーヴにはノーマルタイプとカスタムがあり、それぞれ内装の個性が異なります。ここでは、ノーマルタイプとカスタムに分けて見ていきましょう。
明るく親しみやすい雰囲気のノーマルタイプ
ムーヴのノーマルタイプのグレードは標準グレードの「L」と上級グレードの「X」に大きく分けられますが、グレードごとのインテリアの違いはほとんどありません。使用されているシート素材や標準設定のインテリアカラーなどもすべて同じです。
インパネはダークグレー×ホワイト×グレージュの3トーンという凝った仕様が特徴です。絶妙にトーンを合わせたカラーを使用することで親しみやすさの中にも上品さやスタイリッシュさを感じさせる空間を実現しています。
シートカラーやドアトリムはベージュで統一され、明るさや華やかさを持たせることによって幅広い層に好感を与えるインテリアを作り上げている印象です。シート表皮に使用されているファブリックは手触りにこだわったもので、乗員にくつろぎを与えるとともに上質な空間を演出します。
上級グレードの「X“SA III”」「Xターボ“SA III”」にはプレミアムシャインブラックのエアコンレジスターガーニッシュ、メッキエアコンレジスターノブが標準装備される点、加えて「Xターボ“SA III”」には本革巻きステアリングホイールが装備される点がグレードによるインテリアの差といえるでしょう。
「X“SA III”」「Xターボ“SA III”」に設定可能なブラックインテリアパック
上級グレードである「X“SA III”」「Xターボ“SA III”」では、「ブラックインテリアパック」の選択が可能です。ブラックインテリアパックにはブラックのフルファブリックシートとブラックのドアトリムが採用され、落ち着きとクールさを感じさせる室内空間を演出します。
また革巻きステアリングホイール(ターボエンジン搭載モデルには標準装備)とメッキインナードアハンドルも標準装備になり、スタイリッシュさをインテリアにプラスしています。
なお、特別仕様車「X“リミテッドII SA III”」は、このブラックインテリアパックが標準装備です。
シャープなブラック内装のカスタム
カスタムは、クールなブラックベースの内装です。シート表皮はグレードによって差があり、「X“リミテッド SA III”」ではファブリック、ターボエンジンを搭載する「RS“ハイパーSA III”」ではレザー調×ファブリックのコンビシートになります。
なお、インパネもグレードによって若干差があります。
「X“リミテッド SA III”」は、つやのあるグロッシーブラッククロス。インパネセンターシフトやステアリングホイールにはメッキ加飾があしらわれています。
「RS“ハイパーSA III”」では、インパネガーニッシュとドアオーナメントパネルが幾何学柄のディープマルーンに。さらにステアリングホイールとインパネセンターシフトは本革巻きにグレードアップし、上質感を増しています。
カスタムに設定のある特別仕様車「X“VS SA III”」「RS“ハイパーリミテッド SA III”」の内装は、それぞれのベースグレードと変わりありません。
ムーヴの座席周りの収納
座席周りの収納の使い勝手や充実度も重要なチェックポイントです。ムーヴにはどのような収納が用意されているのか見ていきましょう。
カップホルダー
運転席、助手席にそれぞれカップホルダーが用意されています。
運転席は固定式のカップホルダーで、ステアリングホイールの右手にあります。
助手席のカップホルダーはプッシュ式オープンカップホルダーです。使用しない際はワンプッシュで簡単に収納できるので邪魔になりません。
運転席サイドトレイ
ステアリングホイールの右下には財布などが収納できるサイズのトレイがあります。運転席周りにこうした収納があるのは評価できるポイントでしょう。
インパネアンダートレイ(運転席)
運転席のサイドトレイの横にはさらに横幅のあるトレイも用意されています。長財布も収納可能なサイズです。
インパネトレイ(助手席)
助手席前にはインパネトレイが装備されています。奥行きもあり、薄型のボックスティッシュを収納できるサイズです。
グローブボックス
車検証や自賠責保険証などの書類入れとして使用されることの多いグローブボックスは平均的なサイズです。書類入れとしては十分でしょう。
インパネセンタートレイ
シフトノブの上部にあるインパネセンタートレイは運転席から手が届きやすい位置にあるので、スマートフォンなどの収納場所として最適です。
インパネロアポケット
インパネロアポケットはCDケースが入る大きさ。高さはあまりないので、500mlのペットボトルの収納は厳しいでしょう。
フロントセンターアームレスト(ボックス付き)
フロントのアームレストには小物が入れられるポケットがあります。タオルや眼鏡ケースなどを収納するのに良さそうです。
フロントドアポケット
左右のフロントドアにはタブレットやファイル類が収納できるポケットが付属します。ペットボトルホルダーは装備されていません。
リアドアポケット&ボトルホルダー
リヤドアにはフロントドアより小型の手帳が収納できる程度の大きさのポケットとペットボトルが収納できるボトルホルダーが装備されています。
このほか、インパネと助手席シートバックにショッピングフック、さらに助手席シートバックポケットが全車標準装備です。
助手席大型シートアンダートレイ(「Xターボ“SA III”」、「X“SA III”」、カスタム全車に標準装備)
助手席の座面下には、大型のトレイが装備されています。ドライビングシューズの収納や人目にふれさせたくないもの、あまり普段使用しないものの収納にいいでしょう。
ムーヴの荷室&座席アレンジ
ムーヴの荷室には、デッキボードが標準装備されています。デッキボードの下には大容量のスペースがあるので、デッキボードを上げて固定すれば背の高い荷物も余裕をもって積み込めます。
リアシートを前倒しすれば、スーツケースが3個積み込める広さの荷室が出現します。
また、リアシートは分割可倒式を採用しているので、荷物の大きさや乗車人数に合わせてさまざまなシートアレンジが可能です。フロントシートのヘッドレストを外してリアシートをリクライニングすれば、足を伸ばしてくつろげる空間も確保できます。
明るさと上質さのあるインテリアが持ち味のムーヴ
ベージュを基調とした明るく質感の高いムーヴのノーマルタイプの内装は、居心地の良さや親しみやすさが魅力。カスタムは対照的にクールな雰囲気で、カッコよさを車に求めたい方におすすめです。また、ムーヴは座席周りの収納も充実しているので、ドライブも快適に楽しめるのではないでしょうか。
車の内装は車を使用する上で一番よくふれる部分なので、車選びの際には内装の質感や使い勝手を確認し、納得のいくものを選ぶことをおすすめします。
よくある質問
Q1:ムーヴの室内空間の特徴は?
A:ムーヴは室内長を長く取り、大人4人がゆったり座れる広い室内空間を確保しているのが特徴です。さらに左右別々にロングスライドやリクライニングが可能なリアシートを採用し、乗員それぞれが思い思いの姿勢で過ごせるので快適でストレスの少ないドライブが楽しめるでしょう。
Q2:ムーヴのグレードごとの内装の違いは?
A:ムーヴのノーマルタイプの内装は、ダークグレー×ホワイト×グレージュの3トーンのインパネにベージュのシートが組み合わされています。なお、上級グレードではブラックのフルファブリックシートやブラックドアトリム、メッキインナードアハンドルが装備される「ブラックインテリアパック」の選択が可能です。カスタムでは、ブラックベースのクールな雰囲気のインテリアを採用しています。
Q3:ムーヴの荷室は十分に荷物が積める?
A:ムーヴの荷室にはデッキボードが標準装備され、デッキボード下部には大容量のスペースがあるので高さのある荷物も荷室に積み込めます。リアシートをすべて倒せばスーツケースが3個積載できる空間が確保できるほか、分割可倒式のリアシートを採用しているので荷物の大きさや乗員の人数に合わせてシートアレンジが可能です。
※この記事の内容は2023年3月時点の情報で制作しています