車の内装は、その車を快適に使用できるかどうかを決めるポイントといえます。そのため車選びの際には燃費や安全性、走行性能にばかり注目するのではなく、インテリアのデザインや収納の使い勝手も確認しておくことが大切です。
ここでは、スバルのクロスオーバーSUV「クロストレック」の内装について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- クロストレックは左右席間や肩周りに余裕があることに加え、後席の足元にもゆとりがある
- 「Touring」「Limited」の両グレードともにオプションで本革シートの選択が可能
- 荷室容量は315Lで、後席には6:4分割可倒式のシートを採用しているため荷室スペースが拡大できる
クロストレックの室内空間の特徴
スバルには5ナンバーサイズのコンパクトSUV「レックス」もラインナップされていますが、レックスはダイハツ「ロッキー」のOEM供給車であり、スバルの自社生産モデルではありません。
そのため、現在スバルが自社生産するSUVラインナップの中で最もコンパクトなサイズなのがこのクロストレックで、クロストレックの室内サイズは室内長1,930mm、室内幅1,505mm、室内高1,200mmです。
ファミリーカーとして人気を博しているモデルのような広々とした空間というわけではありませんが、前席・後席ともに左右席間と肩周りに余裕があり、後席には足元にもゆとりを持たせているため、1人で乗っても、家族や仲間で使用してもちょうどいい心地よさを感じられる空間となっています。
適度なゆとりがあるので、ドライバーは体格に関係なく最適なドライビングポジションが確保できます。なお、チルト&テレスコピックステアリングは全車標準装備です。
クロストレックの内装
ここからは、クロストレックの内装について見ていきましょう。
SUVらしいクールな「Touring」
クロストレックの室内は、派手さはなく機能性を重視したSUVらしい室内空間となっています。インテリアカラーはブラックで統一され、クールでタフな雰囲気を演出。インパネはマルチマテリアルの多層構造とし、素材ごとに異なる風合いを活かすことでシンプルさの中にも上質さを表現しています。
シート表皮は扱いが楽なトリコットで、本革巻きステアリングホイールとシートにはシルバーステッチがアクセントにあしらわれます。
先進性や洗練された雰囲気が備わる「Limited」
上位グレードの「Limited」では、ステアリングホイールに加えてシフトレバーも本革巻きになります。また、ピアノブラック調のシフトパネル、シルバー塗装のインパネセンターリング加飾があしらわれ、洗練された雰囲気が備わります。
なお、ペダルはアルミパッド付きスポーツペダルになり、スポーティーさも演出。シート表皮はファブリック&シルバーステッチです。
さらに、「Limited」にはコネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」が使用できたり、スマートフォンと連携したりなど多彩な機能を内蔵した「11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォティンメントシステム」が標準装備になります。
タッチパネル式の大型のディスプレイを備えたコックピットは先進感にあふれ、最新鋭の車であることを実感させてくれるでしょう。なお、この「11.6インチセンターインフォメーションディスプレイ&インフォティンメントシステム」はオプションで「Touring」に追加することも可能です。
さらにクロストレックでは「Touring」「Limited」ともに、オプションで本革シートの設定もあります。本革シートはブラックとグレーのコンビカラーで、ステッチは標準仕様と同じシルバーが組み合わされます。
クロストレックのポケッテリア
身の回りの物を収納するポケッテリアは、ドライブの快適性を左右します。クロストレックでは座席に座って自然に手を伸ばした場所にポケッテリアが配置されるといった工夫がされています。
前席用のカップホルダーは、2個を横並びにするのではなく斜めに配置することで、ドライバーと助手席の乗員が同時に手を伸ばしたとしてもぶつからず、出し入れしやすいのがポイント。細かい点に配慮されていることがうかがえます。
シフト前に設置されたセンタートレイは手が届きやすく、スマートフォンの置き場所にぴったり。USB電源(Type-A、Type-C各1個ずつ)も備わっているので、ドライブしながら充電もできます。なお、USB電源は後席にもType-A、Type-Cが1個ずつ用意されています。
前席用カップホルダーの後ろにも収納スペースがあります。
このほか、フロアコンソールボックスやオーバーヘッドコンソール、照明付きのグローブボックスなどが前席用のポケッテリアとして用意されています。
後席では左右席のコートフックや助手席シートバックポケット、カップホルダー付きのリアシートセンターアームレストなどがあります。
また、すべてのドアにボトルホルダー付きの大型ドアポケットも備わっているので、ポケッテリアは比較的充実しているといえるのではないでしょうか。
クロストレックの荷室&シートアレンジ
クロストレックは定員乗車時で315Lの荷室容量を確保しています。荷室開口部も大きく設計されているので、大型のクーラーボックスなど、アウトドアで使用する大型のギアも積み込みやすいでしょう。サブトランクもあるので、小物や汚れた荷物もすっきりと収納できます。
荷物の固定や小物の吊り下げに役立つフックも6ヵ所に備わっています。
上位グレードの「Limited」では、リアゲートに連動して点灯する「LEDリヤゲートランプ」が標準装備なので、夜間や暗い場所での荷物の積み降ろしに役立つでしょう。
また、後席は6:4分割可倒式のシートを採用しているため、シートアレンジによってより大きな荷物や長さのある荷物も積めます。
後席の片側を倒すアレンジをすれば、3名が乗車した状態でサーフボードなどが積み込めます。
後席両方を倒すと、自転車を倒して積み込めるほどの大空間になります。
インテリアデザインや収納力は重要なチェックポイント
いくらエクステリアデザインや走りが気に入っていても、収納の使い勝手が悪かったり、室内が窮屈だったりすると結局使いにくく感じて早い段階で乗換えを検討することになりかねません。内装はカーライフを送るうえで最も乗員がふれる部分なので、可能であれば車を一緒に使用する方とともに確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q1:クロストレックの室内空間はどんな感じ?
A:クロストレックの室内サイズは室内長1,930mm、室内幅1,505mm、室内高1,200mmで、室内の広さが売りのモデルというわけではありません。しかし、左右席間と肩周りに余裕を持たせていることに加え、後席の足元空間にもゆとりがあり、1人でも複数人でもちょうどいい心地よさを感じられるように配慮されています。
Q2:クロストレックの内装はグレードによって違う?
A:素材使いに差があります。「Touring」ではトリコットのシート表皮ですが、「Limited」ではファブリックになります。また、ステアリングホイールは両グレードとも本革巻きですが、「Limited」になるとシフトレバーも本革巻きです。なお、両グレードともオプションで本革シートを選択することも可能です。
Q3:クロストレックの荷室はたくさん荷物が積める?
A:クロストレックは定員乗車時で315Lの荷室を確保しています。また、サブトランクを備えているので小物類もすっきり収納可能。さらに後席は6:4分割可倒式のシートなので、シートアレンジによって荷室を拡大し、自転車などの大型の荷物や長尺物を積み込めます。
※この記事は2023年5月時点の情報で制作しています