車を実際に使用していく上で、最も乗員がよく触れることになるのが車のインテリアでしょう。そのため車選びの際には内装のデザインやカラー、収納の使い勝手などをしっかりチェックしておくことがその後のカーライフの満足度にもつながります。
ここでは日産「セレナ」の内装について詳しく見ていきましょう。
セレナの内装の特徴
ミニバンでNo.1となる室内の広さと幅(※2019年8月現在 日産自動車調べ)が自慢のセレナは1列目から3列目まで、すべての座席でゆったり座れるのが特徴です。
100%モーター走行が可能なe-POWER車は7人乗り、スマートシンプルハイブリッド車は8人乗りの設定となっていますが、8人乗りには「スマートマルチセンターシート」を装備しています。これは2列目シートを3分割し、中央部を1列目にも2列目にもセットできるようにしたことで8人乗りであっても2列目と3列目をウォークスルーにすることが可能なセレナを象徴する機能です。
7人乗りにおいては長時間のドライブでも疲れにくい形状の背もたれパッドを採用したキャプテンシートを装備。両側にアームレストも装備されているので、ゆったりと快適なドライブが楽しめるようになっています。
圧迫感がありがちな3列目シートの視線位置を高く保つ、スリムなフロントピラーを装備するなど全方位でクリアな視界を意識した設計になっており、開放感のある室内空間が魅力的です。
セレナのグレード別内装
ここからはセレナのグレード別の内装を確認していきましょう。
セレナには発電用ガソリンエンジンと大出力モーターの組み合わせで100%モーター走行を行う低燃費が自慢のe-POWER車と、スマートシンプルハイブリッド車があります。さらに標準モデル3種類に加えてエアログレードの「ハイウェイスター」がそれぞれに設定されています。
ロールサンシェードやパーソナルテーブルを装備した「X」/「ハイウェイスター」/「e-POWER X」/「e-POWER ハイウェイスター」
出典:日産「セレナ」室内空間
このグレードでは標準仕様車とハイウェイスターでシート素材が異なり、「X」と「e-POWER X」には織物とトリコットのコンビシートが採用されています。
出典:日産「セレナ」室内空間
「ハイウェイスター」と「e-POWER ハイウェイスター」はジャカード織とトリコットのコンビシートです。
標準仕様車のシートはすっきりとしたシンプルな雰囲気に、一方ハイウェイスターのシートは生地の質感に変化を持たせ、開放的な車内に躍動感をもたらします。インテリアカラーは標準仕様車ではブラックとグレージュから、ハイウェイスターではブラックとグレー&ブラックから選択が可能です。
シート素材以外の内装の装備内容は共通で、センタークラスターフィニッシャーやパワーウィンドウスイッチフィニッシャーにはピアノブラック調を使用し、つやのある上質な雰囲気をプラスしています。
前席のUSB電源ソケットや2列目シートのロールサンシェード、パーソナルテーブルが標準装備されるなど、ファミリーユースでの使い勝手の良さを前提に考えられている内装であるといえるでしょう。
防水シートの選択が可能になる「XV」/「ハイウェイスターV」/「e-POWER XV」/「e-POWER ハイウェイスターV」
出典:日産「セレナ」室内空間
このグレードの標準のシートは標準仕様車とハイウェイスターのいずれもベースグレードと同じものですが、防水仕様のシートがオプションで選択可能です。シート素材には本革に負けない上質な手触りとお手入れのしやすさを両立させた合成皮革ネオソフィールと塩化ビニールレザーのパートナーが採用されました。
防水機能という機能性だけではなく、質感の高いこのシートが選択できるのはセレナではこのグレードのみです。
インテリアカラーは、標準シートはベースグレードと同じカラー展開ですが、防水シートの場合はブラック1色となっています。
またこのグレードから2列目シートの左右席には超ロングスライド+横スライド機能を装備。前後にスライドさせれば大人でも十分足を伸ばせる広さが確保できる上、横スライドさせれば大きなスペースが生まれるのでお子様の着替えの際などに役立ちます。3列目シートにもスライド機能がプラスされているのでかなり豊富な座席アレンジが可能なのは魅力的です。
そのほかにはパーソナルテーブルが2列目シートに加えて3列目シートに装備されるとともにUSB電源ソケットが2列目・3列目シートにも各2個ずつ装備され、どの席でもドライブが快適に過ごせるようになっています。
プレミアムインテリアが魅力的な「G」/「ハイウェイスターG」/「e-POWER G」/「e-POWER ハイウェイスターG」
出典:日産「セレナ」室内空間
最上級グレードにあたるこのグレードではプレミアムインテリアが装備されています。前席と2列目シートのドアトリムにレザー調クロスが使用され、ほかのグレードとは差をつけた上質感が特徴です。シート素材にはラグジュアリー感をプラスしながらもお手入れのしやすい合成皮革が採用されました。
ステアリングホイールやシフトノブ(スマートシンプルハイブリッド車のみ)が本革巻きになるなど、細かな部分にまでこだわった最上級クラスにふさわしいインテリアがこのグレードの持ち味といえるでしょう。
セレナの座席まわりの収納
座席まわりの収納はドライブの快適性を左右する重要なポイントです。セレナにはどのような収納があるのか見ていきましょう。
USB電源ソケット付き運転席アッパーボックス&運転席ロアボックス
出典:日産「セレナ」室内空間
運転席のアッパーボックスの中にはUSB電源ソケットが装備されています。スマートフォンなどを充電しながら保管できるので便利です。
出典:日産「セレナ」室内空間
運転席まわりの収納にはロアボックスもあります。それほど大きなものではありませんが、運転席専用の収納ボックスがほとんどない車種が多い中、アッパーボックスに加えてロアボックスも装備されているのは評価できる部分といえるでしょう。
助手席アッパーボックス&助手席トレイ
出典:日産「セレナ」室内空間
助手席にも蓋付きのアッパーボックスが装備されています。
出典:日産「セレナ」室内空間
加えてトレイもあるので車内で使用するこまごまとしたものの置き場所に困ることはなさそうです。
グローブボックス
出典:日産「セレナ」室内空間
助手席前のグローブボックスは容量が大きく、車検証や自賠責保険証などのほかにもティッシュボックスなどが余裕をもって収納できるサイズです。
照明付きインストセンタートレイ
出典:日産「セレナ」室内空間
カード類やスマートフォン、ガムなどの小物が収納できるスペースです。照明付きになっており暗い車内でも収納物がわかりやすいよう工夫されています。
カップホルダー&コンビニフック
出典:日産「セレナ」室内空間
センタークラスターの下部には引き出し式のカップホルダーが2個あります。使用しない際は収納しておけるので邪魔になりません。
出典:日産「セレナ」室内空間
収納時にはコンビニフックとして使用できます。
パーソナルテーブル(「X」「ハイウェイスター」「e-POWER X」「e-POWER ハイウェイスター」ではセカンドシートのみ、その他のグレードではセカンドシート+サードシートに標準装備)
出典:日産「セレナ」室内空間
セカンドシートの左右にはランチボックスが余裕をもって置けるサイズのパーソナルテーブルが装備されています。カップホルダーが2個、タブレット端末を立てて置ける溝もあるのでさまざまな用途に使用できます。
サードシート用のパーソナルテーブルではカップホルダーは1個です。
出典:日産「セレナ」室内空間
シートバックポケット(「X」「ハイウェイスター」「e-POWER X」「e-POWER ハイウェイスター」では助手席のみ、その他のグレードでは運転席+助手席に標準装備)
出典:日産「セレナ」室内空間
シートバックポケットには区切りが設けられ、スマートフォンやタブレット端末が収納しやすいように工夫されています。またUSB電源ソケットが装備されているので充電しながらの収納が可能です。
スマートマルチセンターシート(スマートシンプルハイブリッド車に標準装備)
出典:日産「セレナ」室内空間
出典:日産「セレナ」室内空間
スマートマルチセンターシートにはティッシュボックスが収納できるスペースが用意されています。
出典:日産「セレナ」室内空間
後部には小物入れもあります。
シートバックフック
出典:日産「セレナ」室内空間
運転席と助手席のシートバックにはフックが装備されています。ひとつずつバッグや紙袋などをかけて使用してもいいですが、画像のように使用すると荷物の出し入れがスムーズになるなど状況に応じてフレキシブルに使用できるのが魅力です。
「X」「ハイウェイスター」「e-POWER X」「e-POWER ハイウェイスター」以外のグレードではセカンドシートのシートバックにも装備されています。
ドアポケット&ボトルホルダー
出典:日産「セレナ」室内空間
フロントドアにはボトルホルダーと小物が入るドアポケットが装備されます。
出典:日産「セレナ」室内空間
出典:日産「セレナ」室内空間
セカンドシート、サードシートにもそれぞれボトルホルダーがあります。
セレナの荷室の収納&座席アレンジ
出典:日産「セレナ」室内空間
セレナの荷室はミニバンクラスNo.1(※2019年8月現在 日産自動車調べ)の収納力を誇ります。荷物が多くなりがちなキャンプや海水浴などのレジャーの荷物も余裕で収納できる上、大容量のラゲッジアンダーボックスも装備されているので使い勝手の良さは抜群です。
出典:日産「セレナ」室内空間
さらにセレナのバックドアには通常の約半分のスペースで開閉が可能なハーフバックドアを設定しています。スーパーの駐車場など、周囲の車や壁などとの距離が近くスペースがあまりない場所でも気軽にドアを開けて荷物の出し入れができるように工夫されています。
サードシートを跳ね上げ、スマートシンプルハイブリッド車の場合はスマートマルチセンターシートをフロントシートに移動させた上でセカンドシートの間のスペースを使用すれば大人用の自転車の収納も可能。
さらにセカンドシートを前方へスライドすれば広大な収納スペースが姿を現します。
セレナは充実した収納と使い勝手の良さが魅力
セレナは座席まわりのこまごました収納スペースの充実度や抜群の収納力を誇る荷室、使い勝手を考慮したハーフバックドアなど、実際に使う人の立場になって考えられた工夫が随所に光ります。
車の内装はドライブの快適さやカーライフの満足度に大きく関わる部分なので、車選びの際にはインテリアデザインが自分や家族の好みに合っているか、また使い勝手はどうなのかなどを確認することが満足のいくカーライフへの第一歩だといえるでしょう。
よくある質問
Q1:セレナの室内空間の特徴は?
A:室内は十分な広さと幅があり、1列目から3列目まで、すべての座席でゆったり座れるのが特徴です。
3列目シートの視線位置を高く保つスリムなフロントピラーを装備するなど、全方位でクリアな視界を意識した設計になっています。
Q2:セレナのグレードごとの内装の違いは?
A:標準仕様車とハイウェイスターでシート素材が異なります。インテリアカラーは標準仕様車ではブラックとグレージュから、ハイウェイスターではブラックとグレー&ブラックから選択ができます。
Q3:セレナの特別仕様車の内装はどんな感じ?
A:前席と2列目シートのドアトリムにレザー調クロスが使用され、ほかのグレードとは差をつけた上質感が特徴です。シート素材にはラグジュアリー感をプラスしながらもお手入れのしやすい合成皮革を採用しています。
※記事の内容は2019年8月時点の情報で執筆しています。