車を維持していく上で、燃料費は絶対に欠かせません。しかもガソリンの値段は社会情勢などによって簡単に上下するので、家計のことを考えると少しでも燃費性能のいい車に乗りたい、という方も多いのではないでしょうか。
近年の新型車はどの車種でもそれなりの燃費性能を備えてはいますが、それでも車種によって燃費には差があります。そのため車選びの際は車のルックスや安全性能だけではなく、燃費にも注目してみましょう。
ここでは、ダイハツ「ムーヴ」の燃費性能についてご紹介します。
この記事のPOINT
- ムーヴのWLTCモードカタログ燃費と実燃費はこちら
エンジン 駆動方式 カタログ燃費(km/L) 実燃費(km/L) NAエンジン 2WD 20.7 17.4~18.4 4WD 20.0 14.0~15.2 ターボエンジン 2WD 19.5 16.9~19.5 4WD 18.8 17.1~21.0 - ライバル車のスズキ「ワゴンR」には後れを取っている
- 不快な揺れの少ないフラットな乗り心地を実現
ムーヴの燃費の特徴
2014年にデビューした現行型の6代目ムーヴでは、新開発の軽量高剛性ボディ「Dモノコック」が採用されました。新開発ボディによる基本性能の向上と軽量化、さらにフロントアンダースポイラーやスポイラー一体型バックドアなど、各種空力アイテムの改善により空力性能を大幅に改善させたことで低燃費を実現しています。
加えてエンジンが発する熱を利用してCVTフルードを温め、最適温度化させることでエンジンの燃焼効率やCVTの変速効率を高めて燃費を向上させる「CVTサーモコントローラー」や「停車前アイドリングストップ」、エコドライブをサポートする「エコドライブアシスト照明」など、燃費向上に貢献するさまざまな技術が搭載されているのがムーヴの燃費性能の特徴といえるでしょう。
ムーヴのカタログ燃費
ムーヴのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。なお、グレードによる燃費の差はありません。
エンジン | 駆動方式 | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|
NAエンジン | 2WD | 20.7 |
4WD | 20.0 | |
ターボエンジン | 2WD | 19.5 |
4WD | 18.8 |
ムーヴの実燃費
燃費性能をチェックする際は、実際に車を使用したときのガソリン1Lの走行距離である実燃費も忘れずに確認しておきましょう。ムーヴに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、ムーヴの実燃費(2023年3月25日時点)は以下のとおりです。
エンジン | 駆動方式 | 実燃費(km/L) |
---|---|---|
NAエンジン | 2WD | 18.4(ノーマル) |
17.4(カスタム) | ||
4WD | 14.0(ノーマル) | |
15.2(カスタム) | ||
ターボエンジン | 2WD | 19.5(ノーマル) |
16.9(カスタム) | ||
4WD | 21.0(ノーマル) | |
17.1(カスタム) |
カタログ燃費においてはノーマルタイプとカスタムで燃費の差はありませんでしたが、実燃費においては差が生じています。なお、カタログ燃費と実燃費の比較では、NAエンジン4WD車において特に差が大きい傾向が見受けられます。
ムーヴとライバル車のカタログ燃費を比較
燃費性能を確認するには同クラスのライバル車と燃費を比較してみるのもひとつの方法です。ここでは筆頭ライバルといえるスズキ「ワゴンR」と比較してみましょう。
スズキ「ワゴンR」
出典:スズキ「ワゴンR」外観
元祖軽ハイトワゴンであるスズキ「ワゴンR」の現行型モデルは、スズキ独自の「ISG」(モーター付き付発電機)を搭載したマイルドハイブリッドシステムを採用し、低燃費を実現しています。
ワゴンRのWLTCモードカタログ燃費は、以下のとおりです。
グレード | 駆動方式 | トランスミッション | カタログ燃費(km/L) |
---|---|---|---|
FX | 2WD | CVT | 24.4 |
5MT | 24.8 | ||
4WD | CVT | 23.2 | |
5MT | 23.0 | ||
HYBRIDFX-S HYBRID ZX(カスタムZ) | 2WD | CVT | 25.2 |
4WD | 24.2 | ||
HYBRID ZT(カスタムZ) HYBRID T(スティングレー) | 2WD | 22.5 | |
4WD | 20.9 |
ムーヴとワゴンRの燃費の比較では、ワゴンRに軍配が上がります。
ムーヴの乗り心地をチェック
日常的に使用する車は、乗り心地も気になるところ。ムーヴの乗り心地もチェックしてみましょう。
新プラットフォームと最適化されたサスペンションが実現するフラットな乗り心地
現行のムーヴでは「Dモノコック」と呼ばれる軽量高剛性の新開発ボディを採用しています。そのため基本性能が向上し、優れた操縦安定性を実現。加えて車両特性に合わせて最適化されたサスペンションが路面からの衝撃を吸収することで、不快な揺れの少ないフラットな乗り心地を実現しています。
ノイズを大幅に低減して静かな車内空間を確保
ボディの水抜き穴などを減らし、さらに吸音材の配置見直しやステアリング支持剛性を大幅に向上することによって従来型よりも大幅にノイズや振動を低減しています。さらに空力性能にも着目しミラー形状などを変更。風切り音を減らして静かで快適な車内空間を確保しています。
車選びの際には燃費性能のチェックを忘れずに
新開発プラットフォームが実現する静粛性や振動の少ない快適な乗り心地は、ムーヴの大きな魅力です。なお、現行型のムーヴは2014年に登場しており基本設計が若干古いため燃費性能ではライバル車に後れを取る部分もありますが、それでも毎日安心して使用できる燃費性能は備えています。
燃費性能は維持費に直結するので、車選びの際にはよく確認しておくことをおすすめします。
よくある質問
Q1:ムーヴのカタログ燃費はどのくらい?
A:ムーヴのWLTCモードカタログ燃費は、NAエンジン2WD車が20.7km/L、4WD車が20.0km/L、ターボエンジン2WD車が19.5km/L、4WD車が18.8km/Lです。
Q2:ムーヴの走りや乗り心地は?
A:現行型のムーヴは新開発の軽量高剛性プラットフォームの採用によって基本性能が大幅に向上。加えてサスペンションも最適化されたことによって優れた操縦安定性や揺れ・振動の少ない快適な乗り心地を実現しています。また、空力に着目した意匠開発や吸音材の配置の見直しなどによって風切り音やロードノイズなども低減させ、静粛性も確保しています。
※この記事は2023年3月時点の情報で制作しています