車種自体は検討を重ねて厳選しても、車種選びの後に待っているグレード選びになると面倒に感じ、装備内容を確認せずに価格のみで決めてしまうという声を耳にします。しかし、車はグレードによって仕様が異なるため、自分に適した装備を搭載したグレードを正しく選ぶことが大切です。
ここでは、スズキのコンパクトハイトワゴン「ソリオ」のグレードについて詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- ソリオのグレードは「G」「HYBRID MX」「HYBRID MZ」「HYBRID SZ」の4種類
- ソリオはグレードによって燃費性能が異なる
- おすすめグレードは価格と装備のバランスが良い「HYBRID MX」
スズキ「ソリオ」のグレード構成
2020年12月にフルモデルチェンジを受け4代目となった現行型のソリオには、「G」「HYBRID MX」「HYBRID MZ」「HYBRID SZ」の4種類のグレード設定があり、駆動方式は「HYBRID SZ」を除くグレードで2WD、4WDが選択可能です。「HYBRID SZ」は2WDのみで、4WDの設定はありません。
ソリオのグレードごとの特徴
ここからは、ソリオのグレードごとの装備内容の違いを比較していきましょう。
〈グレード別比較表〉
グレード | G | HYBRID MX/ HYBRID MZ | HYBRID SZ |
---|---|---|---|
パワーユニット | 1.2Lガソリン | マイルドハイブリッド | ハイブリッド |
駆動方式 | 2WD・4WD | 2WD | |
燃費 (km/L、WLTCモード) | 19.0(2WD) 17.8(4WD) | 19.6(2WD) 18.4(4WD) | 22.3 |
全長(mm) | 3,790 | ||
全幅(mm) | 1,645 | ||
全高(mm) | 1,745 | ||
最小回転半径(m) | 4.8 |
最も価格の安いエントリーグレード「G」
〈グレード「G」の車両本体価格〉
グレード | G | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 164万7,800円 | 177万3,200円 |
「G」は装備内容を必要最低限に絞ることで価格を抑えたエントリーグレードです。この「G」はガソリン車であり、ソリオの中で唯一ハイブリッドシステムを採用していません。また停止前の減速時からエンジンを停止させることによって、ガソリンの消費を抑えるアイドリングストップなどの燃費向上に貢献する技術が省かれているため、ほかのグレードよりも燃費では後れを取っています。
また、後席のスライドドアには、両側ともにパワースライド機能がありません。これは少し残念な部分といえるでしょう。ただし、後席左側のスライドドアに限りオプションでパワースライド機能が追加できるため、「G」を選ぶのであればオプションの追加も視野に入れておくといいかもしれません。
快適装備としてはエアフィルター付きのフルオートエアコン、後席の足元に効率よく温風を送り込むリアヒーターダクト、携帯リモコンを身につけておけばエンジンの始動やドアの解錠・施錠の度にキーを取り出さなくてもいいキーレスプッシュスタートシステムなど、今時の新型車であれば期待したい快適装備は搭載されています。
マイルドハイブリッドシステムが搭載される「HYBRID MX」
〈グレード「HYBRID MX」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID MX | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 192万1,700円 | 204万7,100円 |
この「HYBRID MX」では、1.2L直列4気筒ガソリンエンジンにISGと呼ばれるモーター機能付き発電機とリチウムイオンバッテリーを組み合わせたマイルドハイブリッドシステムが搭載されることに加え、停車前の減速時からエンジンを停止させるアイドリングストップシステム、アイドリングストップ時に冷たい風を一定時間車内に送り出すことで車内温度の上昇を軽減する「エコクール」など、燃費向上に貢献する技術を採用して低燃費を実現しています。
また、「G」では14インチのフルホイールキャップを採用しているのに対し、「HYBRID MX」では15インチのシルバーのアルミホイールが標準装備となっています。さらにサイドアンダースポイラーやルーフスポイラーがプラスされ、エクステリアの存在感が増しているのも魅力です。
さらに、「HYBRID MX」ではスイッチ操作でスライドドアが自動解錠・施錠するワンアクションパワースライドドアを後席左側に標準装備しています。ワンアクションパワースライドドアにはドアの開閉中に任意の位置で一時停止できる機能や、ドアを閉めている最中に携帯リモコンでドアロックの予約ができる「パワースライドドア予約ロック機能」も搭載されているため、利便性は格段に向上するでしょう。
このほかにも、運転席・助手席のシートヒーターやステアリングオーディオスイッチ、2個のUSB電源ソケットなど、使い勝手を向上させる装備が追加されています。
快適装備が充実する「HYBRID MZ」
〈グレード「HYBRID MZ」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID MZ | |
---|---|---|
駆動方式 | 2WD | 4WD |
価格 | 209万4,400円 | 221万9,800円 |
「HYBRID MZ」では、後席の両側にワンアクションパワースライドドアが標準装備されます。後席右側のワンアクションパワースライドドアは、「G」や「HYBRID MX」ではオプション設定もないため、後席両側にパワースライドドアが欲しいのであれば「HYBRID MZ」以上のグレードを選択することになります。
出典:スズキ「ソリオ」快適装備
また、車内の空気を循環させて前後席間の温度差をやわらげる「スリムサーキュレーター」や、フロントドアにプレミアムUV&IRカットガラスが搭載されるなど、快適にドライブを楽しむための装備が充実しています。
ヘッドランプには少ない電力でより遠くまで明るく照らし出すLEDヘッドランプを採用。夜間視認性が向上するだけでなく、ルックスにも先進性をプラスしています。LEDポジションランプやLEDフロントフォグランプも標準装備です。
EV走行が可能なハイブリッドシステムを搭載する「HYBRID SZ」
〈グレード「HYBRID SZ」の車両本体価格〉
グレード | HYBRID SZ |
---|---|
駆動方式 | 2WD |
価格 | 229万3,500円 |
最上位グレードの「HYBRID SZ」は、EV走行が可能なハイブリッドシステムを搭載するグレードで、ソリオの中で最も低燃費を実現しています。
快適装備の内容は「HYBRID MZ」とほぼ変わりありませんが、メッキフロントグリルやメッキバックドアガーニッシュなどがブラックになることに加え、15インチアルミホイールもブラックメタリックになり精悍な雰囲気でほかのグレードとは差をつけています。
ソリオのおすすめグレードは「HYBRID MX」
燃料費はカーライフにつきものの支出であり、わずかな差も長い目で見れば大きな差となるだけに、燃費が良いのは大きなメリットです。加えて、スライドドアを備える車であれば、片側でもいいのでパワースライド機能が欲しいところ。
価格と装備内容、そして燃費のバランスから見ると、日常的に使用する車としてコストパフォーマンスが良い「HYBRID MX」がおすすめです。車両本体価格は高くなりますが、環境性能、燃費性能を重視するのであれば「HYBRID SZ」も視野に入ってくるでしょう。
よくある質問
Q1:ソリオのグレード構成は?
A:ソリオのグレードは「G」「HYBRID MX」「HYBRID MZ」「HYBRID SZ」の4種類です。駆動方式は「HYBRID SZ」を除くグレードで2WDと4WDの選択が可能で、「HYBRID SZ」は2WDのみとなっています。
Q2:ソリオはグレードによってパワートレインに差がある?
A:はい、あります。エントリーグレードの「G」はガソリン車、「HYBRID MX」と「HYBRID MZ」は加速時にモーターがエンジンアシストを行うマイルドハイブリッドを搭載しています。「HYBRID SZ」はEV走行も可能なハイブリッド車です。
Q3:ソリオのおすすめグレードは?
A:マイルドハイブリッドシステムを採用し低燃費を実現していることに加え、後席左側にワンアクションパワースライドドアが備わる「HYBRID MX」が、価格と装備のバランスが良くおすすめです。
※この記事は2023年11月4日時点の情報で制作しています