居心地の良さに深く関わる車の内装は、車選びのポイントのひとつといえます。ここではラグジュアリーさやエレガントさを兼ね備えたトヨタの高級セダン「クラウン」の内装について、グレードごとの違いなども含め、詳しく紹介します。
この記事のPOINT
- クラウンはグレードによって選択できるインテリアカラーが異なる
- 標準仕様はシンプルモダン、「RS」シリーズはスポーティーな雰囲気
- クラウンの荷室は9.5インチのゴルフバッグが4個積み込める広さを確保
クラウンの室内空間の特徴は?
プレミアムセダンならではのゆとりのある空間とシート設計、座席ごとに細かく調節できる空調機能など、快適なロングドライブに焦点があてられたクラウンは、質感の高さや見栄えにこだわり、細部にまで吟味された素材を使用して心地よい室内空間を作り上げています。
後席の快適性にもこだわり、座面形状や素材などを工夫しロングドライブ時でも疲れを感じにくいシートを採用。また、前後乗員間距離もしっかりと確保して後席のひざまわりに余裕を持たせたことに加え、フロントシートの下に足を入れられるスペースを設け、ゆったりとくつろげるように配慮されています。
クラウンのグレードごとの内装
ここからは、クラウンのグレードごとの内装を見ていきましょう。クラウンはラグジュアリーさを追求した標準仕様(ラグジュアリー仕様)と、専用のエアロパーツをまとい、スポーティーな装いのスポーツ仕様である「RS」の2つのラインで構成されているため、標準仕様と「RS」ラインとで分けて紹介します。
シンプルモダンで洗練された雰囲気が魅力の標準仕様
標準仕様の「B」「S」「G」「G-Executive」は、高級さは感じさせながらも華美になりすぎないシンプルモダンな内装です。
シート素材はグレードによって異なり、「B」は扱いやすいファブリック、ワンランク上の「S」ではブランノーブ®+合成皮革の組み合わせで、「G」と「G-Executive」は本革が標準装備になります。
また、「B」を除くグレードには3色のインテリアカラーの設定があるのも魅力。シックなブラック、ラグジュアリーさを感じさせるヴァログレー、個性的な雰囲気を演出するコガネの3色から選択可能です。「B」はブラックのみとなります。
また、最上級グレード「G-Executive」では、インパネやドアトリム、センターコンソールなどの加飾に本杢調素材をあしらい、さすがはプレミアムセダン、とうなずけるような上質さを演出しているのもポイントです。
さらに、イルミネーテッドエントリーシステムの照明が各ドアやインパネなどにも追加され、最上級クラスならではの華やかな雰囲気を醸し出します。
スポーティーさを追求した「RS」ライン
専用のメッシュパターンのフロントグリルやメッキモール付きのフロントバンパーなどを搭載し、若々しさや精悍さを感じさせるエクステリアが魅力の「RS」シリーズの内装は、エクステリアと同様スポーティーさを意識しているのが特徴です。
センターコンソールなどにあしらわれる加飾はスパルタンなカーボン調、さらにサテンメッキ加飾が随所に施され、精悍な雰囲気を演出します。
シート素材は「RS-B」がファブリック、「RS」がファブリック+合成皮革、最上級の「RS Advance」は本革です。
なお、インテリアカラーの設定は標準仕様とは若干違いがあります。「RS Advance」は、ブラックとホワイトの2色のインテリアカラーから選択可能、「RS-B」「RS」はブラックのみですが、「RS」ではステッチのカラーをシルバーとレッドから選べます。
ダークカラーを効果的に取り入れた特別仕様車「RS“Limited II”」
2021年6月に追加された「RS“Limited II”」は、内外装に効果的にダークカラーやメッキ、メタルの輝きを取り入れることによってよりスタイリッシュさを際立たせた特別仕様車です。
ベースとなるグレードは「RS」ですが、通常の「RS」では装備されない本革シートが特別装備として採用されており、インテリアカラーも特別設定のダークグレー×ブラックで、シートにはシルバーステッチがあしらわれます。
また、センターコンソールとセンターロアパネルには幾何学模様が施された、クールなメタル調加飾をプラス。エクステリアとの一体感を演出しています。
エレガントさが魅力の特別仕様車「S“Elegance Style III”」
「RS“Limited II”」と同じタイミングでラインナップに追加された特別仕様車「S“Elegance Style III”」は、「S」をベースに、木の樹脂が石化した宝石である「琥珀」をモチーフにしたインテリアカラー「コハク」を採用しているのが特徴です。
標準仕様の上級グレードに設定のある「コガネ」と似ていますが、より落ち着きのある繊細なカラーリングとなっています。なお、シート素材はベースモデルの「S」と同じブランノーブ®+合成皮革です。
インテリア加飾は、コハクカラーと調和させたヘリンボーン柄の木目調。ラグジュアリーさはもちろんのこと、センスの良さや優雅さを感じさせるインテリアが好みの方にはおすすめの特別仕様車です。
クラウンの座席周りの収納
座席周りの収納は、ドライブ中の快適性に大きく関わってくる部分です。物を入れる場所が少ない、置く場所が使いにくい状態だと快適性は落ちてしまいます。
クラウンには運転席、助手席のどちらからでも使用しやすいように考えられた左右横開きの大型のセンターコンソールボックスが備わっています。
ほかにも昇降式のフロントカップホルダーやカップホルダー付きのリアセンターアームレストなど、デザイン性と利便性を両立させた収納が快適なドライブを支えます。また、キー付きのグローブボックスの内部にはLED照明が装備されるなど、細かな部分にも使い勝手が考慮されているのが魅力です。
クラウンの荷室
出典:トヨタ「クラウン」特長
セダンはハッチバックと比較するとあまり荷物が積み込めない、という印象があるかもしれませんが、プレミアムセダンであるクラウンは上質感だけでなく実用性にも配慮されており、荷室は9.5インチのゴルフバッグが4個収納できる広さを確保しています。
週末のゴルフはもちろんのこと、家族でのレジャーや旅行も楽しめるでしょう。
また、「B」「RS-B」を除くグレードでは、半ドア状態までラゲッジドアを閉めると後は自動で全閉してくれる「イージークローザー」が装備されているので、それほど力を入れずにラゲッジドアを閉じられるのもうれしいポイントです。
居住性のカギを握る内装はしっかりとチェックしておこう
クラウンはグレードによって選択できるインテリアカラーが異なることに加え、シート素材や加飾にも差があるため、グレードごとの違いをしっかりとチェックしておきましょう。
車選びの際にはエクステリアのデザインや走行性能だけではなく、内装もきちんと確認し、自身の感性に合ったものを選ぶようにすると、後々まで満足のいくカーライフを送れるのではないでしょうか。
よくある質問
Q1:クラウンの室内空間の特徴は?
A:快適なロングドライブに焦点があてられたクラウンは、プレミアムセダンならではのゆとりある広さを確保していることに加え、細部にまで吟味された素材を使用して快適に過ごすことができる心地よい室内空間を作り上げています。
Q2:クラウンのグレードごとの内装の違いは?
A:クラウンはグレードによってシート素材が異なることに加え、選択できるインテリアカラーの設定も変わります。また、標準仕様では上級グレードの加飾に本杢調素材を使用し、高級感を高めているのに対し、「RS」ラインではカーボン調加飾を採用し、スポーティーさを演出しているという違いもあります。
Q3:クラウンの荷室は荷物がたくさん積める?
A:クラウンの荷室は、9.5インチのゴルフバッグが4個積み込める広さを確保しているため、家族での旅行などのレジャーにも対応できるでしょう。一部グレードを除き、ラゲッジドアを半ドア状態まで閉めると後は自動で全閉してくれる「イージークローザー」も搭載されています。