車検は期限が決まっているため、車検が切れてしまうと公道を走ることができなくなってしまいます。しかし、車検は安価なものではありません。
とはいえ、お財布事情に合わせて時期を変更することができませんから、もし費用が用意できないときには、どうすればいいのでしょうか。後払いなどは可能なのでしょうか。
ここでは、車検費用が用意できないときの対処法やできるだけ安く抑えるコツなどをご紹介します。
よくある質問
Q1:車検費用にはどんなものがあるの?
A:車検費用は車検業者にかかわらず一律な法定費用と、車検業者ごとに定められた車検基本料、消耗品の交換などの整備費用に分かれます。なお、法定費用には税金や自賠責保険料などが含まれ、車のクラスによって異なります。
Q2:車検費用の後払いはできる?
A:車検に出す業者によって支払い方法や費用が異なるため、一概には言えませんが、マイカーローンやディーラーなどが提携する信販会社のローンを利用することで後払いにすることができます。なお、法定費用は原則として現金での支払いとされていますが、車検業者によっては全額ローンなどにできる場合もあります。
Q3:車検費用を抑えるためのコツは?
A:車検費用を少しでも安く抑えたいというときは、最低限の検査のみにしたり相見積もりをとったりすることで、車検費用を安く抑えることができます。最低限の検査とは、ワイパーの正常な動作やボディーの破損、ウィンカーやヘッドライトの球切れなど、安全に走行するために定められた検査項目のことです。
Q4:日頃のメンテナンスが車検費用に関係があるって本当?
A:はい、本当です。車検時にまとめて消耗品の交換などを行わなくていいように、日頃からこまめにメンテナンスをしておくことも車検費用を抑えるコツです。また、車の異常に早めに気付くことで、修理範囲を狭め修理費用を抑えることにもつながります。
車検費用ってどのくらいかかるの?
車検費用は、税金や自賠責保険料などの法定費用と車検業者ごとに定められた車検基本料、消耗品の交換などの整備費用に分かれます。なお、法定費用は車のクラスによって異なります。
ここでは、車検専門業者の車検の速太郎の料金を基に軽自動車とコンパクトカーの車検費用の相場を見ていきましょう。なお、車検の速太郎では国産車の検査費用は一律14,300円となっています。
・軽自動車
検査費用 | 14,300円 |
自賠責保険料 | 25,070円 |
自働車重量税 | 6,600円 |
印紙代 | 1,100円 |
合計 | 47,070円(税込) |
・コンパクトカー
検査費用 | 14,300円 |
自賠責保険料 | 25,830円 |
自働車重量税 | 16,400円 |
印紙代 | 1,000~1,200円 |
合計 | 57,530~57,730円(税込) |
参考:車検の速太郎
車検費用は後払いできる?
車検費用は車検を出す業者によって支払い方法や費用が異なります。また、法定費用は原則として現金での支払いとされていますが、車検業者によっては全額ローンなどにすることができる場合もあります。
ここでは、車検費用に使えるローンや支払い方法を見ていきましょう。
・信販会社のローン
ディーラーや車検専門店などでは、提携している信販会社のローンを利用することができます。車検に出す際に同時に申込みができるので、事前にローン審査を受ける必要もありません。
・マイカーローン
車の購入で利用するマイカーローンには、車検や免許の取得など車に関する費用に使うことができるものもあります。信販会社のローンなどより金利が安いため、費用を抑えて利用したい方におすすめです。しかし、車検費用を支払う前にローン審査を受けておく必要があります。
・クレジットカード払い
車検専門やカー用品店では、クレジットカードで支払うことができる場合もあります。分割の回数はクレジットカードの規定によって異なりますが、家計の事情に合わせて支払額を決めやすいのがメリットです。また、カードのポイントを貯めたいときにもおすすめです。
・消費者金融のカードローン
銀行などのローン審査が通らないときやクレジットカードなどを持っていない場合には、消費者金融の提供しているカードローンを利用するという方法もあります。審査が早くすぐにお金が受け取れるというメリットもありますが、他の方法に比べて金利が高いので返済総額が高くなる点には注意が必要です。
車検を通さないとどうなるの?
車検は公道を走るすべての車に義務付けられている「安全にカーライフを送る上で欠かせない制度」です。車検が切れても急に車が使えなくなるわけではありませんが、法律で公道の自走や牽引は禁止されています。
そのため、移動させたいときにはレッカー車で動かさなくてはいけません。なお、車検の期限切れと同時に、自賠責保険の期限も切れていることもあるので注意しましょう。
ここでは、車検や自賠責保険が切れた車を公道で走行させた場合の罰則についてご紹介します。
車検が切れていた場合
車検の期限のみが切れていた場合には、以下のような罰則が定められています。なお、違反点数は過去に免許停止処分を受けたことがない場合の点数です。
・違反点数6点
・30日間の免許停止
・6ヵ月以下の懲役または30万円以下の罰金
車検と自賠責保険が切れていた場合
車検と自賠責保険の両方の期限が切れていた場合には、以下のような罰則が定められています。なお、違反点数は過去に免許停止処分を受けたことがない場合の点数です。
・違反点数12点
・90日間の免許停止
・1年6ヵ月以下の懲役または80万円以下の罰金
車検費用がない場合はどうすればいい?
車検費用を用意するのが難しいときや想定していたより車検費用がかかるという場合には、買取りに出すのもひとつの方法です。実際に車検のタイミングで買替えをするケースも多く、買取りで得たお金を次の車の頭金として使うのもいいのではないでしょうか。買取業者によっては、車検の切れた車でも査定してもらえるため、車検に出すか迷ったときの選択肢として考えるのもおすすめです。
車検代金でお悩みなら、カーリースはいかがでしょうか?
カーリース会社によっては車検代もコミコミで車を利用できますから、車検代金のことを考えずにカーライフを送ることができます。
車検費用を安く抑えるためのコツ
車検以外の用途のためにお金を残しておきたいときや車検費用自体を少しでも抑えたいというとき、最低限の検査のみにしたり相見積もりをとったりすることで、車検費用を安く抑えることができます。
ここでは、これらのコツについて詳しく見ていきましょう。
最低限の検査のみにする
車検ではさまざまな項目の点検や整備が行われますが、最低限行わなければならないという内容が定められています。また、安全のために交換や修理をしておいたほうがいいものの中には、緊急を要するものとそうでないものがあるため、車検時には最低限の項目と緊急を要するものだけを検査し、その他については改めて整備に出すという方法もあります。
しかし、これは安全な走行を保証するものではないので、判断には注意が必要です。
車検時に最低限行わなければならない検査項目
・ワイパーは正常に作動するか
・ヘッドライトの光軸は正常か
・ウィンカーやヘッドライトが球切れや破損をしていないか
・ボディーに破損がないか
・最低地上高をクリアしているか
・オイルが漏れていないか
・タイヤの溝があるか
相見積もりをとる
車検に出す業者によって、車検基本料や点検、整備費などが異なります。そのため、信頼できる業者の中から料金の安い業者を選ぶといいでしょう。なお、相見積もりは車検の期限より早めにとっておくと安心です。また、ディーラーでは部品が寿命に達する前に早め早めに交換を行うことが多いため、比較的料金が高めの場合が多くなっています。
日頃からメンテナンスをしっかり行う
車検時にまとめて消耗品の交換などを行わなくていいように、日頃からこまめにメンテナンスをしておくことも、車検費用を抑えるコツです。車の異常に早めに気付くことは、修理範囲や修理費用を抑えることにもつながります。また、安全に走行するためにも、日々のメンテナンスは欠かせません。
車検について正しい知識を身につけておこう
車検は車を維持するために欠かせない制度ですが、家計に負担のかかるものでもあります。車検制度について正しい知識を持ち、車検の期限が切れるまでにあらかじめしっかりと準備しておくことが大切です。また、自分に合った車検業者を見つけておくことで、困ったときにも相談しやすいので安心でしょう。
※記事の内容は2019年12月時点の情報で制作しています。