車選びの際に最も優先する部分は人によってさまざまだとは思いますが、車の内装や収納などは実際に車を使用していく上で最もよく触れる部分だけに、しっかりとチェックしておきたいところです。
ここではトヨタのミニバン「ノア」のグレード別のインテリアの違い、収納の使い勝手などをご紹介します。
ノアのグレード別内装をチェック
ノアは広い室内空間と高い燃費性能を備え、ファミリーをはじめ幅広い層に人気のあるミニバンです。グレードは大きく分けて3種類、標準グレードの「X」と上級グレードの「G」、エアログレードの「Si」がガソリン車、ハイブリッド車の両方にラインナップされます。
さらに特別仕様車の「Si“W×B II”」、スポーツモデルの「Si“GR SPORT”」が設定されています。「Si“GR SPORT”」はガソリン車のみです。
ノアではグレードごとにシート素材やインテリアが異なります。グレード別のノアの内装を見ていきましょう。
シンプルで使いやすいインテリアの「X」
出典:トヨタ「ノア」室内
標準グレードの「X」ではブラックのインテリアカラーにグレーの天井色が組み合わされ、幅広い層に好まれる落ち着きを持ったインテリアになっています。シート素材はファブリックで気取らないカジュアルさがファミリーに好まれそうな雰囲気です。
ステアリングホイールはウレタン巻き、ドアスイッチベースやセンタークラスターパネルもブラック樹脂となり、シンプルで機能性が重視されたインテリアだといえるでしょう。
フロマージュ&ブラウンのインテリアカラーが選択できる「G」
出典:トヨタ「ノア」室内
ノアのラインナップの中で唯一この「G」グレードのみブラックとフロマージュ&ブラウンの2色からインテリアカラーの選択が可能になっています。天井色はいずれもブラックです。
フロマージュ&ブラウンではシートカラーがブラウン、センターパネルサイドやドアトリムなどが落ち着いた明るさのフロマージュカラーになり穏やかで明るく高級感のある空間を作り出します。ノアは兄弟車であるヴォクシーやエスクァイアと比べるとエクステリアが比較的穏やかなモデルですが、そのノアの特徴をよく反映したインテリアカラーだといえるでしょう。
このグレードではシート素材がハイグレード専用の消臭機能付きのファブリックシートになります。即効性に優れた消臭機能を持つこのシートは、気になるペットの臭いやたばこ・食べ物の臭いなどを素早く吸着して分解します。この「G」グレードにはナノイー機能も装備されているので、消臭シートとナノイーで常に嫌な臭いのない空気のきれいな車内空間を確保できるのはうれしいポイントです。
シートには細かいドット柄が施され、洗練された雰囲気を車内にもたらします。
またこの「G」グレードではステアリングホイールやシフトノブが本革になり、インサイドドアハンドルはメッキに、フロントドアスイッチベースやセンタークラスターパネルはピアノブラック加飾になるなど随所でインテリアの質感アップが図られています。
エアロ専用のシートが装備される「Si」
出典:トヨタ「ノア」室内
エアログレードの「Si」グレードは基本的に「G」のインテリアに準じますが、シートが変更されエアロ専用ファブリックの消臭機能付きシートになります。迫力のあるエクステリアの印象とコーディネートされたブラックのストライプシートが室内をスタイリッシュな空間に仕立てています。
インテリアカラーはブラックのみで、天井色もブラックです。
メッキの輝きが眩い特別仕様車「Si“W×B II”」
特別仕様車「Si“W×B II”」はエクステリアにメッキを多用してスタイリッシュな華やかさをプラスしたモデルです。
インテリアにはインサイドドアハンドルにメッキが使用され、エクステリアとのコーディネートが図られています。その他にドアトリムオーナメントが合成皮革巻きになるほか、マルチインフォメーションディスプレイフードがピアノブラック塗装になります。
インテリアカラーはブラックとブラック&フロマージュから選択可能。シート素材がホワイトステッチを施した合成皮革と消臭機能付きのファブリックを使用した専用コンビシートになり、ラグジュアリーさを感じさせる仕上がりになっています。
スポーティさが持ち味の「Si“GR SPORT”」
走行性能が強化されたスポーツモデルの「Si“GR SPORT”」では、インテリアもスポーティさが際立つ仕上がりになっているのが特徴です。
上質感のあるヌバック調の表皮ブランノーブと合成皮革の専用スポーツシート、専用小径本革巻き3本スポークステアリングホイール、本革巻きシフトノブにはシルバーステッチが施されスポーティさの中にも高級感を感じさせます。
ドアトリムオーナメントや助手席オープントレイオーナメントなどにもスエード調ファブリックが使用され、センタークラスターパネルやサイドレジスターベゼルにはダークシルバー塗装が施されるなど他のモデルとは異なるシャープさとスタイリッシュさを持つモデルといえるでしょう。
ノアの座席周りの収納
車の使い勝手の良さに関わる収納は細かいところまでチェックしておきましょう。特にファミリーでの使用が想定されるノアでは収納の使いやすさは重要です。
出典:トヨタ「ノア」室内
助手席前には大型のオープントレイがあります。よく使う小物を置いておくスペースとして活躍するでしょう。
出典:トヨタ「ノア」室内
蓋付きの助手席アッパーボックスはティッシュボックスが入る大きさなので重宝します。
出典:トヨタ「ノア」室内
運転席にはステアリングホイールの右手にカードホルダーとロアボックスがあります。ロアボックスは小さなスペースなので、ガムなどの小物や小銭入れとしての使用がメインになりそうです。
出典:トヨタ「ノア」室内
また運転席の頭上にはメガネやサングラスなどが収納できるオーバーヘッドコンソールがあります。
出典:トヨタ「ノア」室内
センタークラスターには名刺入れやカードケースなどが収納できるサイズのセンタートレイが装備されています。
出典:トヨタ「ノア」室内
引き出し式のカップホルダーは2個あります。使用しない場合は収納しておけるので邪魔になりません。
出典:トヨタ「ノア」室内
センターロアボックスにはアクセサリーソケットが装備されているのでスマートフォンなどの充電を行いながら保管することも可能です。
出典:トヨタ「ノア」室内
ハイブリッド車のみになりますが、運転席と助手席の間にUSB端子2個付きの独立型センターコンソールボックスが装備されます。ボックスの深さがないので、収納力はそれほどではないですが厚みのない小物などを収納するとよさそうです。
出典:トヨタ「ノア」室内
ハイブリッド車はオプションでインパネ一体型のセンターコンソールボックスも選択できます。停電時などの非常時に使用できるAC100Vのアクセサリーコンセントがセットになっているので、パソコンなどの家電製品にも対応可能です。
出典:トヨタ「ノア」室内
助手席のシートバックにはカップホルダー2個付きのシートバックテーブルが装備されています。停車時の食事の際などに重宝するでしょう。特にファミリーにはうれしい装備です。また運転席・助手席の両方にシートバックポケットがあります。
出典:トヨタ「ノア」室内
7人乗りのセカンドシートには折り畳み式のサイドテーブルも装備されます。ここにもカップホルダーが2個あり、カップホルダーはかなり充実している印象です。
出典:トヨタ「ノア」室内
8人乗りは格納式のセンターボックスです。カップホルダー2個に加えて、オープンボックスと紙袋などをかけられるフックが付属します。
そのほかにもフロントドア・スライドドアポケット&ボトルホルダー、デッキトリムボトルホルダーなどの収納があります。
ノアにはどのくらいの荷物が積める?
ノアは座席アレンジが豊富なのが特徴です。女性でも力がいらず簡単にワンタッチで折りたためる5:5分割の3列目シートを採用しているので、3列目シートを跳ね上げれば2列目シートはそのままでも大型のトランクが積めるサイズの荷室が出現します。
出典:トヨタ「ノア」室内
2列目シートを前にスライドさせれば、狭くはなりますが2列目シートに人が乗ったままでも自転車などが積み込めるスペースが確保できます。後列すべてをフルフラットにして横になることも可能。
出典:トヨタ「ノア」室内
また大容量の床下収納スペースもあるので、高さのある荷物にも対応できるようになっています。
グレードごとに異なる内装の個性を把握しよう
ノアは充実した収納やシートアレンジの豊富さなど、使い勝手はよく考えられている印象です。
グレードごとにシート素材が異なり、インテリアカラーの選択肢も違うなど内装の質感に差があるので好みや使い勝手を考慮して自分好みのノアを選びましょう。
※記事の内容は2019年6月時点の情報で執筆しています。