コンパクトミニバンでシエンタと人気を二分

国産3列シートミニバンの中で、ボディサイズが全長4.3m程度と小さめなものをコンパクトミニバンと呼んでいます。このクラスにおいて、トヨタシエンタと人気を二分しているのがホンダフリードです。

現行型のフリードは2列シート・5人乗り仕様のフリード＋（プラス）とともに、2016年9月16日より販売を開始しましたが、登場から3年後の2019年10月18日に内外装のデザイン変更を中心としたマイナーチェンジを行い、同時にクロスオーバースタイルの新グレード「クロスター」を追加しました。

新たに追加されたSUVテイストの「クロスター」

5ナンバーサイズの扱いやすいボディサイズながら、広い室内空間と多彩なシートアレンジを実現したユーティリティの高さがフリードの魅力です。今回のマイナーチェンジでは、従来からフリードの持つ「親しみやすさ」はそのままに、より洗練されたデザインへと進化。また先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全車に標準装備した上、後方誤発進抑制機能を追加し安全性を向上させています。

親しみやすさに洗練を追加した外観

外観デザインは標準グレードがフロントまわりのフード、グリル、バンパーやロアグリルの形状を変更し、精悍で落ち着きのあるシンプルなスタイルに変更。

一方新たに追加されたクロスターは専用のフロントグリルや前後バンパー、LEDフォグライト、ルーフレールなどにより、遊び心と力強さを表現しています。

落ち着きのある印象を増したインテリア

標準グレードのインテリアは、木目調パネルにより落ち着きのあるウォールナットデザインを新採用。シート表皮も刷新し、より心地良くくつろげる空間に仕立てています。

クロスターは専用のプライウッド調パネルを採用。さらに専用コンビシートは汚れの目立ちにくいデジタル柄を採用することでアウトドアの非日常感を表現するなど遊び心を随所に感じられるインテリアとなっています。

乗車定員は6人乗りを基本にハイブリッドGホンダセンシングの2WD車、ガソリン車のGハイブリッドには2WD、4WDの両方に7人乗りを設定しています。SUVテイストの新グレードのクロスターは6人乗りのみの設定です。

フリード＋は従来通り5人乗りのみの設定です。

パワートレイン構成に変更なし

搭載されているパワートレインに変更はありません。1.5L直列4気筒ガソリンエンジンに1個のモーターを組み合わせたi-DCDと呼ばれるハイブリッドシステムと、1.5L直列4気筒ガソリンエンジンの2種類です。組み合わされるトランスミッションはガソリン車がCVT、ハイブリッド車は7速DCTで、駆動方式は2WD（FF）を中心に、Bホンダセンシングを除く全グレードに4WDが用意されています。燃費性能は新方式のWLTCモードで15.6〜20.8km/Lとなります。

また下り坂などで、シフトレバーを操作することなく、ある一定のブレーキ操作だけで、エンジンブレーキを併用したスムーズな減速が行えるステップダウンシフト制御をホンダのミニバンで初めて採用しました。この制御によって走行状況に応じたダウンシフト制御を行うとともに、エンジンの回転を適切に保ち、滑らかな走りを可能としています。

安全装備は後方への対応を強化

安全装備は高速道路での追従走行が可能なアダプティブ・クルーズ・コントロールをはじめ、9つの運転支援機能を採用した先進の安全運転支援システム「ホンダセンシング」を全グレードで標準装備としています。新たに後方誤発進抑制機能を追加したほか、アダプティブ・クルーズ・コントロールでは加減速時によりスムーズなフィーリングとなるように改良が加えられています。

内外装を変更してリフレッシュするだけでなく、クロスターという新しい魅力を追加したコンパクトサイズミニバンのフリード。車両本体価格は199万7600円〜301万8400円です。

※2019年11月の情報で制作しています。