車を維持するためにはさまざまな維持費が必要です。その中でも、特に大きな割合を占めるのは燃料費だといえるでしょう。ガソリンの値段は社会情勢などによって相場価格が簡単に上下することもあるため、車の燃費性能はしっかりと把握しておきたい部分です。

ここでは、スバル「BRZ」の燃費について紹介します。

BRZの特徴

スバル初のFR（後輪駆動）スポーツカーとして2012年3月に登場した「BRZ」は、スバル伝統の水平対向エンジンの魅力を存分に活かし、その魅力をユーザーに味わってもらうために誕生したスポーツカーです。

トヨタの直噴技術D-4Sを水平対向エンジンに搭載し、最高出力207psを発揮する「FA20」型エンジンは名エンジンの呼び声高く、現在でも高い評価を受けています。高回転域までスムーズに加速するスポーティーな特性を持つのはもちろん、スポーツカーとしての優れた燃費性能も両立させているのが特徴です。

トランスミッションは、意のままの加速感を実現する6MTと、多彩な走行モードが選択できる6ATの2種類が用意されています。

BRZのカタログ燃費

BRZのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。

BRZの実燃費

現在、BRZに乗っているオーナーの実燃費データを収集しているサイト「e燃費」によると、BRZの実燃費は以下のとおりです。

※記載以外のグレードのデータなし

WLTCモード燃費はこれまで日本で使用されてきたJC08モード燃費よりも実燃費に近い数値が出るとされていますが、それでもまったく実燃費と差がないというわけではなく、1～1.5割程度の差は生じるのが一般的だとされています。

その点を考慮すると、BRZのカタログ燃費と実燃費の差は6MT車ではとても少ないといえますが、6AT車では若干平均値よりも差が大きいといえるでしょう。

BRZとライバル車のカタログ燃費を比較

ここでは、BRZのライバル車であるトヨタ「86」、マツダ「ロードスター」とのカタログ燃費を比較してみましょう。

トヨタ「86」

出典：トヨタ「86」ギャラリー

トヨタ「86」はBRZの兄弟車であり、かつて一世を風靡した名車であるカローラレビン・スプリンタートレノの共通型式番号である「AE86」の名を冠したモデルです。

86のWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。

兄弟車ということもあり、BRZと86はほぼ同じ燃費性能となっています。

マツダ「ロードスター」

出典：マツダ「ロードスター」エクステリア･ボディカラー

「世界で最も多く生産された2人乗り小型オープンスポーツカー」としてギネス認定を受けているマツダ「ロードスター」は、その走行性能はもちろんのことエレガントなスタイリングも魅力です。

ロードスターのWLTCモードカタログ燃費は以下のとおりです。

いずれのグレードでも、ロードスターがBRZの燃費を上回っていることがわかります。

BRZの走行性能・乗り心地

出典：スバル「BRZ」フォトギャラリー

BRZはスバルのアイデンティティともいえる水平対向エンジンのポテンシャルを最大限に活かすように専用設計された「超低重心パッケージング」によってスーパースポーツカーのような目線の低さを実現し、車とドライバーの一体感が感じられるように仕上がっています。

操縦安定性や車両応答性を高めた軽量・高剛性の専用シャシー、リニアな応答性や吸い付くような安定感、快適な乗り心地を高次元で叶える専用開発されたサスペンションが、ドライバーが車を意のままに操る楽しさを実現。

またボディのフォルム空力性能にこだわって設計されているほか、2018年9月の一部改良で車体後方の乱気流の発生を抑止するリアアーチフィンを追加し、走行性能に磨きをかけています。

パワーと優れた燃費性能を両立させているBRZ

意のままの走りを楽しむスポーツカーであるBRZは、その特性上、日常的に使用するコンパクトカーやミニバンなどの燃費性能には及びませんが、スポーツカーとしては優れた燃費性能を持つといえるモデルです。

燃費性能は車種によって大きな差があるので、車選びの際にはカタログ燃費はもちろんのこと、実燃費もしっかりとチェックすることをおすすめします。

※記事の内容は2020年6月時点の情報で執筆しています。