レトロな雰囲気で、内外装のセンスの良さや質感の高さが魅力のトヨタ「ピクシスジョイ」。車選びの際には車のデザイン性や燃費などに注目しがちですが、カーライフを送る上で絶対に無視できないのが安全性能です。今ではさまざまな先進安全技術が開発されており、ほとんどの車が何らかの先進安全技術を採用しているため、車を選ぶ際にはその充実度をよく確認するようにしましょう。
ここでは、ピクシスジョイの安全性能について詳しくご紹介します。
この記事のPOINT
- ピクシスジョイはダイハツからのOEM供給を受けてトヨタが販売するモデルのため、ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシストIII」を採用
- 「スマートアシストIII」を全車標準装備
- 全車が「サポカーSワイド」に該当する安全性能を有している
ピクシスジョイの安全性能の特徴
2016年8月に登場したピクシスジョイは、ダイハツ「キャスト」のOEM供給を受けてトヨタが販売する軽ハイトワゴンで、開発・製造はダイハツが担っています。そのため通常トヨタの車に搭載される先進安全技術はトヨタの予防安全パッケージである「Toyota Safety Sense」ですが、ピクシスジョイではダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシストIII」が採用されています。
「スマートアシストIII」はソナーセンサーと小型ステレオカメラを使用し、先行車や歩行者を検知するシステムで、ピクシスジョイでは全車に標準装備しています。
ピクシスジョイに搭載される先進安全技術
ここからは、ピクシスジョイに搭載される「スマートアシストIII」にはどのような先進安全技術が含まれているのか見ていきましょう。
衝突警報機能/衝突回避支援ブレーキ機能
歩行者や車両との衝突事故の危険を回避もしくは被害を軽減する衝突被害軽減ブレーキです。以下の4つの機能があります。
衝突警報機能
走行中に歩行者や前方車両を検知し、衝突の可能性がある場合にはブザー音とメーター表示によってドライバーに注意喚起します。対車両の場合は自車速が約4~100km/h、対歩行者の場合は約4~50km/hで走行中に作動します。
事前ブレーキ
衝突警報機能によって警告を発しても衝突の危険が排除されない場合、自動で弱いブレーキをかけます。作動条件は対車両の場合は自車速が約4~80km/h、対歩行者の場合は衝突警報機能と変わりありません。
被害軽減ブレーキアシスト
事前ブレーキが作動している状態でドライバーがブレーキペダルを踏み込むと、被害軽減ブレーキアシストが作動し、制動力を高めます。
作動条件は対車両の場合は自車速約30~80km/h、対歩行者の場合は約30~50km/hとなります。
緊急ブレーキ
衝突が不可避であるとシステムが判断した場合には、強力な緊急ブレーキを作動させて減速し、衝突事故の回避や被害軽減を図ります。車両に対しては自車速約4~80km/h、歩行者に対しては約4~50km/hで作動します。
誤発進抑制制御機能(前方・後方)
約10km/h以下での駐車場での取り回し時などに、障害物を検知している状態で必要以上に強くアクセルペダルを踏み込んだ場合、エンジン出力を抑制することで急発進抑止し飛び出しによる衝突防止に貢献する機能です。
前方はステレオカメラで障害物を検知し、約4m以内の障害物が検知できます。後方はソナーセンサーによる検知で、約2~3m先の障害物検知が可能です。
車線逸脱警報機能
約60km/h以上での高速走行時にステレオカメラが車線を検知します。車両が車線からはみ出す危険がある場合はブザー音や表示で警告し、ドライバーに逸脱回避操作を促します。
なお、ピクシスジョイではステアリング操作を支援する機能は搭載されていません。
オートハイビーム
対向車や先行車のランプなどの明るさを検知し、システムがハイビームとロービームを切り替えることでドライバーの手間を減らし、安全運転をサポートする機能です。
基本的にハイビームで走行するため、より夜間視認性が高まるメリットもあります。
先行車発進お知らせ機能
渋滞時や信号待ちなどでブレーキペダルを踏んで停車している際に、先行車が約3m以上進んでも自車が停止を続けた場合に音や表示でドライバーに先行車の発進を知らせる機能です。
ピクシスジョイではこれらの機能が標準装備であり、全車が「サポカーSワイド」に該当します。また、このほかにオプションで追加できる先進安全技術はありません。
衝突安全性はグレードによる差があり、「F G”SA III”」「F Gターボ“SA III”」に設定されている「プライムコレクション」では、全車に装備されている運転席・助手席のエアバッグに加えてサイドエアバッグが搭載されています。
ピクシスジョイは日常生活に寄り添う車として必要な安全性能を持つモデル
今では軽自動車であっても夜間の歩行者や昼間の自転車の検知機能を有した高度な衝突被害軽減ブレーキや、高速道路でシステムがペダルやステアリング操作をアシストしてくれる運転支援技術などを搭載しているモデルも少なくありません。
ピクシスジョイではそういった最新鋭の先進安全技術は採用されていませんが、経済産業省や国土交通省が普及を推進している「サポカーSワイド」に該当する安全性能を有しているモデルです。通勤や送迎、買い物など毎日の生活で使用する車として必要な安全性能は備えているといえるでしょう。
よくある質問
Q1:ピクシスジョイは先進安全技術を標準装備している?
A:はい、ピクシスジョイは衝突回避支援システム「スマートアシストIII」を全車に標準装備しています。
Q2:ピクシスジョイにはどのような先進安全技術があるの?
A:歩行者や前方車両との衝突の危険を警告したり、衝突回避や被害軽減をアシストしたりする「衝突警報機能/衝突回避支援ブレーキ機能」、ペダルの踏み込みすぎによる飛び出し防止をサポートする「誤発進抑制制御機能(前方・後方)」、車線から逸脱する危険があると音や表示で注意喚起する「車線逸脱警報機能」などの先進安全技術が採用されています。
Q3:ピクシスジョイには追加できる安全装備のオプションはある?
A:いいえ、ピクシスジョイには安全装備のオプションはありません。
Q4:ピクシスジョイはどの「サポカー」に該当するの?
A:ピクシスジョイは全車が「サポカーSワイド」に該当します。
※この記事は2022年3月時点の情報で制作しています